「女性が活躍するアクションはツッコミが多くても面白い」355 mamemameさんの映画レビュー(感想・評価)
女性が活躍するアクションはツッコミが多くても面白い
「355」はアメリカ独立戦争の時に女性エージェントがそう呼ばれてたって話をしただけで、チーム名が「355」なわけじゃないと思うのだけど、違うかな。
ペネロペもコロンビア政府側ではなく、反政府組織の一員。FARCの分派かな?
(デバイス(原文では「ドライブ」、多分セキュリティ装置を付加したUSB接続SSD)を入手したルイス(エドガー・ラミレス)が政府側で、それを暗に監視していたのが精神科医のグラシエラ(ペネロペ・クルス)という図式なので、グラシーは反政府側)
女性のスパイアクション、5人出るということは知っていて本編を見たのだけど、タッグを組む状況が一遍通りでないのが面白かった。最終的には「敵の敵は味方」で集まるし。
それにしても内部に裏切り者を飼いすぎな各国諜報部。CIAのだらしなさもさることながら(ジェシカ・チャスティンの親友もモロッコ支局のトップも裏切っている)、パリが舞台なのにDGSEはまるっきり蚊帳の外。パリの内情はMI6にダダ漏れ。警官はダイアン・クルーガーにバッヂを盗まれる。ザル。フランス人は怒っていい。
それらの諜報機関の事実関係は無視して、国同士の反目をジェンダーストレスに置き換えて、第二線に追いやられる女性たちが垣根を超えてタッグを組んだ話。
そういう意味では純粋なエスピオナージュ物ではなく、もっと社会的……いや、アクション映画に都合よい設定。ペネロペに渡されたスマホの指紋認証の為だけに彼女が引っ張り回されるけど、ルピタ・ニョンゴの指紋を追加登録すりゃ良いのでは?というツッコミもアクション映画なのだから無粋です。
細かいところを気にせずに、手を叩きながら楽しむ作品でしょう。
ところで、ルピタ・ニョンゴの左頬の傷は意味ありげだったけど説明無し。多分現場を退いた事件がらみだと思うけど、せっかくだから説明して欲しかった。