「他人依存」シラノ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
他人依存
「ピクセル 」で鑑賞して以降追いかけているピーター・ディンクレイジ出演作品ということで鑑賞。
ここ最近のミュージカル映画は当たり外れが激しく、インザハイツは大当たりで、ディアエヴァンハンセン・ウエストサイドストーリーは微妙でした。
今作、ミュージカル映画という側面で鑑賞すると肩透かしを喰らうかなと思います。もしかしたら、原作や本場のミュージカルがこのような感じで静かなものだったら申し訳ないんですけど、どんどんどんと盛り上がってミュージカルが始まっていくのが好きなので、じんわりと始まったり急に始まったりする今作はかなり相性が悪かったです。
物語面でもフランス古典に明るくない自分には珍紛漢紛な部分が多かったです。戦争と愛の物語を行き来しており、若干間延びした感じが否めなかったです。
ロクサーヌがとても苦手なタイプの人間で、彼女は基本的に好きな男に振り向いてもらおうとして、それを主人公シラノに頼み込んであとはずるずるずるずる言葉がなんだ手紙がなんだをずっとウダウダ言っており、こいつ身勝手だなぁと思ってしまい、どうしてこんなのを取り合っているんだろうと疑問に思ってしまったためにこの映画に乗れなかったです。
ラストの構成も分かりづらかったです。一体何が原因で死んだのか、手紙の中身に気付いてたなら何で文句言っているのか、とここら辺で頭が追いついていかなくなって理解しきれなかったかもしれないです。
中世の背景の美しさ、衣装の完成度の高さ、ピーター・ディンクレイジの表情から伝わる悲壮感、動きから伝わる躍動感は良かったです。
鑑賞日 2/28
鑑賞時間 15:35〜17:50
座席 G-11