シラノのレビュー・感想・評価
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色々なシラノ・ド・ベルジュラックを見てきたが、このシラノが一番感動した。最後のセリフ迄聞き逃す事が出来ない。もう一度見たい。
ストーリーは古典なので、結末まで分かってしまうが、ミュージカル映画なので、独唱だけでなく、コーラスとかデュエットが多くて、楽曲も聞きやすい曲ばかりと感じ、大変に感動した。
口パクをできる限りやらないで、セリフとして、歌っているのが、素晴らしいと思った。一曲を4カット位で撮影するのは、至難の技なのではと、感心した。
色々なシラノ・ド・ベルジュラックを見てきたが、このシラノが一番感動した。
ロクサーヌ役の女優さんがSwallowに出ていた女優さんだったんですね。綺麗な女優さんだと、Swallowの時から思っていた。はまり役だし、歌もうまい。
詩的な台詞が綺麗
素敵なミュージカルを映画館で見れてよかった。
予告の
話したことがないの
愛について?
なんにも!
の時の、期待から落胆に変わるシラノの表情たるや…
これだけで涙が出そうでした。
本編ではもっとやりとりがあり、より胸が痛い。
窓の下で愛を語るシーンも素敵でした。
我慢できずに気持ちが溢れて階段を上りロクサーヌを見つめるシラノ
キスをするのを見ないように早足で去るシラノ
結ばれて欲しかった
シラノとクリスチャンの表情がいいね
ストーリーと曲は合っていると思うんです。
曲が映画に溶け込んでいるの。
その分、ミュージカル特有のワクワク感や曲のインパクトは薄い気がしたかな。
ワクワクする様なストーリーではないから、仕方がないんでしょうけど。
それと主役のディンクレイジさんの声が、落ち着いていて心地良いの。
シラノの台詞に文学的なのも多いから、曲でない所も歌っているかの様でした。
それで、そのシラノの表情が良いんです。
哀愁漂う感じで、観ていて胸がチクチクするの。
一方のクリスチャンは、最初は一切陰りのない明るい表情なんだけど、段々と陰りが出てきて、こちらも悲しみを帯びてくるんです。
二人とも恋が実ったとも言えるし、実らなかったとも言えますよね。
二人の表情が良かったから、恋愛映画として楽しめました。
静か動かで言ったら、静の印象を受けるミュージカル映画かな。
予告編がおしゃれだったので観に行ったけど期待しすぎだったかな 全体...
予告編がおしゃれだったので観に行ったけど期待しすぎだったかな
全体にちょっと古めかしい感じで映像も歌もその時は綺麗だけど印象に残らない
どの登場人物にも共感出来なかった
最後のシラノのセリフはどういう意味なのか考えさせられましたが。
好きなものは好きと
シラノ・ド・ベルジュラックのあらすじは知っていて、鑑賞。
ロクサーヌは美しいけど、ちょっと意地悪で鈍感な気がする。どうしてこれを好きなのか。
シラノは自分にも他人にもルッキズムな人だったのか…?
シラノは素敵な内面を持ってるのに、自分の価値を認めてないってことは、ロクサーヌのことも内面より容姿ゆえに惹かれていたのか。
でも私はこのシラノがすごく好きなんだよなぁ。
表情はセクシーだし、剣は強いし!教養あるのに少年のような心を持って。こうゆう人に幸せになって欲しいのに。
あなたは私を愛してる
シラノ・ド・ベルジュラック
17世紀のフランスに実在した騎士
剣豪でありながら詩人であり
数種の学問を理解する才能も持ち合わせ
つつも特徴的な大きな鼻に
コンプレックスを持ち密かに一人の
女性を愛し続け36歳の生涯を閉じた
正義と騎士道に生きた存在とされている
1897年のエドモン・ロスタン発表の
戯曲はミュージカルの定番演目として
親しまれている
話自体も初見でしたが
感想としては
世界観を重視したシラノの
容姿の設定変更はこうきたかって
感じでしたし
丁度勃発したウクライナ侵攻もあり
時代は違えど命令で命を懸ける現場の
兵士たちの故郷への思いの
シーンは胸を打ちました
最近多い(気がする)
ミュージカル映画の中でも
楽曲のバリエーションも豊富で
良い出来だったと思います
原作通り鼻の大きなキャラクターを
メイクで登場させていたら
どうしても映画だと違和感が出ます
(三谷幸喜の「記憶にございません!」
でばかでかい福耳のキャラを
飯尾和樹にやらせて画面が寒くなった
のを覚えています)
そこをこの映画は小人症の
ピーター・ディンクレイジを起用
したのは思いきりましたね
もう52歳だったの?
クリスチャン役の
ケルヴィン・ハリソン・Jrは
前に観た「ルース・エドガー」では
闇を抱えた優等生役を怪演して
いましたが今回は真逆の
純粋なアホの子も巧みに
演じていました
吹奏楽器の演奏が得意だそうで
歌唱シーンもしっかり
もう27歳だったの!?
ロクサーヌ役の
ヘイリー・ベネットは
何か見たことあるなと思ったら
イコライザーの途中で殺されちゃう
ヒロインの友人のマンディ役ですね
昔のレニー・ゼルヴィガーのように
「キワドめのライン」をうまく
持っていく気が抜けない感じを
うまく演じてました
もう3(以下略)
物語の肝は不思議な三角関係
幼馴染のロクサーヌを密かに思い
魅力的な手紙も書けるシラノ
学はさっぱりの
新米兵士クリスチャン
そんなクリスチャンに
一目ぼれしちゃったロクサーヌ
ロクサーヌはシラノに
彼を守ってやってと頼み
彼の手紙を欲しいと
言うのでシラノが代筆
というがんじがらめさ
そのせいで素敵な手紙から
クリスチャン像が出来上がり
ますが実際会って見ると
アホの子がすぐバレてしまい
観ている間はどーすりゃいいの
と気が気でなくなります
ロクサーヌは結局シラノの
頑張りでクリスチャンとの結婚を
婚約者の男爵より選んでしまい
腹いせにシラノもクリスチャンも
過酷な戦場に送られてしまいます
ただこの3人の関係は結局
シラノが取り持った関係は
クリスチャンはシラノが
ロクサーヌを愛している事に
気が付いてしまい自分への
愛ではない事に絶望し
無謀な突撃によってあっさり
死んでしまいます
シラノは悲しみつつ最後に
書いた手紙を彼の胸ポケットに
入れ自分も突撃
負傷してしまいます
余命いくばくもないシラノは
真相をロクサーヌに伝えに
行きますがクリスチャンの手紙を
読まずに空で言ってバレます
ロクサーヌはもう手紙を誰が
書いていたのかとっくに
わかっていたのかもしれません
やや長い作品ですが
ミュージカルを見たことが無かった
自分にも最後まで楽しめました
言葉は魂。I love you. だけを繰り返すのはNGです。
この時代ならではなのかしらね、言葉に宿る重み。印刷物の普及も、ましてや音声や映像メディアのなかった時代。平安時代の貴族は和歌の一つも詠めないとまともな恋愛が出来なかったということですし。やはり人は自分だけに向けられた豊穣な言葉に一番弱いのだ。
そもそも、毎日届く(ある意味とても重いよね。普通なら引きそう!)手紙に心酔する受容能力がロクサーヌに備わっていたのだから、シラノとは相性バッチリだったはずである。そんなロクサーヌのリベラルさを見抜けず、自分など相手にされないと思い込み影に回ることをシラノが決意してしまったことが展開を大きくこじらせた。もちろん彼女のクリスチャンに対する一目惚れも嘘ではなかったでしょう。若さゆえ。でも、そのことをシラノに告白することで、ロクサーヌも無意識ながらシラノを刺激したかったのではないのかなあ。
落ちぶれたりといえども貴族のお屋敷や劇場のしつらえは大変見応えあり、ロクサーヌのふわっとした雰囲気と相まって、ロマン派の西洋絵画の世界が再現されていた。 ロクサーヌが、嫌ってる公爵に言い寄られてその場限りの生返事をする時の、言葉と裏腹の一瞬の目の演技(No way!みたいな)がとてもチャーミングだった。
それにしてもあの戦場は17世紀の三十年戦争なのでしょうか。なんだか昨今のウクライナの景色とダブって悲しかった。21世紀だというのに。自分の明日の死を覚悟する戦争集団って悲しい。
現代にはそぐわない気がする。
ミュージカルとしては満足なんだけど話の内容がいまいち納得できず。悲恋の話として秀作なのか、時代が変わってしまって納得できないのか。言葉を愛するっていうベースがなんかピンとこない。ロングラン公演の理由がよくわからなかった。
魂の愛…!ミュージカル調の音楽が心地よい
ロクサーヌがとても魅力的
男性たちが惚れるのがよくわかった。
タイトルがシラノってところに、
ちょっと疑問だったけど、
わたしもこれにタイトルつけるなら
シラノにするわってくらいシラノが光ってた。
シラノの努力すごいんだろうなあ。
剣術とか凄いし、それでいて言葉選びも巧みなんて
最初から告白しとけば…とも思うけど、
彼女が楽しそうにクリスチャンの話してるシーン
からもう告白出来ない気持ちもわかりすぎて、切ない。
あと、結局のところクリスチャンは終始外見しか
ないみたいで切な過ぎる。。。
けど確かに愛してるの連呼は鬱陶しいかも笑
相手に真実を知ってもらって
決めてもらおう!ってクリスチャンも言ってたけど、
そういう世界線も見たかったなあ。
とりあえず歌と歌声が最高だった!
他人依存
「ピクセル 」で鑑賞して以降追いかけているピーター・ディンクレイジ出演作品ということで鑑賞。
ここ最近のミュージカル映画は当たり外れが激しく、インザハイツは大当たりで、ディアエヴァンハンセン・ウエストサイドストーリーは微妙でした。
今作、ミュージカル映画という側面で鑑賞すると肩透かしを喰らうかなと思います。もしかしたら、原作や本場のミュージカルがこのような感じで静かなものだったら申し訳ないんですけど、どんどんどんと盛り上がってミュージカルが始まっていくのが好きなので、じんわりと始まったり急に始まったりする今作はかなり相性が悪かったです。
物語面でもフランス古典に明るくない自分には珍紛漢紛な部分が多かったです。戦争と愛の物語を行き来しており、若干間延びした感じが否めなかったです。
ロクサーヌがとても苦手なタイプの人間で、彼女は基本的に好きな男に振り向いてもらおうとして、それを主人公シラノに頼み込んであとはずるずるずるずる言葉がなんだ手紙がなんだをずっとウダウダ言っており、こいつ身勝手だなぁと思ってしまい、どうしてこんなのを取り合っているんだろうと疑問に思ってしまったためにこの映画に乗れなかったです。
ラストの構成も分かりづらかったです。一体何が原因で死んだのか、手紙の中身に気付いてたなら何で文句言っているのか、とここら辺で頭が追いついていかなくなって理解しきれなかったかもしれないです。
中世の背景の美しさ、衣装の完成度の高さ、ピーター・ディンクレイジの表情から伝わる悲壮感、動きから伝わる躍動感は良かったです。
鑑賞日 2/28
鑑賞時間 15:35〜17:50
座席 G-11
プライドとコンプレックスの入り混じった表情
楽曲がすごくいい。ミュージカルとしての歌はもちろんのこと、インストメンタルとしてバックで流れる曲が感情を揺さぶる。
原作のシラノは、容貌が醜悪というハンディを持っていたが、今作では低身長というハンディを背負っている。『ゲーム・オブ・スローンズ』では、肉体的欠点を知略と勇気で跳ね返したティリオン役を演じたピーター・ディンクレイジがシラノ。ピーター・ディンクレイジは、プライドとコンプレックスが入り混じった表情をするのがホント上手い。
『Swallow/スワロウ』お姉さんのヘイリー・ベネットが歌が得意とは知らなかった。天衣無縫な笑顔で周りの男を虜にするロクサーヌにピッタリ。
前半の華やかな舞台セットと対照的なダークな戦場のセットが物語の行く末を暗示する。結末がわかっていても涙をこらえることができない。
運悪く『ウエスト・サイド・ストーリー』と同時期の公開になってしまったが、負けず劣らず素晴らしい作品なので、多くの人に見てほしい。
本当に御免なさい!全く何も知らない状態からの鑑賞で…。
予備知識も何も無い状態で,漠然とミュージカルという事で、鑑賞してみた。
鑑賞後,色々と調べ出し、どんだけ自分の無知さ加減を身に沁みて感じた。
ふぅ〜ん⁉︎1897年初演以降という程の古〜い,歴史のある名作『シラノ・ド・ベルジュラック』を改めてミュージカルとして作り直し、本来の基になっているものは3頭身では無く、鼻が人より大きい事のコンプレックスで,容姿の良い同じガスコン青年隊?のクリスチャンに代わって,恋文を綴って恋仲となるようだ。
がしかし,戦場でクリスチャンは命を落とし、長い15年の歳月を掛けて,ソコでやっと恋文の相手を知る事になるようだ。〜馴れ初めを知って行く内に,作品の本当の面白さを知れた気がした❣️という処…。
No war
「シラノ・ド・ベルジュラック」はこれまでに見たことがなく、今作の映画版で初めての鑑賞。
時代に翻弄される3人の悲しい恋の物語。
優雅なダンスが魅力的だった(特にパンや剣で曲に合わせて踊るシーンはお気に入り)。
一人の女性を愛する二人の騎士、一人はハンサムだけど、教養が少なく、気の利いた言葉や詩を書くことできない。もう一人の騎士シラノは特殊な容姿の持ち主ではあるが、剣の腕前は一流で教養もあり言葉の魔術師のように詩的な言葉を生み出すセンスの持ち主。自分の容姿へのコンプレックスゆえにロクサーヌに勇気を出して伝えることができないシラノ。
想いを伝える事により嫌われて会えなくなるのなら、想いを秘めて彼女の傍に居たい…いや、わかるよ、この気持ち。シラノの気持ちを考えると胸がギュッて押し潰されそうに。
そして、クリスチャンのロクサーヌに宛てた恋文を代筆するシラノの気持ちを考えると、あまりにも切なくて胸が痛む。
あぁ、シラノ、君はなんていい奴なんだ😭
そして、やがて芽生えたシラノとクリスチャンとの友情にも胸が熱くなる。
悲しき3人の物語、時代が違えばまた違った結果になったのだろうか…?
手紙からポケベル、メールに移行し、今はLINEやSNSのDMなどで手軽に、そして驚くほどにリアルタイムでやり取りができる。インターネットが世界に与えた恩恵は計り知れないけれど、だからこそ手書きの、手間暇かけて書かれる手紙が愛おしくもなる。言葉の魅力について改めて考えさせられる作品となった。
反復すら出来なかった学生時代が懐かしい(恥ずかしい)
『言葉のあや』というと一般的には、いく通りかの解釈ができる言い方のことを指し、相手方があまり正しくはない理解や認識をした時などに、敢えて訂正まではしないけれど一応、君、少し違うよと釘を刺しておくような時に使ったりします。
「ま、言葉のあやですからどう取ろうとご自由に」
でも、本来は言葉の文彩(綾)と書くように、表現に彩りを添えるものでもあります。
学の浅い私の中では、古代ギリシャ・ローマ時代からのレトリックのイメージは弁論(悪くすれば詭弁まで含めて)術みたいな印象がありますが、本当に他人を説得するためには、理屈を並べて言い負かすよりも寧ろいい気分にさせ、いつの間にか味方にしてしまうほうがいいに決まってます。そして相手の好意を導き出すことを目指す場合、レトリックは、説得という目的から離れ、もっぱら魅力的な表現そのものを目的とする機能を期待されることになり、言葉の文彩はその先の詩作の世界に辿り着いてもおかしくない。
近代における修辞、表現法の理論についての第一人者と呼ばれるのが、19世紀初頭に活躍したフランスのピエール・フォンタニエという人だそうです。
つまり、フランスも含めたヨーロッパでは、言葉で人を魅了することは、単に文学的な意味にとどまらず、恋愛感情まで届くほどの教養=人格として男も女も受け止める土壌があったということです。
現代日本では口先男はチャラいということで片付けられてしまうかもしれませんが、この時代なら、バルコニーでキスを受けられるほどの魅力にもなり得たのです、きっと。逆に言えば、表面的な修辞では騙されない素養をそれなりの出自の女子なら持っていたのだと思います。
騎士道精神のみならず詩心まで兼ね備えたシラノ。
天は二物までは与えたけれど、三つ目までは与えてくれなかった。神からの試練なのでしょうか。
分厚い辞書を見れば、この世のあらゆることは簡単に言い表せるように錯覚してしまいますが、表現の大半は比喩です。
好きな相手の美しさを伝えるのにも、綺麗だ、素敵だ、などの直接的表現だけでは他の人の思いとは差別化できません。
結局、薔薇、百合、牡丹、芍薬などの花に例えたり、クレオパトラや楊貴妃など歴史上の美女に例えたり、或いは比較したり…
掃き溜めに鶴、泥中の蓮…うん、これはちょっと違うかも😆
というわけで、あれだけロクサーヌの心を捉えた言葉が一体どれほどの気持ちと時間をかけて生まれたのか。
それを想像するだけで心の底から熱く儚く泣けてくるのです。
学生時代にラブレターを何回も書き直した挙句、結局ポストの前で引き返した経験、投函したあとに心臓が異様に高鳴った経験のある方(私だ❗️)は、是非昔の熱い気持ちを思い出して味わってください。
(好きだ❗️を反復する勇気すらなかったように記憶しています、あー、恥ずかしい)
私にとってちょうど良い「規定」作品
さて、ピーター・ディンクレイジとヘイリー・ベネットという「好きな俳優の共演」で楽しみにしていた作品。ピーターの哀愁とヘイリーの美しさは今回も裏切らず、二人の演技、歌ともに満足度は高いです。なお、本作は戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』という古典であり、物語そのものは観ていて予想できる展開のため、いわゆる目新しさはありません。が、それと言うのも、その後の多くの作品に影響を与えているからなのでしょう。
それにしても、この『シラノ・ド・ベルジュラック』は「恋愛とルッキズム」という分かり易く、どの時代や国・人種にも置き換えられる普遍的な問題がテーマであることから、日本でも繰り返し上演や映像化がされているようで、中でも『白野弁十郎』や『或る剣豪の生涯』というローカライズ作品があることに興味津々。
古典の楽しみ方には「見比べ」が出来る点もあると思いますが、私自身は唯一『愛しのロクサーヌ(87)』が関連作品の鑑賞で、いきなりかなりな「変化球」。正直の内容も全く覚えておらず、今回の『シラノ』が、今後の掘り下げをするにはちょうど良い「規定」作品になりそうです。
ミュージカルじゃなければ・・
いろいろ考えてしまって結局ノレませんでした。
最初にこの映画の予告を見た時、その着眼点の素晴らしさから大変期待しました。
鼻の大きな醜男シラノドベルジュラックの話を小人症の設定にして作り直すという試みは、それだけで傑作の生まれる予感があります。(ノートルダムっぽいですが)
ですが、いざキャスティングを考えると、現在のハリウッドでこの役ができるのは(CG処理を施さないのであれば)、ほぼピーター・ディンクレイジ1人しかいないのです。
もちろん彼を批判しているわけではないですし、彼が小人症の人たちの地位向上に大きく貢献してきたことも間違いないと思います。ですが、この映画は結果的に彼のための映画になってしまっています。
そしてその弊害として、ミュージカル映画なのに歌唱によるオーディションがされていないであろう、ということです。(少なくとも主役は)
私が引っかかったのはその点なのです。ディンクレイジの歌がお世辞にも上手いとは言えないことからいろいろ考え始めてしまいました。
彼を主役に決めた時点でそれはしょうがないことですけどね。歌でオーディションするのではなく、決まった主役に歌をなんとか練習させるしかないわけですから。
結論として、これがミュージカル映画でなかったらもう少し評価できたかもしれません。
ピーター・ディンクレイジの演技に感動…
切なくも儚いストーリーと力強く綴られる恋文に感動しました。
特にピーター・ディンクレイジの表情演技は安定の素晴らしさで、音楽も相まってギュッと心を鷲掴みされたような感覚になりました…。
ただ音楽やストーリーが良かっただけに、ダンスシーンの演出が少し地味な点や、ラストシーンなどの構成が少々分かりづらかったのが惜しいなと感じました。
全101件中、41~60件目を表示