「歪んだ「母性」の辿り着く先にあるもの。」母性 キヨカズさんの映画レビュー(感想・評価)
歪んだ「母性」の辿り着く先にあるもの。
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原作は未読です。
予告編の映像で、ミスリードを問題視する方も多いのでしょうが、私はトリッキーな演出だと肯定的に受け止めました。
戸田恵梨香(母親)✕永野芽郁(娘)の設定は、鑑賞する前はやや無理があると思いましたが、物語が進むにつれて違和感は無くなりました。ですが、今回は高畑淳子さんの怪演に全部持っていかれたような気がします(笑)
イヤミスの女王・湊かなえさんは、心の闇を深くえぐる、ヒリヒリした作品が多い印象ですが、今回は現実的ではない、ファンタジー色を極力排除し、リアルなヒューマン作品に仕上げました。
物語は、終盤に語られる「母性」の正体が明かされた時に、私は胸が張り裂けそうな切ない気持ちになりましが、奥に潜む、深すぎるメッセージを読み解いた時に、優しい涙が溢れました。
本作品は、確かにミステリーではないかもしれません。ですが、それだけのことで作者の名誉が傷つけられるような、柔い作品ではないと思います。
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