「深かった」ギャング・オブ・アメリカ zem_movie_reviewさんの映画レビュー(感想・評価)
深かった
カジノ王マイアー・ランスキーの物語です。話の流れはあらすじや解説を見ていただくとして、肝心な3億ドル、どこにあるのか?そもそもあるのか?というところが実際のところわかりません。実態的に見つかってないわけですしね。
自分は、ラストでなんとなく分かりました。あってないようなものであって、あるんだけどないのと同じようなものなのかなあ。と。そう考えるだけでいろんなパターンが思考されまして、それだけでも楽しいです。今でも。
それから、ランスキーって誰も裏切ることはないんだけど、裏切られっぱなしなんですねえ。裏切りが分かったら容赦しないですけど、そこは短兵急に始末するわけではない。そういうところは「仁義」を感じました。二次大戦時、ドイツのスパイ対策で活躍したのにアメリカからお尋ね者扱いされ法廷に立たされ、イスラエルの建国時に援助を惜しまなかったのにあっさり裏切られ追放され、と結構散々な、見る人からすれば「因果応報」かもしれませんが、人生だったみたいですね。しかし、ランスキーを裏切らなかったものが2つだけあったんじゃないか?って気付きました。そこと3億ドルを結びつけて考えると、ほら、スルスルと話がつながっていく(ホントかいなw)。
そういう構成です。
なお、小ネタというか笑いどころも結構ありまして、幸いにして貸切状態で鑑賞できましたのでところどころで大笑いさせていただきました。
しかしですねえ・・・
・邦題がおかしい。ギャングの話ではないです。少なくとも。原題のLANSKY以上にしっくりくるものはないです。
・史実そのものではないようです。離婚してませんし、バグジーの最後もよくわからない描かれ方としています。
・FBIむかつきますねw