百花のレビュー・感想・評価
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終始台詞回しがセンスない
2022年劇場鑑賞67本目 愚策 39点
菅田将暉が休業前の最後の興行作品で、長らく告知されていたので今の菅田将暉が満を辞して選んだ作品だと思って原作も買って結構楽しみにしていた作品
結論、他の方も仰る通り想像と違ったのが一番で、良い作品ぶる感じは伝わるけど、それに伴う演技と脚本と惹きつける何かが圧倒的に足りない
一番嫌いなのは菅田将暉のの母役の原田美枝子が終始鼻につくし、朝起きて外に出て朝日に受かって子の名前を叫ぶとか寒すぎて引きました
予告にもある半分の花火を最後まで引っ張りますが、それに対しての思い出が取ってつけたような設定で弱すぎる
原作も数ページ読んで惹きつけられず、劇場鑑賞し改めて読み返そうと思い足を運びましたが帰宅後部屋の奥の方にしまいました、もう開くことはないでしょう
母親の 認知症の症状がある程度進んでいる。こんな状態の母親をひとりで残して 葛西泉は妻のいる家に帰ってしまう。
動画配信で映画「百花」を見た。
劇場公開日:2022年9月9日
2022年製作/104分/G/日本
配給:東宝
菅田将暉29才
原田美枝子64才
長澤まさみ35才
永瀬正敏56才
川村元気監督原作
実家に葛西泉(菅田将暉)が帰ってくる。
大晦日の夜だ。
母親(原田美枝子)の認知症の症状がある程度進んでいる。
こんな状態の母親をひとりで残して
葛西泉は妻のいる家に帰ってしまう。
ひどいなと思ったが、
彼は心のどこかで母親を憎んでいたのかもしれない。
それは小学生のとき母親に置き去りにされ、
1年間放置されたこと。
母親「だけど私は後悔はしていない」
阪神大震災のショッキングな再現映像がある。
あのときオレのいた地域は震度4だった。
自分が経験した一番大きな地震があれだった。
あんな大きな地震は今後有り得ないだろうと思っていたが、
その後には東日本大震災が起こっている。
原田美枝子は撮影時64才。
メイクの力もあるのだろうが、
とても美しい。
人間は誰でも死ぬ時が来るし、
認知症になる人もいるだろう。
大地震に遭遇することもある。
人間には抗えないことがいくつもある。
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
トリッキーな映像と音楽で綴られる認知症介護のストーリー
会社の関係でチケットを頂いたので鑑賞🎬
認知症介護当事者的にリアルな描写が刺さる。
同じ音楽や光景がグルグルと回る感じや曖昧な景色をツギハギのされた記憶…
全てを語られないのがまた認知症で記憶を失う切なさを感じさせられます。
ただの介護の話ではなく少し謎めいたミステリーな雰囲気が良かった!
母の秘密の日記を通して母が居ない空白の謎の部分を覗き見。
だけど全てが何でも説明されるわけではなく観る側に委ねられるような映画。
トリッキーな映像と音楽も楽しめて芸術的にもストーリーも楽しめる作品でした!
認知症介護の当事者にはかなりキツイところがありました。
この作品を今後観る時、私はかなり気合を入れて観ないとキツイかも。
でもまた観たい作品。
昼ドラみたいな映画
いい役者を揃えたんですが…
こんな素晴らしい役者陣なのに、
これは演出、脚本の問題でしょうか。
全ての出来事を深掘りすることなく
浅〜く描いていて、台詞もグッとくるものがない。
ストーリーの内容からしたら、もっと心を動かす
言葉や演出があっても良さそうなのに。
ただよかったのは、原田さんが演じていた母の
認知症の進行度が徐々に酷くなっている様子を
非常にわかりやすく演じられていたと思う。
そして、恋をしている顔の美しいこと。
認知症の彼女と同じ人には見えない。
認知症の不思議なところは昔の出来事は
とても鮮明に覚えていたりする。
そして自分では気づいていなくとも、無意識に
浅葉さんが好きだった卵だけはきらさないように
心掛けてたことなんて、奥ゆかしい乙女心を感じてしまう。
半分の花火が昔子供の頃泉が口にしたこと
だったとはあまりにも切なかった。
それでも、小学生の自分を置き去りにして
男の元へ行ってしまう母親に対する許したいけど
許せないこのモヤモヤする葛藤は辛すぎた。
消え行く想い出と、残り続ける感情…
まず、オープニングから映像マジックに驚かされた。
長編初監督である川村元気の演出は、映画を熟知した巧みさに富んでいた。
監督補=平瀬謙太朗の力もあるだろう。
次に、菅田将暉が長髪を後ろに括っているのが気になってしょがなかった。
センスの違いなのだろうけれど、自分にはあれが綺麗だと思えない。
ま、これは余談。
予告編で「半分の花火」がキーワードとして投げ掛けられている。
本編でこれがあっさり見つかったときには釈然としなかったが、そこに巧妙な仕掛けがあり、主人公と共に目を潤ませることになる。
この映画は、「記憶」という厄介なものを媒介にして、母と息子の因縁、絆、愛情というものを描いているように感じた。
人が健全に生きていくために「忘れる」機能が備わっているのだと、誰かに聞いた覚えがあるが、人は忘れてしまいたいことが忘れられずに苦しむ。一方で覚えておくべきことを忘れてしまう。しかも、忘れてしまうと忘れていることにも気づけないのだ。
「記憶」とは、げに厄介なもの。
母親が記憶をなくしていくのを見つめる息子。息子は母親にある恨みを抱いている。自分がやったことを忘れていくなんて、いい気なものだと感じている。自分は未だに苦しんでいるのに…。
でも、「半分の花火」のことは、母があんなに見たがっていたのに、自分がすっかり忘れていたことに驚く。
母にとって自分は愛おしい息子であり続けたのか、あの優しい母を愛していた子供の頃を自分は忘れていたのに。
年をとると新しい記憶を蓄積できなくなる。老いると新しい記憶から消えていき、若い頃の強く熱い記憶だけが残る。
成長過程で新しい記憶をどんどん積み重ねていくと、幼い頃の他愛ない記憶は逆に薄れていく。
親が年老いて死に近づく頃に思い出す我が子の幼い頃のことを、子供の側はほとんど覚えていないという皮肉こそが記憶のメカニズムなのだろうか。
この映画の母と息子の関係は、一般論が当てはまるものではない。
たが、この記憶のメカニズム自体は多かれ少なかれ誰にも当てはまるだろう。
最後まで残るのは、出来事の記憶ではなく愛おしい感情の記憶なのかもしれない。。
「記憶」という迷路の先に見つけれるものは何か
『認知症は神様が人間に与える最後の贈り物』
という言葉を聞いたことがある。
この言葉は立場によって賛否両論だと思うが、
思い出を忘れていく人間にとっては、後悔や情念などを失い、
生きていた人生の中で忘れ得ない幸せな思い出だけが残るのであれば、それは本当に幸せなことなのかもしれない。
作品の中で日記が出てくるが、
日記として書き留めていても忘れてしまう事は多い。
しかし、忘れ得ない一瞬というものは書き留めていなくとも決して忘れない。
きっとそこには凝縮した幸せが詰まっているものなのだろう。
だからこそ、日記に記された【現実日々の過去】という価値が、それぞれの立場からの価値対比として見事に表現されているのも巧妙だった。
人は誰しも生きていれば多くの後悔や苦しみを抱えて生きている。それはその思いが強いほど多くが記憶に根付いてしまう。
「あんな一言、言わなければよかった」とか
「もっとこうしておけばよかった」とか
「こんなに自分は我慢してるのに」とか∙∙∙。
でも、そこには相手に対する
”思いやり” や ”愛” が根底にあるからこそなんだ。と
この作品を観て気付かされ、考えさせられた。
愛する人との記憶というものは本当に儚く、
自欲によって塗れているものかもしれないが、それは決して悪くない。
大事なのは、大切な人の記憶の中に存在することが価値なのかもしれない。
ワンカットワンシーンの技法であったと聞きましたが
時間が記憶や感情と共に流れて溶け込むような没入感からの
ハッとさせられるアップの表情に 何度も何度も感情が揺さぶられ、
菅田将暉さん、原田美枝子さん、長澤まさみさん
それぞれがそれぞれの思いを抱え交差していく感情の表現が、
本当に繊細で素晴らしかったです。さすがでした。。
ラストに向けての展開回収は勿論ですが、
主人公の泉が携わっていた仕事のラストのくだりも秀逸でした。
記憶って曖昧だが、美しく、愛に満ち溢れている。
これは曖昧だからこそ。なのかもしれない。
現代問題や近代的な要素もしっかり取り入れられてますが、
まるで文学作品みたいな作品でした。
「サンセバスチャン国際映画祭最優秀監督賞」
気になる所に河合優実
そして、息子の優しさが残る。
忘れてゆく母と忘れられない息子。認知症で記憶が曖昧になってゆく母親に接することで過去の確執と向き合うことになる息子。
美化されたキレイなストーリーという印象。もっと現実がグサグサきてもよかった。だってめっちゃ酷い母親やん。息子は長年苦しんでるのに母親だけさっさと忘れてなかったことになってゆくなんて解せないし、許せない。それでもどうすることもできないことであるってゆう葛藤をもっと知りたかった。これ息子と娘ではまた違うんやろうな。息子って優しいよね。
認知症の表現はなんか既視感があって思わずMOTHERかよってなったのは私だけではないはず。若かりし日の母親を原田美枝子さんが演じるのも時間軸が分かりにくいからやめてほしかった。何より「そして、愛が残る。」って、むしろ逆のものが残った気がする。結局、やっぱ息子って優しいよねって話。
テーマと俳優はいいけど
同じことが反復する世界には意味がある
2022年。川村元気監督。認知症になっていく母について、幼いころ一時母から捨てられた経験をもつ息子が複雑な感情を持って接していくという話。
まず、認知症の世界が「反復」として描かれる。同じものを何度も買い物し、過去のできごとを何度も思い出す。そしてその「反復」にはそれぞれ過去の出来事が関係する「意味」があるのだ。卵を何度も買うことも、息子を誰かと何度も間違えることも、過去に起こった出来事に起因している。認知症の母は衝動や偶然では徘徊しないのだ。また、母だけでなく息子が思い出す過去も同じ場面ばかりなので、「反復」は認知症を描くためだけではなく、観客の分かりやすさも考慮されて導入されているし、物語の面でも、例えば不倫は主人公の母だけでなく、たまたま出会ったその友人にも「反復」的に起きている。さらに、映画の撮影手法として、部屋のなかの同じ場所を同じ角度から何度も描く。これはわかりやすさとともに経済的な事情(お金の面と説明の省略の面)があるだろう。つまり、この映画は「反復」の映画であり、そのすべてに異なる「意味」があるのだ。(ちなみに、「意味」がないと説明を省略されてしまう。主人公の会社の仲間は有名な俳優揃いなのだが、顔もよく見えない。著名な役者の扱いとしてはとても珍しい)。「意味」に満ちた少数の映像や物語が「反復」するので、とても濃密な映画経験となっている。古い映画を見ているような。
物語としては一人称的な物語で、相互理解が問題になるのではなく、主人公の視点からの理解とその最終的な誤解の解明、反省という流れでできている。「半分の花火」が「反復」する過程で、「意味」の誤解に気づく場面では、主人公はむしろ「反復」に気づいてほしかった。
嫉妬の連続
僕は川村元気が、嫌いだ。これは一方的な嫉妬である。東宝でプロデューサーとしてヒット作を連発し、小説を書けばベストセラー。今度は映画監督で賞をとって、枚挙にいとまがない。
長澤まさみのファンなので彼女を目当てで行ったけど、まあまあな脇役だった。脇役もできるまさみちゃん、良いです。
原田美枝子とすど菅田将暉のダブル主演というふれこみだが、これは原田美枝子の映画である。演技が素晴らしかった。若造りのメイクがちゃんと若く見えたからこの映画の勝利の一つである。
ストーリーは普通だったけど、丁寧な撮り方が好感を持った。映画を観てちょっと心に引っ掛かりがあって、今でも違和感がある。それは好感からくるものなのだが、
私情を挟めば、それほど優秀な作品ではなく、普通の映画だったということである。初めて撮った映画でこんな作品を見せられると何も言えなくなるのが正直な気持ちである。
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