コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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ベるるるるるるナるるドゥ
最高だったなぁMr.V。リメイクなので少し抑えましたが、個人的には刺さりまくりで、終わった後も脳内が痺れてました。シンプルさが素晴らしい。お陰で、イラッとする人物の立ち位置(考え方)に入り込む隙間もあるので、色々と考えさせられましたね。邦画だったら引っ張りそうなクラスメイト関係があっさりなのも好印象。だもんで、お願いだから和製リメイクは踏み止まって頂きたいと切に願います。
あれこれ言ってますが一番心を掴まれたのは、気になる彼の序盤のTシャツでした。「キングクリムゾン!!しかもディシプリン!!」ってなり、危うく脳内脱線する所でございました(多少したけれど)。誰の趣味(チョイス)だったんだろうなぁ、良いよねキングクリムゾン。しかも評判的には今ひとつのディシプリンって辺りが、もうたまらん!…物語には全く絡みませんけどね(笑)。
泣けました泣けました。ただ…
CODA=child of deaf adult、親がろう者である子ども[健聴児]だと最初に説明される。
「生まれてきたあなたが耳が聞こえると知って、わかりあえない気がして不安だったわ。(健聴者の)母と(ろう者の)私がわかりあえなかったように」という母の言葉。
でも、主人公ルビー(健聴者とその両親、兄(ろう者)はわかりあって幸せにやってこれた。父と兄の漁業で、貧乏だけど一家なんとかやってこれた。話せないから魚を安く買い叩かれている気はするけれど。
ただ、家族には、ルビーが大好きな歌は、聞こえない。聞こえないからわからない。歌が上手だから、才能があるから家を離れて音楽大学へ行く道があり、ぜひセレクション受けるべきだ、と先生が言ったって、わからない。だって、聞こえないんだから。
家だって、思い切って始めた直接販売組合で大忙しだ。手話通訳ができるルビーがいなくなったら、どうなることか。
主人公ルビー本人も迷いに迷う。兄ちゃんは「家に縛られるな。俺に任せろ。これでも兄貴なんだから」と言ってくれる。でも市場に買い叩かれてるのを毎日見てきたし。母親を心配させたくもないし…
さあ、どうなるか?という話。とにかく、後半を観てほしい。学校で行われたコンサート。そしてはたして大学で行われるセレクションには行くのかどうか?!
まずコンサートで、無音になるシーンを堪能してほしい。そう、これがルビーの家族がいる世界なんだ。これを経験したら、俺たちも「わかってやれよ」とか安易に言えない。だって、聞こえないんだから。とにかく、ここ。そこで初めて俺たちは、主人公の家族たちを理解できる。
…そして、その夜の父親とのやりとり。
最後は書けないけど、夫婦でのSEX大好きな父ちゃん、あんた、最高だよ!
というわけで、ちゃんと泣けました!それはもう。
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本作、作品賞候補に入っているけれど、自分としては脚本少し弱く感じる。オリジナルのフランス映画「エール」の農業を漁業に変えた舞台設定でのリメイクだけれど、"大いなる課題だと言ってきたことをほっぽらかし気味のままで結末" ってのは、やはりいまいちだと思う。そこは同じ課題でも畜産業のがまだなんとかなりそうで、「エール」のがましだったかな。
おまけ(妄想)
自分には、「最初に監督が描いたエンディングはこんな感じだったんじゃないかな」と思えるストーリーがあるけれど、「それじゃあ、最後に運良く人に押し付けただけに見えちゃうだろ」といった理由でNGとなった、と予測してます。
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2022/7/29追記。
「コーダ」と「エール!」 どちらも聾唖者と音楽。
娘が歌うことの道を進むと自分達は不便になる。歌うことの素晴らしさは、聴こえないので全く知ることはできない。体感できない。つまり自分たちには、娘がその道を選ぶことを肯定する要素は一つもない。
だけれど、娘がやりたい道を進むことを(納得し)祝福する。これって、けっこうすごいな。愛ってこんな感じなんだな、と思いました。
俺が「コーダ」に若干冷たいのは、「組合を立ち上げて直接売る。聾唖者の自分たちでやる」という取組みがいかに大変か、主人公なしでそれを続けられるか真剣に悩んでるという両親の不安をさっきまで描いていたのに、決断の後は、エンディングで「でも大丈夫でした」的な映像が流れるだけって、さすがにご都合主義過ぎないかなあ、と感じたためです。
「エール」より「コーダ」では、両親と兄の取組みが大規模化したので、違和感もだいぶ大きくなっちゃったんですね。映画の主題にはコンサート、オーディションの演出含めとても感動しています。あくまで個人の感想です。
お父さんが凄く良い!
私もCODAなので見ないわけにゆかないとずっと思ってた作品。
お父さん役…私の父に似てる!性格は違うけど。
ルビーの気持ちがよくわかる。
ハンディゆえに損してる親…を見れば自分の人生後回しにしても親の面倒を見るよ。親のためばかりじゃなくて、自分の中の正義感のため。CODAはそんな人が多い。
それを逆に越えてくる家族の愛が凄い!本当はすごーく娘が頼りなのに…。通訳者を手配できるとしても、家族が通訳してくれるのとは安心感が全然違うからね。
合唱ステージの撮り方は良かった。なるほどこんなふうかと。。
手話って言語はとても表情豊かで、気持ちがストレートに伝わる。建前がない。
アメリカと日本の手話は違うけど、大体分かった。手話を知らないひとにもなんとなーく伝わるところ多かったのでは?
ルビーみたいに豊かな手話表現をしたいと思った。
CODAは、ろう文化の中に生まれ、健聴者の社会で育つバイリンガル(いえ必ずしも全部の子供が手話を覚えるとは限らないんだけど)。子供の頃から世間と親の橋渡しをして、でも親が知ったら悲しむだろうって言葉は橋渡しできず、子供の胸にしまい込んじゃったりする。
CODAゆえの苦悩はある。
この存在、この言葉がもっと広まると良いな。
ところで何故か、エール!て映画は見た事なかったんだけど…さっそく見なくては。
腕を広げて、プライドを捨てて。
無声と歌声で心振るわせる最高に胸熱な物語
久しぶりにめちゃくちゃ泣いた。中盤ぐらいからずっと目頭が熱くなったまま。
あらすじから感動するプロット。少しでき過ぎたストーリーではあるが直球で心に刺さる。
家族と一緒に過ごせること、自分のやりたいことを実現すること…人生においてどこに幸せを感じるか、求めるか。
障害を抱えていても周りから見たらあまり変わらなかったり、逆に幸せに見える部分だってある。
いま自分の置かれた環境を愛せるかどうかが大切なのだろう。
声がなく手話だけで字幕を追うことになるのに、それでも感情が伝わってくる素晴らしい演技。それもそのはず聾唖者の3人は実際に耳が聞こえない役者を起用したとのこと。
クライマックスでの歌いながら手話をはじめるところにやられた。
耳が聞こえない人の感覚を体感できる長い無音にチャレンジした演出も効果的。
ちょっと下ネタや下品な表現が続くので苦手な人は要注意。個人的には軽やかでユーモアが効いていて面白かったが。
主演の子のひたむきさが胸を打つ。歌声は(名門音大に受かるレベルかは分からないが)温かく広がり心に響き深く思いが伝わってくる。
お父さんがすごく愛らしい(アカデミー賞助演男優賞にノミネート)。歌の先生も徹底したいいキャラ。
ミュージカル映画ではないが歌も楽しめて、改めて音楽って素晴らしいなとも思える一作。
身体(心)から響く歌声が届いた♪
良い映画なのですが、リメイク。個人的には何事にもオリジナルに価値を...
こんな素晴らしい映画に巡りあえてよかった
パンフレットは売り切れだった。
仕事やプライベートで動画編集をするけど、つくづく思うのはBGMの大切さ。動画を『観せる』のに、音楽つけるのと、つけないのとでは、全然違う。映画やドラマ(フィギュアスケートでも!)、素晴らしい映像(や演技)が、音楽がバックに流れることで効果的になって、さらに感情を盛り上げる。そんなことは、誰でも知っている。だって、ボリュームを絞って、音を消して画面を観てみればいいことだから……
そんなことはつくづくわかっていたけれど、この映画を観て、音のない世界で生きている耳の聞こえない人達の現実に圧倒された(なんも分かってなかった、分かってたつもりだった)のがひとつ。
そして、こんな、『歌のシーンの見せ方』は初めてなんじゃないかと思った。
①秋の合唱発表会、デュエットのシーン。あんな見せ方する!
息をのんでスクリーンから目が離せなかった…………と思ったら②帰宅後にお父さんに歌を聴かせるシーン。喉を触ってた。そして、この2パタンだけでなく③試験のシーン。歌声と……そして、家族に届くように歌ったシーン……
こんな表現のしかたって……。
聞(聴)こえなくても『分かり合う』。
『ハッピバースデイ トゥ ユー』だけで、結構、カンドーしたし、犬の鳴き声の場面は、『歌姫』が目覚めたのを目撃したと感じた。
スマホの操作音やお皿を置く音やおならの音等々……、そうか、聾唖の人達の生活は音で溢れてるんだなー。逆に新鮮というか……今まで、思いもしなかった事実や……(食事中、音楽を聴くのはだめで、お兄ちゃんが出会い系サイトを見るのは、『家族全員で楽しめるからOK』で)。
『せいぜい、まぶたが裏返って、下着がくい込むくらいよ』。
(西洋の人達にとって、水に入る場面は(我々が想像できないくらい)、重要なんだとなにかで読んだ。宗教的な意味が潜在していて、【再生】なんかの暗示なんだそうですが……)。
あのシーンも、美しいランドスケープと相乗効果で秀逸。大好きな場面。
お母さんとのシーン、ラストの父さんの……、そして、兄ちゃんの妹を思いやる責任感。
私にとって、完璧な映画だった。
(あー、明日も観に行きたい!行きたいけど仕事で行けない。でも、ファーストインプレッションの今日ほどの体感はもうできないから、今日は貴重だった と今、思う)
そして、現実は……
一生、娘の美しい歌声を聴くことはできないんだよね。父も母も兄も……現実は酷でしょ。ふと、思うけど。
でもね、もともと、みんな聞こえる世界にはいないから、聴こえてる我々の感覚とは違うんだもんねー。そして、それでも充分『分かりあえてる』んだもんなー
だから、全然不幸ではないんでしょ
と思った。
兄の彼女もよかった。
□ 2月24日 『CODA』ユナイテッド・シネマ金沢で2回目。
観たくて観たくて、仕事の合間に観に行った。
改めて観てみて、無駄のないstoryだと実感・認識した。
そして、この物語、
世界の始まりや沐浴のシーンや主人公と家族の受難、そして流れる美しい歌声……等々。これは聖書の一節のお話だ。と思った。
精神世界という観点からも、西欧の人達はより好きになる映画だと思った。
アカデミー賞(とる、とらないはどっちでもいいけど、)、もしとったら、この素敵な映画をもっともっとたくさんの人が観るのになー。と思う。
パンフレット、買えました。
いい映画だったなぁ…
リメーク版ですが また 泣かされました。(T_T)
そりゃ泣くだろ
少女の成長
聾者の家族を持つ少女をコミカルかつドラマチックに描いた本作。
周囲とは異なる環境で育ち、自分を信じることできないルビー、歌を歌うことが生き甲斐だが、周囲の前では上手く表現することが出来ない。少女を愛し、育てた家族も経験したことのない音楽に才能を表す娘を信じることが出来ない。才能を認めたものの少女の心の内を信じられず戸惑う教授、そんな登場人物全員がお互いを信じ、少女を温かく見守り、大きな成長を遂げていく本作のストーリーには心を大きく動かされた。
中でも本作のハイライトとも言える秋のコンサートでのデュオシーン。ルビーが歌い出すと同時に静寂に包まれる。見つめる観客の表情、観客が作り出す会場の雰囲気をルビーの父の目を通して強烈に表現していた。このシーンで映画における音楽の表現に新たな風が吹いたと感じた。
また、このコンサートによって心を動かされた父親がとった娘への行動は覚悟、寂しさ、愛情と言った様々な感情が複雑に絡み合っていて何度も観たいと感じるシーンとなっていた。
本作は家族、少女自身がお互いを信じるまでの過程を美しく描き、家族愛は勿論、健聴者である人々にも聾者から見た世界を知るきっかけとなる作品であり、より多くの人々の理解を生むきっかけとなる壮大な愛によって作られた映画だと感じた。
劇場で観れて本当に良かった
ずっと気になっていた作品、やっと劇場に向かうことができました。
素晴らしかった。
「エール!」のリメイク作品。オリジナルはコメディ色が強かったが、こちらはもう少しだけ重く描いています。
テーマとしては「家族の絆」だと思いますが、もう一つの「音」もかなり拘っているように感じました。
まず難聴者役者の起用。これが通らねば監督降板も辞さない構えだったと聞きました。公開前にこれを知り、ぜひとも観たいと思ったのを覚えています。
それと楽曲の選曲が素晴らしい。それはBGMだけでなく劇中で歌われるものにも及んでいるんですね。
それだけでなく、会話のワードにTシャツやポスターの小物に至るまで音楽好きを刺激してきます。
そしてなんと言ってもコンサートの場面でしょう。
突然カットインのように入る、お父さんの視点の演出。あそこは身体中に鳥肌が立ちました。
劇場内も、皆呼吸が止まっているかのような曇りのない静寂。
突然放り込まれたその空間は、本作においてとても効果的であったと思います。
何よりこれは劇場ならではでしょう。
その後に訪れる二人だけのコンサート。そこで彼女の歌を聞きたいと、お父さんがその歌声に「触れる」シーン。
ひたすらに美しく、観ていてずっと涙が出ていました。
キャストも見事。マーリー・マトリン、マーリーと共演した事もあるダニエル・デュラント。それとマーリーを観て役者を志たトロイ・コッツァー。
成る可くして成った三人だと思いました。親子役にこれ以上は考えられないキャスティングでしょう。
そして主人公ポーラを演じたエミリア・ジョーンズ。
とてもキュートで素晴らしい歌声。ジョニの楽曲でここまで魅了された歌声はなかなか思いつきません。
あとV先生、彼はかなり良いアクセントでしたね。
家族の在り方、聾唖の抱える困難と寄り添い方、自分自身の場所、そして歌うこと。
劇場で観れて本当に良かった、素晴らしかったです。
I really love you
お涙頂戴モノかと敬遠しないで!!
感動作とは思っていたけどここまでとは!
ストーリーも役者さんたちの演技もキャラクターも“歌”も、全てが予想を遥かに凌ぐものでした。
後半30分位はずっーと涙が溢れていました。そして観終わった後の心の温もり。こんなにたくさん泣いて、こんなに幸せな気持ちにしてくれた映画っていつぶりでしょうか?
お父さんもお母さんもお兄さんも耳が聴こえなくて一人だけ健聴者の主人公。家族と自分の夢との板挟みになって…って言うとありがちなストーリーに聞こえてしまうけどそんなもんじゃあないのよ!
主人公の女子高生を演じたエミリア・ジョーンズがとにかくイイ!撮影当時は17歳だったらしいけど歌も演技も崖からのジャンプも(笑)素晴らしいし、手話なんてとっても感情がこもっていて昨日今日覚えたモノではなく本当に聾者家族の中で育った人の手話みたいでした。
家族は実際に障がいのある俳優さんたちが演じていて皆さんキャラが強い強い。
お母さん役のマーリー・マトリンは「愛は静けさの中に」でオスカー受賞?えっ、あの女優さんだったの??
80年代にツ◯ヤでVHS借りて観て深ーく感動したのをはっきり覚えていますとも。イメージは変わってますけどずっと女優さんをされていたなんて本当に素敵。
お父さんもお兄さんも彼氏も…そしてあの顧問の先生も、全員が魅力的で大好きになりました。
自分の出している音の大きさに気づかないことなど、聴覚障がいのある人の生活にハッとしましたし特にクライマックスのあの演出!
頭ではわかっているつもりでも何もわかっていなかったんだなぁ、ってガツンとやられました。嗚咽。
労働者問題なども含んでいますが下ネタも多々あるし楽しいシーンも多く全然ジメジメしていません。
日常の描写がとにかくリアルでナチュラル。
主演女優さんもまだお若い女性監督さんもこれからがすごく楽しみですね。
障がいのある無しに関わらず家族っていろんな形があるんだよなぁ、外(他人)からはたとえ理解されなくてもそこにはそれぞれの形の絆や愛が存在してるんだなぁ、って当たり前のことをあらためて感じました。
今お友達に映画について尋ねられたら迷わずこの作品をお薦めします!全員観て!!
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