「好きだけど盛り上がりはしなかったかな」ミックステープ 伝えられずにいたこと ジュリエッタさんの映画レビュー(感想・評価)
好きだけど盛り上がりはしなかったかな
こういう話好きなんだけど話は盛り上がりに描けるかな。
幼いときに両親を亡くしたビバリーはおばあちゃんと二人暮らし。
おばあちゃんがあ母さんのことを話してくれないので、
ビバリーは自分の両親がどんな人で自分をどう思っていたのか
全くわからず欲求が高まるばかり。
そんな中たまたま見つけたお母さんが作ったミックステープ。
もしかしたらその選曲から何かメッセージがあるのかも知れないと
1曲づつ集めていくのだけど、12歳のビバリーにはお金もないし今と違い
サブスクもないので曲を集めるのに苦心する。
そんな曲集めの過程で二人の親友が出来きお母さんがどんな人か
昔のお母さんの知り合いからその一端を知ることができるわけだけど、
選曲が個人的には知らないものが多いのとそのメッセージ性に弱いのじゃないかと
思った。こういう曲の懐かしさで臨場感を出すことは結構重要だと思うのだけど、
途中なぜかリンダリンダが流れ一瞬盛り上がったりはしたけれども、
ブルーハーツが訴える歌詞の内容とそのシチュエーションに繋がりは弱いかなと思った。
まあ日本語で分からないことから隣人の台湾人に友人関係をつなげるエピソードとしてはいいかもだけれど、そこは何かしら意味があってもいいのではないかと思った。
またおばあちゃんがビバリーにお母さんの話をしたがらない理由ももう少し
あってもいいかなと思う。やっぱり子供であれば自分の親がどんな人だったか知りたいのは
当然でそれに応えようと思うのが普通の感覚なのだからおばあちゃんが孫にお母さんの話をしないのにはよっぽどの理由が必要だからね。
またお母さんが音楽をやっていたということと自分も音楽をやりたいと思わせるエピソードももう少し強力なものがあってもいいと思う。そういうのって結構人を行動に移させる重要な要因になると思うんだよね。何となく音楽を始めるのではなくお母さんが実はロックスターを目指してたことや歌が上手いなどもう少し順番に小出しするのが必要だったと思う。
こういう話は好きだけど全体的にメリハリがなく何となくさらっと何もかもがすぎていくので見終わった後は何も残らないかなと思った。