「水は自ら流れを変えられない」渇水 Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
水は自ら流れを変えられない
水道局職員の岩切俊作(生田斗真)と木田(磯村勇斗)の二人の会話や、仕事中の滞納者とのやり取りのシーンが面白い。
しょぼいけど思い切った行動に出た岩切が、少しだけど世界を変えた。
公園で恵子と久美子も闘いに参加したシーン、感動して涙が出そうになったけど、私の代わりに劇中で久しぶりの空からの涙。
ネグレクトの小出ファミリーの3人(恵子、久美子、その母親)も、放っておけない魅力がある。小出有希(門脇麦)が「水の匂い、鉄と火の匂い」に言及していて面白い。
タバコの匂い、プールの匂い、雨の匂い、鉄もなんとなくわかるが、水と火ってどんな匂いなのか知りたい。
岩切または木田が恵子と久美子の親になってプールどころか海水浴にでも連れて行くというラストになるのかと思った。そして匂いも変わってハッピーエンド...しかし、そうならなかった。
視聴者は、視聴中の映画の流れを変えることはできない。
今作は現実的というかリアルな結末に落ち着いた。
現代社会を風刺しているような深みがあり、それを楽天的に明るいテイストで前向きになれるストーリーに仕上げている。
コメントありがとうございます😊
人によって違うみたいですね。原作通りなら辛過ぎるし、違うなら原作者の思いは?となるようですね。姉は思春期に差し掛かっているし賢く聡いので施設での生活を絶望したのでしょうか。
共感ありがとうございます。
明るく楽天的なテイスト・・仰る通りのエンディング、崩壊しかけていた生田ファミリーさえ再生の兆し。ですが原作は姉妹は死亡、生田くんには警察が聴取に訪れるというトゥーバッドエンド。映像化には関係者との交渉が有ったと聞きますが、その辺りを考えると自分は高くは評価できませんでした。