「故人の思いが現在の歴史を紡ぐ。」名探偵コナン ハロウィンの花嫁 Y Kさんの映画レビュー(感想・評価)
故人の思いが現在の歴史を紡ぐ。
コナンの映画シリーズは全作観ています。
感想
とても見易い物語になってたので、とても楽しかったです。近年のあっさりしていて(良い意味で)キャラの見せ場重視の物語構成×昔懐かしい小ネタや楽しい会話劇という古参ファンと新規ファンの両方を満足させている過去作の美味しいどころ集めの様な作風になっていてとても楽しめました。
・物語構成
今回は脚本家が『から紅の恋文』の方だったので前半は緩く楽しいキャラクターの会話劇、後半で一気に伏線を回収して解決編へという同様の物語構成になっていました。今回のキーパーソンである警察学校組は予想よりも出番が多く何度か涙腺が刺激される場面もありました。警察学校組の絆が今の完璧超人である安室さんを作り上げたのだなと深く理解する事が出来ました。
今回、かなり大規模事件ではあるのですが、キャラクター達の可愛い会話劇が多く描かれていたので緩い気持ちで見る事ができました。特にもう一つのメイン要素である高木刑事、佐藤刑事の恋愛模様の描写、そして少年探偵団たちのチームワーク描写はその点を強く感じさせてくれました。
また、今回の事件解決の大きな役割となるチームワークについては昨今のコロナによる隔離社会への一つの解答の様にもみえて微笑ましかったです。
しかし、見せ場作りに徹しすぎているあまり安室さんの例の部屋については説得力がない家具の配置になっておりその点が気になってしまいました。犯人の正体についても候補者が少なく登場場面で気づいてしまい惜しいと感じました。
・アクション
今回は爆発シーンがとにかく多いのでアクションシーンはとても多いです。特にクライマックスに起きる渋谷での大事件への対処シーンは馴染み深い街だからこそ痛感するど迫力アクションになっていてとても楽しめました。
・BGM
今回から大野さんではなく菅野さん変わっていました。よって、これまでの作品とは全く異なるとてもお洒落な曲調になっていて新しい感覚を体感できました。
また、今回ある場面で流れるあの楽曲は懐かしくてとても嬉しかったです。
・ゲスト声優
観る前は正直不安だった白石麻衣さんのゲスト声優でしたが、実際に観てみるととても上手で驚きました。素晴らしかったです。
・次回作は⁈
過去作同様に今回も次回作の予告が付いていましたが、来年はかなり期待できそうなあのキャラについての物語になる様なのでとても楽しみです。
総評
誰でも楽しめる見易く楽しいコナン映画。昨今のコナン映画の中でもかなり満足度の高い作品だった。