「赤髪が生んだ絆の行方」ONE PIECE FILM RED Y Kさんの映画レビュー(感想・評価)
赤髪が生んだ絆の行方
ONE PIECEはある程度は見ています。
※新世界編から全て見ています。
感想
ミュージカルとワンピースのストーリーが見事に融合した新感覚映画としてとても楽しめました。
・物語構成
ウタの半生とコレからの物語でした。彼女の過去の出来事がさせた大きな決意とそれに伴う責任に向き合う物語。そこに、ライブシーンを融合させるという新体験の作風は好みが激しく分かれそうだなとは思いました。
しかし、ウタの持つ考えというのは、明らかに現代の無知が故に起こす無責任な発言と同調思想が引き起こす昨今のSNS問題の皮肉であり、コレをワンピースで描くのか... という斬新さに強く関心を持ちました。
正直、現在進行形のライブシーンとウタの説明と回想シーンを交互に描く物語構成は一部テンポが悪いと感じる部分も若干ありましたが、終盤には手に汗握る展開の連続で一気に引き込まれました。
・原作ネタ
本作は、ネタバレ無しでは言えない様な原作ネタがかなり仕込まれている印象です。よって、かなり驚かされるシーンがありました。
・歌唱
本作一番の見せ場である歌唱パートは圧巻の迫力でした。adoさんの事はあまり関心は無かったのですが、本当に素晴らしかったです。ライブシーンが多いので、本当にライブ会場にいるかのような臨場感を体感できました。
・赤髪海賊団の活躍ぶり
誰しもが期待せざるを得ない四皇シャンクスについてですが、ここまで活躍ぶりを見せてくれるとは想定外でした。あくまでウタが主役の映画と思っていたので、シャンクス率いる赤髪海賊団の登場シーン史上おそらく最長の戦闘シーン、彼らの持つ戦闘能力の高さ、抱えている意思の強さとかっこよさがコレでもか!と観れてとても満足できました。
・気になった点
ウタの持つ能力の限界とルールが少し分かりづらく、一部の展開に納得がいかない部分がありその点は少し気になりました。
総評
ワンピース映画の中では異色の作風を誇る良作。ライブ×ワンピース=新感覚ミュージカル風王道バトル映画で楽しめた。