「私の妄想が今作を肯定する」ONE PIECE FILM RED Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
私の妄想が今作を肯定する
ウタ…何故か片目が髪で隠れている。眼帯キャラでも良さそう。それにしても足が長すぎる。それはウタだけじゃないか。
シャンクス...皆に嫌われても良い、ルフィがシャンクスを尊敬していれば、それでいい。
ジンベエ...劇場版初登場。麦わらの一味。ビビを含めたら11人目。
絵だけ見ると凄い綺麗(キャラクターの作画も悪くない)景色は絶景、エフェクトは派手で華やか。だからなのか、脳が疲れて眠くなる。映像を見ずに音声だけ聞くという鑑賞方法も凄く楽しい。今なら配信または円盤で自宅鑑賞できるから、一回やってみてほしい。
内容は、宗教的な要素を感じて怖いが、ルフィの決意がより固まって終わって良かった。エンディングの映像から察するにウタがもういないってのが悲しい。
~~ 劇場版『ONE PIECE』の歴史 ~~
原作者の尾田栄一郎さんが携わる“FILMシリーズ”第4弾。
“FILMシリーズ”は『ストロングワールド』で注目を浴び、『Z』が大ヒット、『GOLD』で少し二次創作との融合へと路線変更し、『RED』で思いっきり架空の世界へ突入した。
“劇場版無印シリーズ”(この表現は間違っているかもしれない)は、原作をモチーフにした同人誌のような二次創作的な劇場版。週刊少年ジャンプのアニメ作品の劇場版は、『キン肉マン』も『ドラゴンボール』も原作とは微妙に異なる二次創作的なものが多く、それが当たり前であった。『ONE PIECE』もそういうスタートだった。
“エピソードシリーズ”(ビビとの別れをピックアックしたもの及びチョッパーとの出会いをピックアップしたもの合計2作品)は原作の人氣エピソードを劇場版にしたものだった(原作と少しだけ違う箇所があるとしても)。『鬼滅の刃』の劇場版をカテゴリー分けすると、安定の“エピソードシリーズ”になる。
架空の世界のアニメと言えば細田守監督作品だが、『ONE PIECE』の“劇場版無印シリーズ”の監督を務めたこともある。個人的に好きな作品であった。
『GOLD』が原作から逸れない範囲で“劇場版無印シリーズ”との境界線を無くしたことは、尾田栄一郎さんも楽しんでいたし、『RED』もまた尾田栄一郎さんが観て楽しい作品なのである。『ONE PIECE』のファンが1000人いたら1000人とも100%満足してもらうことは可能なのだろうか、多分その答えはノーだ。それならば思い切ってガチ勢以外のミーハーな人たちにも楽しんでもらえる映画にしてしまおう...と、そんなコンセプトなのではないかなと思った。
