「みんなVシネだという事を忘れてる」仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル むるまるさんの映画レビュー（感想・評価）
みんなVシネだという事を忘れてる
感想を言ってる人が｢オーズの映画｣ってよく言ってるのを見かけたけど、仮面ライダーのVシネなんて毎回映画館で放映されてるのに何で今回だけこんなに｢映画｣扱いされてるのか不思議。
これはVシネだし、人やアイテムが無から湧いたりアイテムの矛盾が珍しくないVシネだと思って見たら全然許せる出来。上映拡大するし映画館で見るからって映画程完璧だと思うな、これはいつものVシネ。1時間という尺の中で納めなければならないので当然描写不足もある。
何で王が復活したのかなんて本編で王の存在が言及されてる上に少し説明があっただけマシで、特に意味も無く無から湧いた時代にそぐわない暴力女と付き合ったと思ったら続編のVシネで女の存在が消されてたとかに比べたら全然マシ。気になりはするけど。
そりゃ今回の内容で｢いつかの明日に手が届く｣って宣伝はダメだと思う。けど映画の内容は勿体ないけど悪くはない。見たかった物も見せて貰えたし見たくないものも見たけど必要だったなって納得できる。
パンフレットを読んで｢当時の子供も辛口カレーが食べられる年齢になっていると思う(意訳)｣とカレーに例えていたが、私はその辛口カレーも大好きな身なので満足できた。予告も辛口カレーを匂わせていたが、店先に書いてあったのが｢美味しいカレーがあるよ！｣としか書いてなかったのが悪かったとは思う(いつかの明日に〜の部分)。しかし出てきたのが甘口カレーじゃなかったからって文句を言い散らし、脚本家に直接誹謗中傷を叩きつける人間が多く散見されて、そっちの方がこの作品の印象を悪くした。正直甘口カレーに見せかけた中辛も多いし、オーズ本編も甘口かって言われたら微妙だし。
10周年だとから〜とかコロナ禍だとか色々希望を求めて来た人が失望した事には同情する。自分はコロナ禍エンジョイ勢で死を考える程のメンタルの時にオーズという作品に命を救われた訳ではない上に、酷い出来のVシネを沢山見てきており特殊な訓練を積んでいるからか、とても満足できた。
描写不足を作中の色んな描写をかき集めて納得のいくよう補うのが好きなオタクなので、これからもオーズ本編放送時からの10年同様何年もこの作品の事を考えていきたいと思う。
それはこちらが細かな知識が無いと決めつけているという事であり、知識マウントと何が違うのだろうか。10年も好きであり続けている作品であれば雑誌に載っている本編脚本家のインタビューを読んだりキャストのインタビューやイベントに足を運んだりもした。
その上でこの作品をVシネだと思えば許せる範囲で、見てから1週間自分の中で咀嚼した上で良かったとこちらは判断したのだ。
いや、理解が足りないと非難してるのではなくて、細かな設定を知っている人には疑問だらけだということを書いたもので…f(^_^;
ライダー好きなことを否定してるわけではないですよ。
賛否両論の否側の人間がすぐ｢賛側は作品の深い所まで考えていない｣｢好きな人程嫌悪感を催す｣とマウントを取ってくる所に嫌気がさしていたが、ここでも直接マウントを取られるとは。
テーマに合ってないというよりはテーマをどう受け取り解釈したかは人それぞれで、それによって大きく見方が変わる作品ではあったと思うが、それが深く考えた故かそのまま適当に見て受け取ったかどうかは他人にはわからないはずで、こんな文章を見たくらいで決めつけ愛の深さや作品に使った時間に優劣をつけてはならない。
否側の作品に対して否になった原因も言いたい事もわかるが、否側の賛側を否定しようとする人の多さには呆れてしまう。
大丈夫、皆と違ってもいい。別々それぞれだと何故他人の意見は他人の意見で認められないのか。賛側の意見を見ただけで自分の意見を否定されたように感じているならばインターネットを暫く離れた方がいい。
これをカレーだと認識できたのなら楽しめるのでしょうね。
私にはこれはカレーに似せた何か別のものだと感じられたのですが。それを激辛で味付けしてマヒさせられた感じです。f(^_^;
望んだものと違うとか、主人公の最後が酷いとかではなくて、オーズという物語の方程式から外れている感じがしたんですよね。多分ですがそう感じたのは私だけではないと思います。
もちろん、この映画を面白いと思う人がいるのは分かります。でも深いところまでオーズのことを考えてた人からみると「？」が多すぎる内容だということは知っておいて欲しいかな？と思います。
