「面白そうな雰囲気なのに印象に残らなかった」真実の穴 kekeさんの映画レビュー(感想・評価)
面白そうな雰囲気なのに印象に残らなかった
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父親がいない二人の姉弟が主人公。
その家族に焦点が当てられ、何も知らない姉弟が徐々に一家に隠された過去の真実を、
リビングに突然空いていた穴の向こうにある光景を通して理解していく。
穴から見えているのは今いる部屋の過去の光景だった。
奇形で生まれてきた妹がいるのを見て、
その妹の顔がどす黒かったり血を吐いたりしているのを見て、
更にその妹は父親の監督不届きで殺鼠剤を飲んで事故死しているのを見て、
その父親は怒り狂ったおじいちゃんが銃で殺しているのを見て、
実は妹は事故死じゃなくておばあちゃんが「奇形はNG」という理由で殺しているのを見て、
父親の死はお母さんが拳銃を握って発砲させておじいちゃんが撃った風に見せていたオチでEND。
穴を覗いて怖いものを見せられて「きゃー!うわー!」と叫ぶだけで、向こうから直接危害を加えてくることがないので、
アマプラの香取慎吾がやっていたコントを思い出して笑いそうになった。
そして奇形児ネタはどこの国でもあるんだなと。
日本でも昔の助産師は、生まれた子の顔を見た直後に(これあかんやつや)と判断してそのまま殺してしまうことがあったそう。
病気の野生動物も仲間に殺されることがあり、本能中心で生きる者たちにとっては間違ってはいないと感じられる。
ただそれを社会にまで持ち寄り殺しまくった人間が実際にいるから世知辛い。
主観的なカテゴリから外れただけで殺していいなら私もあなたもとっくに死ぬべき存在で、それはやはり悲しい。
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