ONE PIECE FILM REDのレビュー・感想・評価
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シリーズを逸脱していくイビツさをどう捉えるか。
ONE PIECEの劇場版が、かなりゲストキャラクターをフィーチャーするのはこれまでにも観たパターンだが、今回はちょっと別次元ではないか。というのも、今回のゲストキャラであるウタは、今回の物語のほとんどを一人で背負っていて、もはやルフィや麦わらの一味は添え物にしか過ぎないのだ。
しかもスタンドアローンで成立するウタの物語は、かなりの闇を抱えていて、しかも終盤ではその闇について本人が織り込み済みでの暴走であったことが明かされる。要するに、一種の自殺行為に世界を巻き込もうという超ダークなお話であり、明確に描かれていないにしても、世界を滅ぼそうとした主人公の死で幕を閉じる。
なんだこの映画は?と戸惑った観客もいたのではないか。実際、近くにいた若者2人は「これ、ガチのONE PIECEファンはどうなんだろうね?」「それ知りたい!」と会話していた。それくらい、シリーズの中に納めづらい物語だし、それをほぼ全編音楽が鳴りっぱなしの音楽映画に仕立て上げたスタッフの気概を自分は買うし、どこに向かってるかわからない奇妙な感覚を楽しんだ。長い歴史の中でこういう特異点が生まれるのも、シリーズが続く効能ではないかと思うのです。
映画館という空間を活かすのは音
音楽をフィーチャーした映画が近年はヒットする傾向がある。音が良い、というのは映画館に足を運ばせるための、最もわかりやすいものであり、意外と映画の批評の歴史が見落としてきた部分でもある。映画は映像による表現なので、写っているものには注意を払うが、聞こえてくる音はそれに比べてぞんざいに扱われがちだった。
しかし、今映画館で最も大切な機能は、大きなスクリーンよりも音が良いということかもしれない。音の良さこそが配信を自宅で鑑賞するのと決定的に違う部分と言える(IMAXなら別かもしれないが)。サラウンド音響システムで音に囲まれ、外界からシャットアウトされる体験というのはかなり特別なもので、日常音だらけの自宅で配信で見るのとの決定的な違いがある。そして、それはスクリーンの大きさよりも一般的にもわかりやすい訴求力なのではないか。本作は今映画館に足を運ばせるために必要なものは何かを周到に計算して作られている。
Adoの曲は感情豊かで、これを映画館の環境で聞けるのは大変素晴らしい体験だ。「ウタウタの実」の能力で本当にウタワールドに連れていかれたような体験を観客にも味あわせている。
普通、売れるものを作ろうと思ったら、王道のド定番の話になりがちだが、売れるものを作ろうと緻密に計算した結果、ワンピースとして異色作が生まれたのは興味深い。そして、それでもきちんとワンピースの世界に収まるのも、原作の持つ懐の深さの魅力であり、改めて原作の凄さも確認できる。
キャラクターの関係性、音楽シーン、アクションシーンが妥協無く描き込まれ、化学反応により、見る度に面白さが増す作品!
本作のメインとなる舞台は音楽の島・エレジア。
❝シャンクスの娘❞とされる「ウタ」という新キャラクターの存在が「核」になっているので、原作ファンも、一見さんも、多くを同じ視点で見られるのは映画らしくて良いと思います。
そして、これまでの作品とは大きく違い“「ONE PIECE」初の音楽映画”と言えるような作風となっていて、この試みも今とリンクして成功していると感じました。
ただ、原作が最終章に入ったこともあるのか過去の作品と比べると、キャラクターが多めになっていて、原作ファンと一見さんの感想は、最初は分かれやすくなるのかもしれません。
原作ファンは、キャラクターの関係性が見えやすく、その化学反応をすぐに楽しめ、一見さんの場合は、徐々に分かって発見が増えていく楽しさがあります。
また“「ONE PIECE」初の音楽映画”と言っても、上手い具合に、肝心な戦闘シーンもキッチリと描かれ続けています。
つまり、キャラクターの関係性の発見や化学反応の面白さ、音楽シーンの面白さ、アクションシーンの面白さ、といったようなものが妥協無く描き込まれ、見る度に発見や面白さが増してくる作品となっていました。
中でも音楽映画ならではの「音楽映画は2度目以降で沁みる」という面があるので、音響の良い映画館での体感により歌の感じ方に変化が起こりやすい気がします。
本編でウタが歌う曲の全てで意味付けがしっかりしてあるため、必然性のある作り込みがそうさせる面もあるのでしょう。
ラストのとらえ方も様々な感想が出そうですが、そのとらえ方も2度目は変わるかもしれないほど割と深い部分を描けていると思いました。
登場するキャラクターも魅力的で、より好きになっても嫌いになるようなキャラクターはいないのでは、という印象でした。
映画という短距離走で叙事詩『ワンピース』を開こうとする無謀
映画という短距離走的なフォーマットで『ワンピース』という叙事詩を開こうとする試み自体が決定的に誤っているのではないかという印象を受ける。尾田栄一郎監修の『ワンピース』映画はあらかた鑑賞してきたが、本作もまた上記の認識をさらに強めるだけの結果となった。
とはいえ確かに原作における膨大なキャラクターが次々と夢の共演を果たすという点においては確かに楽しくはあるのだが、あくまでファンサービスの域を出ない。
CP9のブルーノ、カリファや海軍のヘルメッポ、ビッグマム海賊団のブリュレ、オーブンにバルトクラブのバルトロメオなど、長らく忘れられていたキャラクターが活躍するのでついつい盛り上がってしまいそうになるが、よくよく考えて彼らが集結する必然性があるんだろうか?
『ワンピース』原作の面白さは、各々のキャラクター同士の間にある緊密な力学とその変化にあると思う。それを抜きにしてただ単に膨大量のキャラクターを立ち回らせたところで二次創作的な快楽以上の何かは生まれ得ない。
また「ルフィとシャンクスは約束の時まで出会うことができない」という原作上の規約を遵守すべく「空想世界」と「現実世界」のレイヤーを用意し、その内外で麦わらの一味と赤髪海賊団を便宜上「共闘」させるというアイデアも確かに面白いのだが、ウタウタの実の能力やトットムジカの存在自体がそうしたアイデアに合わせて設計されている感じがあまりにも前面に出てしまっておりいまいち乗り切れなかった。
一方でウタのキャラクターそのものは非常に秀逸だったように思う。自らの壮絶な過去や周囲の過熱した期待ゆえに人格破綻を引き起こし、やがて撤退不可能なところまで突き抜けてしまうという彼女の破滅性は、さながらSNS時代のアーティストといった感じで現代的だ。ボーカル声優がAdoというのがまた絶妙で説得力がある。
「ウタは何がしたいの?」といった批判が相次いでいるようだが、本作の惨劇はまさに彼女が何がしたいのかわからなかったからこそ起きてしまったのではないか。明確な夢や目標を持つキャラクターが多いワンピース世界の中でこうしたキャラクターが登場するのは非常に新鮮だった。「そういうせせこましいキャラはワンピに要らんねん」と言われてしまえば返す言葉もないが…
とはいえ全編を通して鑑賞した感想としては、やはり大筋の欠如したモザイク画のように見える。映画作品としての強度がない。これならOVAとか番外編としてやったほうが納得できる。『ワンピース』のメディアミックスの難しさを改めて認識させられた一作だった。
エンタメも取り入れた原作にも影響してくる内容
完全に原作派の私は、そこまでワンピースの映画に惹かれることはなく、初めて劇場版を観に行ったのですが、良い意味で裏切られました。
原作者の尾田先生が総合プロデュースするだけの内容でした。原作にも影響してくる内容にも触れつつ、完全オリジナルのエンターテインメントの作品。世界観。ウタという歴代最高の劇場版オリジナルキャラクター。
原作・最終章に向けて盛り上がりを加速させる映画だったように思います。
adoのMV
今までのワンピースの映画の中では一番面白かった。
adoのMVとしては星5、ストーリーとしては星2くらい。
かなりado感が強かったので嫌いな人は相当不快だったと思う。
漫画のワンピースは好きだが、映画はどれも面白くないと思っていた。今作もストーリーは微妙だったが、音楽が楽しめたので歴代のワンピ映画の中では良かったと思う。
とはいえ映画館効果があっての評価なので家で見たらもっと評価は低くなりそう。
シャンクスの育児放棄はストーリーのために無理やり付けた感があって、どうにも腑に落ちなかった。
ある歌い手の悲劇
『ワンピース』関係なく、
ある歌い手の悲劇だと思って観るとけっこう面白いのかもしれません。
「新時代」の楽曲からAdoにハマり、
その流れでの鑑賞でしたが、
まさかウタが夢みた新時代にあんなにも悲しい意味が込められていたとは、、
かなりヘビーな内容なのにこれだけ支持されたのは、まさしく歌の力ですね。
Ado様の歌唱はもちろん最高で、それだけでも劇場の音響で観たいと思いました。
Adoのコンサートでもあり、原作にも繋がってコミック派としてもワクワク
リバイバルで見に行きました。
控えめに行って最高!!
Adoも好きだから音楽を聴いているだけでも最高でした✨
作曲作詞もMrs.やVaundy等すごい人達ばかりだからいいに決まっている。
そして何よりギガ5とつながるシーンがあるとのことで、目をかっぽじって見ていました👀
シャンクスも大好きでシャンクスの娘というから超驚きました~
ルフィの幼少期にそんな設定って…
シャンクスも一緒につながって戦っているのも素敵でした…
ウソップとヤソップ…あんまりクローズアップされていないけど、
再会したら感動するんだろうな…
シャンクスとウタの再会シーンも気づけば涙が出るほど感動のシーンでした😢
バトルシーンと楽曲は繰り返し観たい
歌先行で興味を持ち、映画も鑑賞。
楽曲と歌のクオリティは流石の力の入れようでしたし、最も盛り上がる全員共闘のバトルシーンは迫力がありました。
今作はここ最近のアニメ映画の中でも特に映画館で観るべき作品であったように思います。
そのシーンに繋げるためか、冒頭から展開の歪さを強く感じ、またキャラクターの登場の多さも、しっかりとした原作ファンではない自分にとってはノイズでした。
映画の尺の都合もあるでしょうが…
好きです。
これまで描かれてこなかったシャンクスについて知れて非常に良かったです。
ルフィとの共闘シーンは胸アツでした🔥
劇中歌も名曲ばかりで、Adoちゃんだからこそ表現できたのだと思います🩵
アンコール上演ありがとうございました!
新時代
ウタめっちゃ悪いやつじゃん。
見た目はゴードンの方が悪そうなのに。
でも、ウタも悪気があったわけじゃないんだよね。
間違ってしまっただけ。
映画はとにかく音楽が最高!
Adoの歌唱力やばすぎ。
ワクワク感がはんぱない。
映像もカラフルでめちゃくちゃ綺麗。
ウタウタの実強すぎと思ったけど、そのウタウタの実に勝てるナギナギの実が最強なのかもしれない。
私の中ではワンピース映画最高傑作
今までのワンピース映画の中で一番好きです。
今回はバトルと歌の割合がいい感じに振り分けられていて、2時間飽きずに見ることができました!!!
今までワンピースの映画を見ると(ワンピースは本編も一作一作長いし、やっぱり2時間の映画だとそこまで深くは描けないよな)と少し映画特有の「浅さ」を感じてしまったのですが、今回はそれを感じませんでした。
またワンピースの映画で初めて泣きました。
2時間しか出てこないキャラクターがここまで印象に残ったのは初めてです。
はじめに口コミを見たときにあまり評価が高くなかったので、一回目は配信サイトで見て、すぐに考えが変わり結末を知りながら翌日映画館に向かいました。
自分が普段のバトルを長いなと感じてしまうタイプなので今回は大変良かったのですが、逆に普段のバトルシーンが好きな人からすれば確かにウタの歌に持っていかれている割合は多いなと感じました。なのでそういう方にはオススメできません。
シャンクス、ルフィ、ウタこの三人の関係性がなんとなく把握できてさえいれば楽しめると思います。私の妹はそれで十分楽しそうでした。
ワンピースを元々みていないから?
子どもに連れられて、映画館で観ました
子どもは、劇中のadoさんの歌も好きでこちらの映画、高評価のようですが、
私は何度かワンピース読もうとしてハマらなかったタイプの人種で、こちらの作品もごめんなさい、何がいいのか分からなかったです^^;
赤い髪のお父さんは渋くてとてもかっこよかったです♪
針の飛んだ新時代
ONE PIECE FILM RED
死んだと思っていた幼馴染が生きていた。
楽しい記憶だけは残っている。ルフィは、ウタがまた夢の中、という回想のセリフの通り、当時を思い返していたことがわかる。だからルフィは、この時点では安心していた(ように見える)。ウタはいつもルフィと赤髪海賊団を、夢の世界へ誘っていたからだ。思えばすごい幼少期だが。
しかしウタは15年飛んで、精神状況からも追い詰められ後がなくなっている
ウタが死ぬと聞いた時になってようやくルフィは本気になる
以降も心を開いて話す機会は、最後の時まで訪れない
15年隔絶され、ある意味子供のままだったウタから、最後の邂逅では昔の姉のような表情に戻る。
戦争でも奴隷でも、海賊の侵略でも、この世界では近く自分の命が尽きることが目に見えている。人々が守ろうとする肉体の重要性とは何なのか。だから、支配される前に、目の前からいなくなってしまうのだ
滞っていたものがまた動き出して、そして消える。心に届く人もいるのではないかと思う。
久々に触れるワンピは変わらず面白かった
アンコール上映でようやく見ました。
すでに色々うっすらネタバレ見聞きしてたけど実際に見ると想像してたのと全然違ってて驚きつつ新鮮な気持ちで楽しめました。見て良かった!
原作のONE PIECE は60巻手前で読むのをやめてアニメも見なくなっていたので久々にワンピに
触れたのですが、変わらず勢いがあって面白かったです。
全く知らないキャラも居たけど(バリアの人とか)だいたいは懐かしいキャラでまた出会えて嬉しかった~
ただ内容的にはちょうど今、親や自分の老後や死について考えている年齢な事も有り…ちょっと見ててチクチク刺さるテーマではあったかな~
楽しく生きていければ良いな~
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