「運命に抗うアメコミヒーロー」スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
運命に抗うアメコミヒーロー
「ヒーローは哀しみを伴わないとヒーローになり得ない」。ヒーローにはそんな運命が付いて回る。特にアメコミヒーローがその顕著な例だが、本作はそんな運命に疑問符を突き付けるメタ的要素がある。
日本では同日公開となった『ザ・フラッシュ』も、ヒーローが悲劇の運命を変えようとするという、奇しくも似たストーリーになっていたが、自分としてはどっちも良かった。もっとも本作は続編があるから、今後はまだ分からないけど。
とにかく映像の凄さは前作同様に観ていて楽しい。前作は1回しか観てないので、序盤こそ「あれ、こんなスキルがあったっけ?」と戸惑ったものの、マルチバースを取り込んだ情報量の多さに圧倒されるうちに、いい意味でどうでもよくなった。『ホワット・イフ...?』のパンフが売っていた事からもおそらくストーリー的にリンクしているのだろうけど、『ホワット・イフ...?』を観ていない者としても別にノイズにはならなかった。欲を言えば劇伴で使われる曲の字幕歌詞が欲しかったところだけど、そこまで求めるのは酷かな。
とにかく来年まで待てないぐらい続編が早く観たい。
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