コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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発表会シーンでの演出が秀逸
聞こえない歌を聴こうとするとき、見ていなかったものが視えてくる。
合唱クラブの発表会シーンでの演出が、秀逸で印象的でした。
フランスのオリジナル版は未鑑賞ですが、ぜひそちらも観てみたい!と興味が湧いてきました。どこかで配信していないかな?
ダー子の次にコーダを観た。
オリジナルの『エール!』は未見のままでの鑑賞となりましたが、ストーリーも素晴らしいけど、エミリア・ジョーンズの歌がとてもいい。デュエット曲の「ユア・オール・アイ・ニード」も良いけど、やっぱりジョニ・ミッチェルの代表曲「青春の光と影」の熱唱が最高。
ジョニ・ミッチェルと言えば、キャロル・キングと並んでアメリカを代表する女性シンガーソングライター(と思ってる)。最初はフォーク歌手だと思っていたのに徐々にジャズっぽくなっていった。それほどのファンでもなかったけど(フィービー・スノウと記憶がごっちゃ)、CDは3枚ほど持ってるかなぁ。彼女の代表アルバム『ミンガス』(1979)では冒頭曲に「ハッピー・バースデー」を収録してるなんて!偶然か?
そんな「青春の光と影」ですが、原題は「Both Sides, Now」。「今、二つの立場から」という内容からしても映画の主人公ルビーの進路を決める6月の大事な時期を漁師家族の手伝いをすることと、バークリー大への受験という両面を未来の自分から見つめ直す意味なのだろう。絶妙な選曲♪
もう一つ面白いと感じたのが「CODA」の意味。「Children Of Deaf Adults」というそのままの意味と、音楽記号のCODAのダブルミーニング。ダ・カーポやダル・セーニョといった反復記号とともに、CODAマーク(楽章終結部)へと小節移動する「to coda」。手話を駆使して翻訳する伝いと高校生活の繰り返しから一気に音楽人生へと飛ぶことを意味してないか?まさかレッド・ツェッペリンを意識したのか・・・
音楽の奥深さとルビーの人生。セックス好きの両親と兄。翻訳違いのギャグも上手く使って笑いを取るのも、手話を使える人が少ないことの皮肉かもしれない。崖の上から飛び込むシーンも印象に残るし、遅刻魔というのもヒロインの性格にぴったり。ただ、下ネタが多すぎるところが欠点か・・・サックマイディッ○は思わず吹いたけど。
どこかで見たことあると思っていたら、『ゴーストランドの惨劇』の子だったのですね。あと、コンサートで無音になるところが画期的。思わず感情移入した。
最後の場面は不要じゃないか
あの調査員を含めて、本当の悪人が一人も居ない映画。ま、揶揄みたいなのものは有ったけど。憎まれ役がなくてもこういう映画は成立するのね。んで、めったにないことだけど、もう一度観に行こうかと思うくらいの映画だったな。誰か連れていきたい。しかし、泣いているところは見せたくないので、悩む。まあ、2回目は泣かないで済むかな。
音がなくなった場面からうるうるし始め、入学オーディションで大泣き。ここを最後にしてエンドロールへと終わっていれば星5つにしたと思う。でも、これからあとが普通。あまりにも平凡な終わり方で涙が引っ込んでしまった。あのあとの、直営販売も成功しています、聴こえないけど和気あいあいで、みたいな場面、要るか?また、オーディション会場の場面で終わっていても、合格か不合格なのか観客にはわかるわい。あと、高校生の娘におかしなことを通訳させる場面も、やめてほしかったな。無理やりコメディ調にするコンドームやらインキンの話は必要だったのか。私も笑ったけどさ。でも、夫婦でセックスの場面は本当にあるかもなと思う。
ところで、家族3人を演じた役者は、実際にも耳が聞こえないみたい。馬鹿にされているというセリフがあったけれど、本当にそう感じているのかなぁ。映画内での酒場や学校の場面みたいなことだろう。切ない。なんか辛いわ。でも、アメリカって、こういう人も、活躍場所は限られているのだろうが、俳優女優としてやっているのがスゴい。
最後に、オイ、配給会社、もっと気合い入れて宣伝せんかいっ。しかし、タイトルに安っぽい「あいのうた」なんていう副題は要らない。だいたい、全ひらがなのあいのうたってなんだよ。コーダだけじゃ何の映画かわからないから付けたのだろうけど、センス無し。
期待は大きすぎたけど好きな映画になりました
小さき神の作りし子供たちの子供
両親が聾唖者の女の子のサクセスストーリーと思って、泣く気満々で観に行ったら、ちょっと違う印象でした。タイトルのCODAの意味からして、福音であるはずの健聴者であることが重荷になる主人公の境遇に愕然とします。地域社会と距離感がある両親と兄、聾唖の家族の中で異質な健聴者に頼らざるを得ない貧困や差別等,今日のSDGs的なテーマが溢れていて、考えさせられます。いいテーマではあるけど、社会問題と音楽の話のそれぞれが少し掘り下げが浅いような気がします。とは言え、父親の視点での無音のコンサートや娘の歌を触れて聞くなどの演出には、ウルッときます。役者ではエミリア・ジョーンズが硬い表情で素人っぽい感じが良かったです。音楽教師役エウヘニオ・デルベスもキャラ立ちしていて、美味しい役どころですね。
主役の女の子がとてもとても魅力的
とてもいいものをみた気分になる
正直それほど心を射抜かれることはなかったのだけど、泣けることこの上ない。選ばれたキャストがほんといい味を出してる。聾唖の家族だけでなく、音楽の先生までこなり濃い。特に父親は凄まじい。兄が泣かす。
聾唖の家族の通訳のように生きてきた娘の自転車で港町を駆け抜ける日常や悔し涙の表情がいい。そして言葉が通じないからこそのギャグも随所に決まってる。そして聾唖家族が知るよしもない音楽の力を発見するその場面。自分の娘が天賦の才能を持つ娘だとわかる表現がにくい。やりようによってはあざとくなりそうだけども泣ける。そしてオーディションがまた泣かす。青春の光と影か。ここにきて手話が圧倒的な表現力で迫る。歌は伝えること、という先生の最初のコーチングのそれがミックスされて、とても幸せな気分になった。
感動ポルノなんかクソ喰らえ
V先生、good job !!
涙が出まくって、体重が減るレベルの作品
7回くらい泣きそうになった
良い映画なのにちょっと雑
「コーダ」とは聾唖の両親に育てられた子供ことだそうです。
実は結構深刻な話をコメディー要素を散りばめて
楽しく観られる作品に仕上がってます。
聾唖で出来る事、出来ない事をコミカルに、でも明確に表現する事で、
聞こえる人が知らなかった聾唖の方の世界を理解できる。
この映画の一番のキモはそこだと思いましたね。
主演のエミリア・ジョーンズの歌声が誰かに似てるな〜??
と思いながら観ていたら、劇中でそのものズバリの
その人の歌を歌うシーンがあってああ、やっぱり!!
良い声です。
心がほっこりする様な映画が見たい方にお勧めです。
で、月に8本ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
最近日本でもやっと社会問題として認知され始めた
「ヤングケアラー」に焦点を当てた話で、一般の人が
映画を通じて知って欲しい大事な話だと思うけれど
ところどころ、なんだか雑で観ていて没入出来なかった。
コメディーにするためにワザと高校生の女の子に
性的に刺激的なワードを言わせてる様に思えてしまった。
このお父さん、いくら飾らない人柄とはいえデリカシー無さ過ぎ!!
耳が聴こえないから仕方ないとは言え
高校生の女の子を性病の診察に付き合わせたり
汗臭い男が多数出席している集会で
下ネタ的なヤジを少女の口から言わせたり
男友達の前でコンドームの使い方を手話で実演したり!
私が娘なら、1000%絶対に赦さないレベル!
また、お母さんも
「聞こえる娘とは解りあえないかも知れないと思った!」
なんて、娘の立場ならかなり衝撃の告白をしておきながら
その言葉の直後に「コンサート用のドレスを買ってきた」なんて
結構、唐突にドレスを差し出されるので、
お母さん、どこでコンサートのある事を知ったのですか??
肝心の娘の方も大事なレッスンのあることを
どうせ理解されないと思ったのかも知れないが
ここまで親に言って無いのはどうなのよ!
全く親に言わずに親の言いなりになって遅刻を繰り返して〜
折角熱心に教えてくれようとしている先生から見れば
本気でやる気があるのか?と言う苛立ちも当然だと思う。
それから漁に出るには耳の聴こえる者の同行が必須!
と言う大事な事、解っていたから娘に漁を手伝わせていたのではないの?
調査員が乗船するその大事な朝に娘が居ないのになぜ漁に出たの??
役者の皆さんはみんな良い仕事してるのに、
なんか大事な所が、編集の問題なのかも知れないが
ところどころ雑に思えて、とっても残念!!
切なくも愛おしい家族の愛の物語
家族の中で一人だけ耳が聞こえる主人公ルビーとその家族の心温まる感動ドラマです。
ルビーは家の漁の仕事の手伝いをしたい一方で、歌うことが好きで音楽大学へ進学したい気持ちもあります。また、家族も漁の仕事を続けていくためにルビーに協力してもらいたい、ルビーの歌声を聞くことが出来ないのに彼女の夢を応援していいのか、といった思いがあります。ルビーが歌っても家族にはそれが聞こえないのです。登場人物たちがそれぞれ葛藤を抱えていて、とても切ない関係性でした。
しかし、ルビーの家族はたとえ耳が聞こえなくても前を向いて明るく生きています。そんな彼らの姿に多くの人が背中を押され、力をもらえると思います。
ルビー役のエミリアジョーンズの歌声も魂を揺さぶる力強いものでした。また、実際に聴覚に障害を持った役者さんたちがルビーの家族を演じているということにも驚きです。実際に障害を持っている人にしか分からない心情を写し、リアルな物語になっていたと思います。
終始、登場人物それぞれの思いに共感でき、特に後半は涙が止まらず、こんなに泣いたのは久しぶりというくらい、ボロボロに泣きました。涙をたくさん流して感動し、見た後に温かい気持ちになれる優しい映画でした。
アカデミー賞最優秀作品賞はかなり濃厚だと思います。
シンプルなストーリーですが、考えさせられます。
当たり前のことが当たり前でなくなる映画
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