「ADOさん、ウタうまいですね。ま、映画に求めてないんすけど。」ONE PIECE FILM RED tarotaroさんの映画レビュー(感想・評価)
ADOさん、ウタうまいですね。ま、映画に求めてないんすけど。
私史上期待と結果の乖離が最も大きな作品のひとつでした。
たしかにほかの方がご指摘されているように歌唱シーンが多いことは気になりましたがそこは
先生の「今回はミュージカル要素を取り込む」といった姿勢が見え、実際に歌手のADOさんは普段邦楽を聞かない私も感嘆するような曲を奏でていたと思います。
では私がどの部分に落胆したかについてですが、三点ありウタに感情移入できるものとは到底思えなかったこと、これまでワンピースが大切にしてきた要素を無駄に扱ったこと、単に戦闘がおざなりにされたことについてです。
まず一点目についてですが、作品は彼女のつらい過去を提示することで暴走することを許容し、幸せにしようと考えていたところに涙を誘うといった狙いがあったと考えられます。
一方で実際には化け物を召喚できてしまうことを知りそれを悪用、眠れなくなる薬を使用することで世界の7割を現実から夢の世界へ葬るといったもはやテロ行為を遂行。
島にこもっていたとはいえあまりの視野の狭さに驚愕。これほど無知とは怖いものなのかと。
これではただの暴走なので視聴者も置いて行かれてしまいますね。
二点目について、これはシャンクスの要素が大きいです。今作は赤髪に焦点を当てるといわれていただけあり期待が高まっておりましたが、新たに得られたものはなく、むしろ粗末に扱われていたように感じます。相変わらず技は素早い剣技のみ、敵が大勢いる場合はとりあえず覇気、このあたり以前と同じですね。原作に温存するつもりでしょうか。その場合、この映画の必要性すら疑問です。
またヤソップとウソップの共闘シーンも困惑。パラレルワールドであるとはいえまだ及ばない話していた親とコミュニケーションをとり、行動を指示。都合がよすぎるといいますか。萎えますね。
三点目はルフィの動きにも、ウタの動きにも言えます。ウタの攻撃パターン単調すぎませんか?シキを見直し改めて指摘させていただきたいと思いました。しばりつけ技と兵士を出す技。つまらないですね。ルフィはギア5がサクッとでてきたもの大きくフォーカスされることもなくさくっと解決。
ほかの戦闘シーンも含め、まあひどかったです。
映画の批評に文句をつける方がいますが私のスタンスとしては良いものにはよい評価を、悪しきものには低評価をつけるべきであると、当たり前のことですがとっております。ただこれを理解していない知能が少し足りていない方も多いのだなと他の方のレビューを見て思いました。つまらないものにはつまらないと言える世の中が良いですね。
では最後にひとこと。
金か時間を返してください。