劇場公開日 2022年9月16日

「名匠の劇薬」ヘルドッグス pekeさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5名匠の劇薬

2022年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

このところ暴力や流血シーンの多い映画には辟易していたのだが、敬愛する名匠・原田眞人監督と、贔屓にしている岡田くんがまたタッグを組むとなれば、観に行かないわけにはいかない。しかも潜入捜査モノとなれば、なおさらだ。

というわけで、『ヘルドッグス』。
期待どおり、とても見応えがありました。

滑稽と言えなくもないストーリーだけど、そこは名匠の手腕で、スケールの大きな、格調高いエンターテインメントに仕上がっています。
先日観た、同じく裏社会を描いた『グッバイ・クルエルなんとか』という映画とは、もう格が全然ちがう。

まるで「ダーク・シンフォニー(闇の交響曲)」とでも言うべき、壮大な音楽を聴いているような趣さえ感じました。
通奏低音のごとく作品を貫く緊張感。次は何が起きるのか、そろそろこのへんで何か起きるだろう、とハラハラドキドキ……。

なんと言っても、監督が役者たちそれぞれの持ち味を十二分に引き出していることがこの映画の大きな魅力となっています。

名匠のつくり出した劇薬で、脳内が活性化されました。

どうせウソをつくなら、これくらい派手にやってくれると気持ちがイイってもんだぜ、兄貴 ✌️😎

peke