「原作を見ている方も見ていない方も4/29の週では対抗以上。」ホリック xxxHOLiC yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
原作を見ている方も見ていない方も4/29の週では対抗以上。
今年123本目(合計397本目/今月(2022年4月度)33本目)。
今週(29日の週)は全般的に数が少なく、本作か「ラジエーションハウス」かの2択のチョイス(あるいは、先週から引っ張ってきているfreeなど)になるのでは…と思います。
私自身は原作は見てもいないほうですが、予告などに惹かれたので当日に見に行きました。
うーん…。何というか、明確な採点として大きな減点幅を見出すのは難しいですが、一方で原作を見ている方も見ていない方も両方に配慮した結果、かなり「わかりやすい」ストーリーになってしまっていて、逆に(私は関係ないですが)原作を知っている方は「思っていたのと違っていたのに…」というのは出てくるんじゃないかな…とは思います。
とはいえ、今の映画館の事情から「原作を知らない人は知りません、見るなら自己責任で」というのも難しく(コロナ事情)、2時間弱で原作を知っている方も知らない方も両方楽しめるように仕上げた点はまぁ理解できます。
ただそのことは換言すれば、2時間(このコロナ事情なので、原作知らない方を想定して3時間4時間となると厳しいのは明らか)で色々詰め込んで、主要な登場人物のキャラクタの自己紹介から世界観の説明まで盛り込んだために、「結果的に」内容が薄め(「薄め」というより、「マリーミー」とは違って、別の意味で「先が大半見えてしまう」ような状況)という点はいなめず、そこはどうなのか…とも思えます。とはいえ「原作を知っている方向け」「知らない方向け」で2作作るのも無理がありますし、最大公約数的に作ったんじゃないか…と思えます。
上記通り、そのような事情があるので、原作を知らなくても何ら問題はなく(作品独自の固有名詞もでないし、導入も親切)、この「このような最大公約数的な作りにしたために、ストーリーの先の先が見えてしまう」という点に目をつぶる限り、そこまで減点幅にはしづらいです。
結局のところ、今週(29日の週)は「ラジエーションハウス」か本作か…の対決で(あるいは、freeやクレヨンしんちゃん等)、迷ったら対抗以上には推せるのでは…と思います。
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(減点0.3) 序盤5分あたり、「すべからく」の用法が誤用で用いられている部分があり、ちゃんと国語力がある人が混乱する作りになっています。
「すべからく」は「ぜひとも」という意味(should)で「すべからく~べし(べき)」という使い方をするのであり、「全て」(all)の意味は「ありません」。
もっともこの誤用はかなり広まっているので、まぁ好意的に解釈するしかないのですが、ちゃんとした理解をしている人は混乱を招きます。
海外作品などで字幕などに工夫・配慮に上限がある(あることないこと書けない)ならまだしも、この映画、日本映画ですし…。
とはいえ、この誤用法だけで1.0も2.0も引くこともできず、この程度です。
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