「「あい」に溢れた素晴らしい作品」コーダ あいのうた zem_movie_reviewさんの映画レビュー(感想・評価)
「あい」に溢れた素晴らしい作品
試写会の機会をいただいきTOHOシネマで鑑賞。ありがとうございました。
4人家族のロッシ家(労働者階級なんでなんとか家って自分で書いて違和感あるなあ)、家業としての漁業で生計を立てていますが、主人公のルビー以外は聾唖者。ルビーが3人、特に父親、兄貴と社会との通訳者として機能しています。そして、ルビーは音楽が好きで歌うことが好きで才能を見いだされ、自我に目覚めていきます。で、実際に聾唖の役者さんがやってるんですよね。
・家族同士、お互いに思ったことをぶつけ合う。でも、最後は穏やかに。
・愛の相対性について考えさせられた。自分は幸せを感じていなくても、客観的に幸せそうに見えるんだな、とか。
・才能を拾い上げ、育てるあい。ルビーの歌唱力を見抜き、その才能を伸ばそうと尽力していくV先生の献身の表現が上手い。V先生の欲求の俗っぽさもちゃんと描かれている。
・漁獲規制やら買いたたきが進んでいく中で、それに対抗するためにロッシ家が立ち上がり業業組合を作り、周りが協力していくという、聾唖者を無力なものとしていない、意志も行動も確固たる「人格」としている。
・圧倒されたシーンがありました。聾唖者なら当たり前に感じるところですがその場面では身動きがとれなくなりました。初めての経験でした。この場面を体験するだけでも映画館で鑑賞する価値はあります。
・ルビー役のエミリア・ジョーンズ、相当に頑張ったんだろうな。もともと手話が出来た人なんだろうか?手話を繰り出すところがあまりに見事。あ、歌唱も見事でした。
・夫婦愛がよろしいのは何よりですw
・粗なんですけど卑ではないです。多分。
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