「「コーダ」と「あいのうた」を分けて観るのがポイント」コーダ あいのうた ジョーさんの映画レビュー(感想・評価)
「コーダ」と「あいのうた」を分けて観るのがポイント
他の家族が皆聴覚障害で、1人だけ耳が聞こえる主人公の気持ちをはかることはできない。
ただひとつ言えること。この状況を前向きに進ませるには、家族がひとつにならざるをえない。
「心温まる」とか安易に美辞麗句を並び立ててはいけない。
家族が寄り添うことで、彼らは必死に前向きに生きているのだから。
外野からとやかく言う必要はまったくない。
主人公の彼女も言っている。
「家族ぬきで行動したことがないんです」と
だから、「コーダ」の部分は各々観る者が、自分の心と向き合えばいい話だと思う。
「あいのうた」の部分で一番印象的なのは、主人公の音楽教師。バークレー音楽院出のメキシコ系。
とにかく教え方が個性的で、たとえが絶妙。
極めつきは、デビット・ボーイがボブ・ディランを「砂と糊みたいな声」と評した逸話。
それを得意げに言う教師と、そのたとえがあまりにも的を得ているので、思わず笑みがこぼれる。
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