「伊能地図の全貌は大きなスクリーンで観てこそ!」大河への道 night runnerさんの映画レビュー(感想・評価)
伊能地図の全貌は大きなスクリーンで観てこそ!
中井貴一さんと松下ケンイチさんの共演は『平清盛』以来?
2人が九十九里浜にいる(現代の)シーン。カメラが急にドローン目線になり、延々長い砂浜が映し出された。それだけで、伊能忠敬と伊能隊がいかに大変だったか……すぐさま実感した。
役者がそろっていて豪華(しかもみんな二役!!)。
場面が時代劇にスイッチした時、(時代劇がメインと知っていたけれど)わぁー贅沢だなあー。と実感した。じんわりと「トリハダがたった」。
要所要所で映し出される明るく輝く北極星。「北極星は2,5等星だからあんなに明るくはないはず」などと野暮は言わない。
だって、伊能隊のみんなは、指標となる北極星が明るく輝いて見えていたと思うから。
志の輔師匠の落語は本当に面白くて、良く聴きます。
落語の、あの爽やかですがすがしい感動があった。落語の、人を信じ、人と人との真心を信じている、「善なる心根」があった。
涙あふれるクライマックスがたたみかけてきて、すごい満足。
そして、完成した地図は本当に美しかった。
パンフレットがとても充実していて、しかも、とても読みやすくよい出来だった。隅から隅まで読み(読め)ました。登場人物、皆さんのコメントがあり、また、それぞれの紹介文には過去に出演した大河ドラマの題名が紹介されていた。ブロダクションノートの『体育館一面に広げられた日本地図』の項を読んで、涙が出そうになりました。
橋爪功さんがコメントで、『等身大の人たちが右往左往して、それぞれ一生懸命で…、幸せな気分にしてくれる………、私を育んでくれたのは、間違いなくこういう映画だ』と話しておられた。
そんな映画。
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