コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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新宿TOHO 朝一で、席が結構、うまってました!
言葉での会話ができない家族が、
一番、生々しくコミュニケーションできてる!
が、この映画のキモだと思います!
素敵で、力強い家族だ!(憧れます)
家族は、最初、さまざまなハンデに、
諦め、受け入れるばかりです。
でも、主人公の彼女が、歌の大学へ進みたいと、打ち明けたことから
微妙だけど、確実に家族の行動が変わっていきます。
歌、を知らない家族が!
ジョニー・ミッチェルの曲が、いい!
ここで!(感激ものです!)
(ウッドストック・60年代の曲です)
好きな場面は
オープニングの漁船、船上
合唱部のデュエットパートナーを自宅に招き
背中合わせで、発表曲の練習するとこ
兄貴が大好きな妹(主人公)に「出てけ!」と
言い放すシーン
バークリーの受験場面
トラックの荷台で、パパに、歌を聞かせてあげるシーン
あと、発表会のシーンで、突然
無音になる。 健常者に、アッ!と
感づかせてくれる・・音の無い世界のことを!
どこにも、暗さやマイノリティの引け目を
出さない
作り手の心意気が満ちている、作品です。
20年代版「旅立ちの時」
最後の予定調和に向けてひたすら前に進む作品ですが、嫌いじゃないです。
自分以外の家族が聾唖者である女子高生がヒロインのお話。
ストーリーは他の人も書いていますが、最後の予定調和に向けて途中フラフラしながらもひたすら進みます。
ベタと言えばベタですが、嫌いじゃないです、この手のつくり。
というか、障碍者を聖人君子みたいに描く安いテレビドラマに比べれば、性欲も品格も差別もありのまま描くのは清々しいです。
特に気に入ったのが2点
〇音が聞こえないのに父親は車で大音量のヒップホップを流します。その理由は振動を感じるのが好きだから。これが伏線になっているとは思わなかった。終盤、聞こえない娘の歌を〇〇を通して感じる描写はいいですね。
〇あと、発表会で聾唖の立場に置き換わる描写についても、以前どっかで見た気もしますが、いいですね。
残念だったのは、
彼氏役の子はイケメンなのですが、ずば抜けた音楽の才能があるようには見えなかったこと。
彼を抜擢してヒロインとペアを組ませる理由はあるのかな・・
事業が簡単にうまくいったり試験になんとか間に合ったり、ご都合主義もそれなりにありますが、そこらへんは、まあ、気にしない。
フランス映画のリメイクとのことですが、元の作品も見たくなりました。
(アマゾンプライムで無料で見られるようです)
さらりと巧い!
感動的な話風
2022年劇場鑑賞18本目。
耳が聞こえないお父さんお母さん、お兄ちゃんの手話通訳や漁の手伝いをしながら高校に通う歌のうまい女の子の話。
障害者の家族あるあるで、避けられない家族の世話や、自分より障害者の兄弟姉妹の方ばかりかまって自分は犠牲になっている、という話をよく聞きます。もちろんうまいことやっている家族もいるのですが、この物語は17歳という年齢を迎え、やりたい事と家族のフォローの両立に悩むわけてす。
上記のタイトルの感想になった理由はとにかく両親、特に母親が娘に依存しすぎています。ラストに向かってようやく普通のレペルの親子愛になったかなという感じだったので特段感動には至りませんでした。シチュエーションは面白かったです。活かしきれてなかったかなあ。
夢中は最強!結局どれだけ信じられるか
鳥肌立ったし、目頭熱くなったし、なにより感情的に満たされた。プロットの枠組みとしては英国の炭鉱モノはじめ結構よく見るジャンルの王道感動系ではある。田舎町から夢に向かって羽ばたく自己実現モノとしていわゆるサプライズというものはほとんどない。…のだけど、見事に作品としての核を損なうことなく、しっかりとハートウォーミング心温まるほっこりカミングオブエイジ青春モノとして最後は期待通りの答えを期待以上の形で与えてくれる。大きな一歩を踏み出す、そのさまに裏切られない。分かっていてもやっぱり心の中はガッツポーズが出ちゃうよう。ステキな家族の形と愛にほっこり♪一風変わったパパ最高!
それを可能にしているシアン・へダー監督の温かな眼差しと主演エミリア・ジョーンズの輝き、キャストの素晴らしい魅力に抗えない。既に似た経験をしてきた(?)『シング・ストリート』の主人公が意中の相手役。そりゃ歌上手い。『シング・ストリート』といったら本作のお兄ちゃんもいい。家族というかけがえのない存在に足を取られて、なかなか抜け出せないという葛藤・障壁。けどそれは間違っても犠牲の上に成り立つような、そういう後ろ向きなものとは決して違う。だからそこに愛がある、応援したい背中がある。見てる方も前向きな気持ちになれる!そうやって心鷲掴みにされてしまった。例えば『ベック』の残念すぎる(歌声聞かせない)逃げの演出とは根本的に違うそれ。
勝手に関連作『リトル・ダンサー』『シング・ストリート』『リトル・ミス・サンシャイン』『フィッシャーマンズ・ソング』
私の時間
上手い副題
注目!
元ネタとなったフランス映画「エール!」を観ているのでスルー予定だったのだけど、あまりにも評判が良くて鑑賞。結果、大正解!
正直、こっちの方が良いかもと思います。
違いは大きく二つあって…
1. 元は農家の娘だったんだけど、どうしても家族を助けなくてはならない、という理由が薄い。本作は漁業であることで健常者の必要性が明確で、その分カタルシスが強い。
2.主人公の魅力についての説得力がスゴい!
フランス版の主人公の魅力が弱い訳ではないんだが、エミリア・ジョーンズの素朴さと優美さがないまぜになったルビーの説得力がスゴい!
オーディションのシーンなど、ニコニコしながら観ちゃいますね…
とにかく、エミリア・ジョーンズ、注目です!
お涙頂戴じゃないのにウルウルが止まらなかった。
両親と兄は聾唖で自分だけ健常者の主人公ルビーは歌が大好き。家業の漁業に出ている時も大声で歌っていた。で、学校の合唱部に入ったルビーは先生に才能を見出され、音大への進学を薦められる。しかし、通訳が必要な両親は進学に反対。本人も家族の為に自分の人生を捧げようと考える。そりゃそうだ、仕事ができなくなったら生きていけないもんな。しかしそれ程仲が良くない感じの兄は妹の独立に賛成。果たして両親はどう転ぶのか?
最近流行りのジェンダーレスとはまた違う障害者の社会活動がテーマ。実際、聾唖者だけで漁に出る事は危険すぎると思う。そりゃ問題視されるでしょ。
とにかく、ルビー役のエミリア・ジョーンズが可愛くて歌が上手い。個人的には清原果耶ちゃんに似てるな〜って観てた。合唱したりデュエットしたり恋をしたりと、大好きなドラマのグリーをバージョンアップした様な楽しさ。
家族で喧嘩をしても手話なので、うるさくなくてちょっとコミカル。声に出さなくても手話で会話できるって事は、言葉の通じない外国人家族と同じに思えた。
愛のある人達ばかりで、心が癒されっぱなしで、ずーっとウルウルしっぱなし。
皆んなに観て欲しい超超オススメ映画です。
音、音楽って素晴らしい
#06 『エール』のほうが絶対良かった
この作品だけ見ると家族愛が描かれてて、皆さん良いと思うんだろう。
でも『エール』の大ファンだった私にはなんかテーマが違って感じて嫌〜。
家族の変なところが振り切れてないし、主人公が家族の犠牲になってるところが全面に押し出されているのがなんだかな〜。
原作は主人公がもっと純粋に歌が好きだったような。
そして家族も地域にもっと馴染んでたような。
どこかで『エール』をもう一回上映して。
手話は世界で一番優しさを秘めた言語なのかもしれない。
想像以上に素晴らしい作品
エミリア
そして響くあいのうた
描かれるのは人生。泣いた。
そうだ、手話から始めよう‼️
たまにあるんです、こういうのが。
ルビーの歌声の一部しか流れていない予告編なのに、〝これはきてる❗️絶対泣くだろうな〟と高い満足度が設定されてしまい、いい映画であることがデフォルトになってしまう(『クライ・マッチョ』なんかもそのひとつでと思います)。
なので、実際に見て予想通りだとアレ⁈こんなもんだったっけ?という感じで、期待していたほどは刺さってこない(感じがする)。
そのせいなのか、感動した、というよりも、感心した、という印象のほうが強く残りました。
早朝3時に目覚まし時計をセット、父と兄の操業する漁船でともに働き、新規事業も手助けしつつ授業は居眠りして体力を回復、そのまま自分の歌のレッスンに向かう。こんな健気な若者を応援しないわけにはいかない。
家族の身体的な障害に限らず、貧困や虐待など、自分が生まれた家族の状況を当たり前のように背負い、自分の人生に〝選択肢〟はないのは仕方がないことと思い込まされている人たち。
もしそんな人が身近にいたら、どんなにささやかであっても、その人を応援する側につかなきゃいけないよね。
そんなことを爽やかに感じさせてくれるとても暖かで心地良い映画です。
【追記 2022.1.27】
お母さん役のマーリー・マトリンさんが気になり、アカデミー主演女優賞を獲得した『愛は静けさの中に』を鑑賞。
顔のすべてのパーツが純正品で完璧に整っている、そんな感じの綺麗な方でした。
この作品の中でも「子どもは私と同じ聾唖であって欲しい」というようなセリフがありました。『コーダ』の脚本と繋がっていたのですね。脚本家のリスペクトが伝わってくるようです。
『愛は…』の原題はChildren of a Lesser God
全知全能ではないやや劣った神の子どもたち、すなわち機能の不完全な障害のある子どもたち。
邦題も悪くはないけれど、原題のニュアンスのほうが、愛の意味がより大きく寛く響いてきます。そして、完璧に整った顔のマーリーの存在自体が別の何かを問いかけてくる。
そんな映画でした。
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