「恋愛はオマケ、手紙が本題?」シラノ 山田Cさんの映画レビュー(感想・評価)
恋愛はオマケ、手紙が本題?
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シラノの慎ましさは好感。だが誠実ではない。
クリスチャンもいつの間にロクサーヌを好きになったのだろう?
ロクサーヌは詩的な言葉が好きだが赤は下品だから嫌いなど美観にもこだわりがあり、最後のシーンでロクサーヌは気持ちの整理をどうつけたのか?
恋愛の部分はモヤッとした。
一方、枢機卿が暴走するシーンは音楽含め面白い。
また手紙に気持ちを乗せて届ける、というシーンが散らばっており、純粋に気持ちを表して伝えることの美しさに心が温まった。
特に戦地での名もない兵は、シラノのようなある種余計な慎ましさもなく、片想いの子に率直な気持ちを手紙にしたシーンは胸がスッとした。
ミュージカルの不自然さはそこまで感じず、
ポリコレ要素もそれがメインだったと私は思えず、
誠実とは何か、男にとって繕うことより己のプライドを表現することの大切さ、
女にとって全てが完璧な人は少なくどう気持ちの折り合いをつけるか(ここは弱かった)、
あたりの普遍的な話に近いと感じた。
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