「見事な発想」大河への道 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
見事な発想
クリックして本文を読む
落語の最中にママさんコーラスが現れて熱唱という画期的な新作落語「歓喜の歌」を創った志の輔さんが原作だから現代と江戸時代が交錯する偉人伝というSFのタイムワープでもないしファンタジー的手段も講じず観客を両時代に誘導するアイデアは脱帽です。
志の輔さんの落語を聴いて映画化を持ち掛けた中井さんの感性も素晴らしい、ある意味、バックトゥーザフューチャーを日本流に料理するとこんな作品になるのでしょうかね。
なぜ伊能忠敬はNHK大河ドラマにならなかったかと振っています、実際には伊能忠敬はNHKでも橋爪功さんでドラマ化、「四千万歩の男・伊能忠敬 人生ふた山、55歳の挑戦 妻が支えた日本地図作り(2001年NHK正月時代劇)」されているし、映画でも「伊能忠敬 子午線の夢(2001年 東映 監督:小野田嘉幹)」で加藤剛さんが演じていますから大河が無理な話ではないのですが、ドラマの冒頭で主役が死んでしまうというありえないプロットで理に適う仕組みを講じており納得です。NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」でも脚本を担当した森下佳子さんが改稿した台本は60冊、4年もの歳月をかけて練られたストーリー、中井さんをはじめ名だたる役者さんたちが時代を超えて一人二役という演出も素晴らしかったです。
コメントする