「期待したものは出てこなかった」ポスト・モーテム 遺体写真家トーマス つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
期待したものは出てこなかった
アカデミー賞国際長編映画賞ハンガリー代表に選ばれた本作に対して期待することは何か。具体的に自分では分からない。歴史的なことに起因するドラマか人のありように迫るドラマか、あるいはアーティスティックな映像表現か、はたまたミステリーのようなトリックじみた娯楽性か、少なくともただの心霊ホラーではないことは確かだ。
しかし、自分の目にはただの心霊ホラーにしか映らなかった。
もしかしたら私には分からない何かが潜んでいたのかもしれない。
知見の少ない者には分からないドラマがあったのかもしれない。
すでに書いたような「期待すること」の片鱗はあった。しかし先が続かない。
もしかすると過去に本当にあった遺体写真家という職業を描きたかっただけかもしれない。
何となく面白くは観てしまったので不満という程ではないが、自分が期待したものはほとんど何も出てこなかった。
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