「考えるな、感じろ。といった映画でした。」ONE PIECE FILM RED ゆゆききさんの映画レビュー(感想・評価)
考えるな、感じろ。といった映画でした。
めちゃくちゃ長いですが、今から観るか迷っていてネタバレOKな方の参考になれば幸いです。
【良かった点】
・何と言っても曲!映画館で聞くと迫力があり、テンションが上がります。Adoさんのファンとまではいきませんが曲はよく聞いているので、とっても満足しました。一番良かったです。
・作画はやっぱり良いです。映画って感じがしますね。最近のアニメワンピースの作画もめちゃくちゃいいので、そっちと比べると物足りないと思う方はいるかもしれません。
・ブリュレがかわいい!
・イッショウさんがかっこいい!
・コビーがかっこいい!
【不満点】
・観ていて違和感を覚えるところが多数あり、ストーリーにのめり込めませんでした。とりあえず気になる所を五つほどピックアップ。
①ルフィの「だってこいつ、シャンクスの娘だもん」→エースがロジャーの息子だから処刑されているのに、なぜ…?海賊=悪い奴らであることを自覚しているのがルフィなのになぜ…?
②仲間が捕まっているのに助けようともせずウタを優先するルフィ→それほどウタが特別な存在&仲間を信頼しているというルフィの心情を表したいのかな?と思うも、それはそれで少女漫画を読んでいる気分でなんかONE PIECE感はない、違うってなった。
③赤髪海賊団がウタをエレジアに残した理由が全くわからない→ゴードンさんの国を滅ぼしたことについての罪悪感とかないのかこいつら。悪魔かなんかか?あと育児放棄すんなって率直に思った。親子の絆ゼロじゃん…
④ウタとシャンクスの距離間→親子ではなく恋人に見える。これで親子で売り出しているから妙な気持ち悪さを感じてしまう。
⑤薬瓶を捨てて割った理由→ごめんなさい、これ本当にわからないです。特典みないとわからないとかですかね…
他にもいろいろありますが、特に気になる所は以上です。
・ウタというキャラクター。ヴィランとして見るには公式の売り出し方が邪魔で中途半端。ヒロインとして見るには自業自得要因が多すぎて個人的には中途半端。捨てられたのは可哀想だしファンの期待に応えなきゃってプレッシャーはなんとなくわかる。だけどファンからの声を過大解釈して人口7割殺そうとする(本人にそのつもりはなし)言動にヒロイン力は感じられません。正直ゴードンさんの方がヒロインとして向いてる(国を滅ぼされ、国を滅ぼした原因を恨むこともせずに長年育て、その結果腹を刺される。完全に悲劇のヒロインです)。
・赤髪海賊団が徹頭徹尾クズ。出番が少なくて良かったです。やっぱり海賊はクズだなって思い1割と、せっかく出てきた赤髪海賊団の扱いがこれか…って思い9割で、広告詐欺に近いものを感じました。
・麦わらの一味の出番が少ない。25周年記念の映画なので、もっと出番があると思ってました。特にジンベエ。個人的にここが一番不満でした。
【全体評価】
今回、いつものONE PIECE映画とは違うという感想を見かけたので楽しみに観にいきましたが、確かにいつもとは違いました。いつも以上に雰囲気で流し見する映画といった感じです。
余計なこと(キャラの言動の整合性やストーリーの細部など)は考えるな、ただただ感じろと言わんばかりの映画かと。
なので脳死状態で「ウタかわいい〜」や「曲最高〜」って感じで観ないとついていけないと思います。
赤髪海賊団目当ての方や麦わらの一味目当ての方でまだ観ていない方は、正直観ない方が良いかもです。
Adoさんの歌が好きな方は、全然観ても損はないと思います。あの歌声が映画館ならではの大迫力音響で聴けます。個人的に一番良かった点です。本当に最高でした。
ただ、一応この映画はONE PIECEとして売り出しているそうなので、レビューは辛口評価としています。
【結論】
個人的にONE PIECE映画としては「糞映画」ですが、Adoさんの曲をまたあの大音響で聴きたくなったら、もう一度行くかもしれません。