デューン 砂の惑星 PART2のレビュー・感想・評価
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PART1観てからがオススメ
PART1をおさらいする時間が無いまま観に行ってしまいやや後悔しました。映像は良かったように思います。でもそもそも何でこうなったっけ?と途中で??な感じになってしまい、、なぞが増えてレイトショーということもありましたが、珍しく睡魔に襲われました。配信が始まったら再度観ようと思います。
壮大なストーリー
映像美、スケールの大きさはハンパない‼️人物相関図も難しい…
スターウォーズ亡き後のスターウォーズ
褐色とモノクロのストイックな色使いだが
3時間全く飽きさせなかった。
テンポ良く話が進むのは良かったが
序盤で砂漠の民の仲間になるため
砂漠のソロキャンプの試練に出されるが
編集でカットされてしまった?ようで惜しい。
「小さいムカデとクモに気をつけろ」と言う台詞が
あったのでそのシーンは作られていたと思う。
小さい虫とのバトルを見たかった。
予言や予知夢で話を先導しつつ
トントン拍子に民の信頼を得て
救世主になっていく様がやや都合が良すぎるが
元々そういうストーリーなんでしょう。
砂虫(劇中では人の名前のような固有名詞)の初乗りシーンは
やはり今の技術ならでは。
IMAX
最後はタイマンが気持ちいい。
現実に戻りたくない!一生ポールと冒険していたい!
4DXにて鑑賞。
上映時間166分。数字だけ見ると長そうですがあっという間!本当に終わった時、え?やだ、帰りたくない…!って思うくらい世界観に浸りきっていました。没入なんて言葉じゃ足りない!私はあの戦場に「いた」のだ…!
前作をちっさいスマホの画面で観た私は、是非ともPART2は映画館で…!と思いましたが、前作を映画館で観れなかったのが本当に悔やまれるくらい、映画館で観るべき作品であることを痛感しました。
大画面で繰り広げられる圧倒的スケールのSFアドベンチャー。素晴らしい音響に映像美、そして登場人物達の息遣いまで聞こえてきそうな緊張感。驚いたのは、戦闘シーンでナイフを相手に刺して引き抜く時、返り血(現実では水)を浴びたこと!画面では血が出ているようには見えなかったのですが、頬の辺りにピッと…。4DXでここまでこだわった作品は初めてでした。
本編のストーリーは打倒ハルコンネンへ向け物語が大きく動き出します。その中で、主人公の救世主たる葛藤が細かく描かれていたのが素晴らしかったです。ジェシカが身籠った胎児と対話するシーンも神秘的で良かったです。あのシーンでドグラ・マグラの「胎児よ胎児よなぜ踊る」を思い出したのは私だけではないはず(笑)
大迫力の砂虫ライド、圧巻のフレメン対ハルコンネン軍と見どころの多い本作ですが、オースティン・バトラー演じるフェイド・ラウサ(ハルコンネン男爵の甥)の存在感!冷酷でイカれ気味な狂気のヴィラン。そのくせ決闘は正々堂々と。か…かっこいい…!特異な外見も相まって目が離せません。「よく戦った、アトレイデス」は本作きっての名言です。
映画が終わった時自然と涙が溢れたのは何故か?圧倒されてしまったのだ。問答無用だ。レビューを書いている今も、私はラウサと共に砂虫ライドをしている…(意味不明)。
砂上の楼閣
1作目は映像と音響の迫力に心底驚嘆したものだが、今作はこれといって特筆すべき見せ場がなく、満たされない気持ちのまま席を立った。いろんな設定や展開を1本に詰め込みすぎて、シーンごとのタメがなくなっているというか。
SFと言うより、もうほとんど戦争映画のようでもある。昨年10月以降のガザ紛争の報道を経た今となっては、北から南への逃亡とか核による脅しなど、どうしても現実の悲劇とオーヴァーラップしてしまう。それはもちろん原作のフランク・ハーバートの預かり知らないことだが。主人公も核の使用に言及しているし、政略結婚を示唆したり、何やら権力志向が前面に出てきて、共感しがたい人物になってきたのも残念だ。
主人公の母親がハルコンネンの血筋ということなら、アトレイデスと人種的な差異はないことになるが、なぜハルコンネンの一党は全員ハゲなのか?(剃っているのか)
あと、私だったらどんなに優れた能力が身につくとしても、砂虫の体液を飲むのは御免被りたいものだ。
映画館で観戦しましょう!
蒼き狼の覚醒
その者、蒼き瞳をして
金色の砂原に降り立つ
喪われし一族との絆を……
王蟲に導かれし者の、壮大な叙事詩を、圧倒的な映像で、魅せてくれます。ただ、体調を整えてから観ないと、こちらの意識が砂塵に呑まれてしまいます。仕事帰りに観てきたら、何度も陥落しました。
昔読んだマンガで、とある人物のしたことが、「恨吞天下」の四文字で、表現されました。幼少期に、他国で人質として、非道い扱いを受けた結果、復讐心だけで、大陸を制覇した人物のお話。政と云う名の少年は、例外を一切認めない、ヒトより法律を優先する絶対法規国家を造りあげ、万民の恨みをかいました。そちらは「東周英雄伝」を読んでもらうとして、本作のポール、この後どうなっちゃうんですかね。昔の映画なら、このまま立派な王様になりましたとさ…で、終われたと思いますが…。
新聞の解説によると、家長制の強い時代に創られた原作だとか。領主連なる勢力や、絶対王制になりきれない皇帝とか、封建的な世界。そんな時代にもてはやされた英雄観を、今の世界に当てはめてると、どうなるかな。現在、プトラーと揶揄されるヒトが、凍てつく大地に棲息しています。あんなヒトでも、生まれる時代を間違えなければ、優れた統治者として名を残したかも知れないそうです。
映画の続編できるか知りませんけど、ポールは、世界を救済するマフディとなるか、覇道を爆走する復讐の王となるか、気になるところです。ただ今は、圧巻の映像に酔いしれるのが最善でしょう。
「蒼き狼と白き牝鹿」
井上靖の「蒼き狼」。何故、テムジンはユーラシア最大の巨大帝国を造りあげたのか。その謎に迫る名著ですが、そのテムジンの生涯をシュミレーションした、往年の名ゲーム。2部構成で、部族統一を成し遂げる1部を攻略すると、テムジンは、部族会議を経てチンギス・ハーンとなり、世界制覇の2部が始まります。
今回の映画のラストが、ゲームの1部終了画面に見えてきました。数多のヒトを、死に追いやるかも知れぬ覇道の扉は、開いたようです。蒼き狼の試練と、白き牝鹿の苦悩は、始まったばかり。この先、どうなるかな。
どんだけ汚れても汚く見えない男、ティモシー様
ネトフリで1を鑑賞後、面白かったので2を観に行った。
IMAX仕様で撮影とのことだったので、どんなんかと思ってたけど、なるほどワームの場面とかはIMAXで観るとすごい迫力だろな!私は観られないんだけど。。
(三半規管が弱いのかものすごーく酔う)
ので、普通の上映で観たのだけど、すごいよね。
今の映画館、音に合わせて振動したり、とにかく音が良いのですごく臨場感がある!!
迫り来る怖さが違うわ。
ポールのお母様が一段と恐ろしさを増してた事が印象的。この話が好きなことの一つに女子がみんな超強いことがあるかもしれないな
とちょっと思った。みんな強くて美しくてカッコいい。
あとワルモノが見た目からワルワルしていて色味も毒々しいのも良い。
まあ予想はしてたけど、ティモシーがただただイケメンだった。
どんだけ強風にさらされ、砂まみれになっても。
顔に血がこびりついても。
目が何色になって、、いや、むしろ目しか出てなくても。
鼻から棒出てても。
クリクリのカーリーヘアが全く乱れず、汚れても汚くならないという魔法が常にかかっていたティモシー様。
好き。
大好き!!
3も楽しみ。
シリーズ化してると次の楽しみがあっていいなあ。
極上の映像で味わう救世主の苦悩。
素晴らしくクオリティの高い映像であり、エンタメ作品としても前作の何倍も楽しめた。最初から最後まで緊張感があって全く飽きる事はなかった。
何せ映像が素晴らしい。
このスケール感をスクリーンで見ないのは本当に勿体無いし、家庭のTVでは魅力は半減してしまうだろう。
加えて音響も素晴らしかった。
目を閉じているだけで砂一粒の質感すら伝わるような繊細な音から、巨大なサンドワームが登場する時の心臓に響くような重低音まで、そのどれもが非常に実在感があってリアリティを高めていた。
ストーリーに関しては、原作未読で前作もうろ覚えだったので用語含め難解な部分もあった。これに関してはあとから調べて理解を深めていくのも楽しかったが、軽く予習して見るのがオススメだ。
パート3まで作られるうちの2という事で、いかにも途中な感じで終わるかと思いきやそうでもなく。予想していた以上に怒涛の展開が続いた。特に終盤は「これシリーズ完結なんじゃ?」というくらいにカタルシスに溢れたスペクタルが続くので、前作と比べても非常に満足度が高かった。
加えて人間ドラマも非常に重層的で深く、単なる英雄誕生の物語にしていない所が素晴らしい。
それどころか、救世主になる事を拒否し続けていた主人公ポールが、生きるために救世主になる事を受け入れ。それが止めようのない大きな波紋に広がっていき、もはや後戻りできなくなっていく展開は非常にスリリングだった。今後の展開にも目が離せない本作。パート3も必ず劇場で見ようと思う。
話は難しいけど一見の価値有り
この映画は、近未来的な世界なのにエジプト古代文明のような岩をくり抜いたような場所で生活し、主人公や主人公の母親が言葉で他人を従わせるような超能力や未来を見る予知夢などを駆使し、砂の惑星に古くから伝わる〝予言〟を達成させる為に先住民族と共に行動していく、とても独特だが魅力的な世界。
この映画の良い面は、とにかく劇中での映像美。難しい世界観を理解出来なくても、映画の作り込みはとても評価が高いと思います。そして、この映画の最大の見せ場は、砂の惑星という特殊な環境で皇帝やハルコンネン家の軍勢と戦う為に、近代的な武器だけではなく〝サンドワーム〟という砂の惑星に住む巨大なミミズのような生物を利用し、戦いを挑む場面。特に劇中後半のサンドワームの群れが砂の惑星首都を襲うシーンは圧巻です。この描写を見るだけでもこの映画を見る価値有ります。
ただ、難点を言わせて頂くと、とにかく話が難しくて少し物語が駆け足気味(汗)
。まず劇中で登場する〝母親の体内で会話している胎児の妹〟。この胎児はどんな存在?何故胎児の状態で会話出来るの?次に、能力を覚醒させると言われる〝命の水〟なのですが、男性が飲むと死ぬと言われていたのに、何故ヒロインのチャニの涙をポールの口に入ると、瀕死の状態だったポールが回復したのか?あと、ポールの予知夢でチャニが死ぬシーンがあったのに、実際はラストまで生き残ったりとか、大勢の仲間が死ぬという予知夢も劇中ではそのような描写が無かったりとか。又、登場人物達がサンドワームを乗る描写はあったのですが、サンドワームから降りる描写は無かったので「どうやってあの巨大な生物から怪我せずに降りるのかな?」と不思議に感じたりなど、色々困惑した部分も多く、出来ればもう少し分かりやすくして欲しかった気もします(あえて、詳細な説明を省いてミステリアスな作りにしたのかな?)。
しかし、物語自体は二部作で上手くまとまっていると思います(少し駆け足気味ですが)ので、もし続編があるとしたらどのようなストーリーになるのか、とても期待したくなります。
この映画が気になっているけど、まだ1作目が未視聴だという方は、必ずレンタル等で予習したり考察動画を見て世界観をしっかり理解してから、今作を鑑賞されるようにして下さい。
23-037
『3』を観る時のための備忘録
IMAXで観るべき! 越谷レイクタウンなら一番前の席! スクリーンから遠いから。IMAXはポスターももらえるので輪ゴムあるといいかもです。
『1』を復習せずに行ったので、振動する鎧や、トンボの羽の飛行機や、シャラメの野太い声とアクションっぷりにも改めて新鮮に驚けました。
推しキャラは特にいないのに(地球の話じゃないし)、映画みた〜 ってかんじになれる満足度! 強いて言えば皇女フローレンス・ピューが気になります。ハタチへビオもよかったです。ハニートラップに弱い。
『スパイダーバース2』で例えると、『3』に続くのはわかってるから、スパイダーソサイエティから脱出した辺りで終わるのかな? と思って観ていたら、グウェンがバンドを結成するところまでどころか、スポットを倒すとこまで『2』でやった! ってくらいの進行具合でした!
ドキドキしたいので、『3』の時も復習せずに観てもいいかも。原作を読むなんてもってのほかです!
砂漠って、映画映えするんだな〜
読んでから観るか、観てから〜
PART2なので、PART1のあらすじくらいは把握していないといきなりポカンである。
「主人公ポールはアトレイデス家の一人息子だが、宿敵ハンコンネン家の奇襲を受け、アトレイデス家は壊滅。母ジェシカとともにかろうじて砂漠に逃れ、砂漠の民フレーメンと出会うが、そこにハンコンネンの追手が迫る」
原作の後半部分にあたる本作は、ストーリー的に盛り上がるのはもちろん、映像的に前作以上に迫力のあるシーンが多く、IMAXで観るとさらに見ごたえのあるものでIMAXで無いとしても、できるだけ良いスクリーンでの鑑賞をオススメする。
本作の鑑賞には二つの悩み所がある。
一つは「字幕」か「吹替」か。IMAXでは特に映像に集中できる「吹替」だが、本作は独特な単語が多く、文字で読める「字幕」も捨てがたい。
もう一つは「読んでから観るか」「観てから読むか」問題。おそらく映画だけで本作を楽しむのは困難かと思うが、実は文字だけで理解するのもまた困難なのが本作。できれば「観て→読んで→もう一度観る」がベストかもしれない。
特に原作ではPART2の内容までで完結となっているが、映画は原作の続編をPART3として作るつもりのようで、含みを残したラストになっている。
豪華な配役
ポール(ティモシー・シャラメ)は砂漠の民、フレメンと行動をともにしていた。
ワームを乗りこなすことにも成功、預言者と思われ、母(レベッカ・ファーガソン)は教母となる。
ポールとフレメンのチャニ(ゼンデイヤ)は愛し合うようになる。
一方、ハルコンネン家ではフレメンとの戦いで成果が上がらないラッバーン(デイブ・バウティスタ)に代わり、次期男爵のフェイド=ラウサ(オースティン・バトラー)が登場する。
また、皇帝(クリストファー・ウォーケン)もアトレイデス家攻撃に加わったことがバレると思い、皇女(フローレンス・ピュー)とともに現れる。
一大叙事詩が壮大なスケールで出来上がり、堪能させてもらった。
アニヤ・テイラー=ジョイが出てきたときは驚いた。
新たなる運命
まだコロナ禍だった2021年、多くのハリウッド大作の公開が延期になる中公開された前作『DUNE/デューン 砂の惑星』は、劇場大スクリーンでスゲー映画を観たいという渇望を存分に満たしてくれた。
フランク・ハーバートの壮大で複雑なSF小説を鬼才ドゥニ・ヴィルヌーヴが映画化。
スケール、迫力、ビジュアル、重厚さ…どれを取っても見事で、『デューン』映像化の決定版と言って過言でもない。アカデミー賞で技術部門大量受賞は当然。
先日のアカデミー賞で『ゴジラ -1.0』が視覚効果賞を受賞し(超ブラボー!!)、低予算でもクオリティーの高い映像を作れる事を証明し、ハリウッドの予算肥大に一石を投じたが、高額予算はこういう作品の為にという事を本作は見せ付けてくれた。
開幕、画面いっぱい拡がる砂の地。SFギミック。響く音、音楽。
これら前作でも経験しているのに、またまた開幕から遠い未知の惑星に目と心は誘われる。
静かな幕開けながらものっけから前作超えの意気込みを感じ、展開していくにつれそれは確信に至っていく。
圧倒された前作はただの前菜にしか過ぎなかった。
画面映えし、魅了すらされる広大な砂漠。映像の力。
目を見張るVFX、ビジュアル。技術の力。
身体にまで響く音響。音の力。
耳から離れないハンス・ジマーの音楽。音楽の力。
全てから映画の力というものをまじまじと感じた。
現代ハリウッド史上最高レベルの力であると共に、作品というより一つの世界を創造したヴィルヌーヴの力そのものである。
今回、全編IMAXカメラでの撮影。それに適した映像も音響もいい最良の設備でのシアターで本来観るべき。いや、観たかったのだが、地元の映画館は通常普通のスクリーンで、吹替のみの上映。『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の時もそうだったが、その映画の価値を分かっているのか疑問である。
がっかりしたのは地元の映画館だけの事で、こんな低設備でも作品の力は感じられ、作品自体は更なる高みや次元へと達した。
ヴィルヌーヴ創造の『デューン』は世界観や技術力が見もので醍醐味である事は確かだが、その深淵なドラマこそ見るべきものがある。
砂の惑星、アラキス。通称“デューン”。
砂は香料(スパイス)として、それを巡る利権も激化。
皇帝の命を受け、アラキスの新たな領主に着任したアトレイデス公爵だったが、皇帝と前領主ハルコンネン男爵の陰謀により暗殺。
唯一生き延びた息子ポールと母ジェシカは、砂漠の民フレメンと行動を共に…。
…という所で前作は終わり、気になるその後。
皇帝やハルコンネン家との決着、ポールの運命。
度々予見してきた通り、彼は救世主リサーン・アル=ガイブなのか…?
前作ではまだ世間知らずの若君だったポールだが、過酷な悲劇と試練が彼を変えていく。
自分はよそ者か救世主か、その葛藤。
超巨大サンドワーム乗りは映像のド迫力と共に圧巻。
やがて皆を率いる逞しさ、頼もしさ。
ティモシー・シャラメの魅力と演技力の賜物であり、本当に彼がこれからハリウッドを背負って立つ事を象徴しているかのよう。
フレメンの新たな教母となったジェシカ。レベッカ・ファーガソンのミステリアスな存在感。
リサーン・アル=ガイブを信じるハヴィエル・バルデム、再会を果たしたジョシュ・ブローリン。
続投組の中でもゼンデイヤの役回りは大きくなった。ポールと愛を育み、戦士として彼女もまた過酷な運命に翻弄されていく。チャニのドラマでもあった。
スパイスの全掌握を目論むハルコンネン家。
が、ポールらによって幾度も阻まれる。
男爵は甥ラッバーンを失脚させ、彼の弟フェイド=ラウサに任を託す。
兄に劣らぬ残忍な性格で、新参加オースティン・バトラーが怪演。
そのバトラーと陰湿なステラン・スカルスガルドの板挟みとなり、何だか今回デイヴ・バウティスタにちと同情。
皇帝クリストファー・ウォーケン見参。その皇女フローレンス・ピューも印象的。
今旬、注目株、実力派、ベテランの豪華キャスト。
奏でるアンサンブル熱演はまるで古典劇を見ているかのようで、『スター・ウォーズ』や『アバター』にはない見応え。
アトレイデス家とハルコンネン家のある因果には驚き…!
御家を滅ぼされた若き跡継ぎが敵に復讐する。
大まかにはそうだが、単純にそうではない。
フレメンのリサーン・アル=ガイブであり、ベネ・ゲセリットの超能力者クイサッツ・ハデラッハとしても覚醒したポール。
交錯する幾つもの運命。彼は彼自身なのか、救世主なのか、予見者なのか、宇宙の新たな統治者なのか。
ジェシカの思惑。
ポールを信じるスティルガーやガーニイ。ポールを愛するチャニ。
皇帝に忠誠を尽くすハルコンネン男爵だが、あわよくばその座を狙う。フェイド=ラウサも虎視眈々と。
皇帝もさらなる全宇宙の掌握を。
ベネ・ゲセリットの教母や皇女イルーランはフェイド=ラウサを利用しようと…。
各々の思惑や目論見が複雑に絡み合う。
そしてそれが、善悪白黒はっきりではない。
各々の立場もそうだがポールにしても、自身の予見や運命が、それが果たしてアラキスの民を解放する為のものか、新たな争いと悲劇の火種になるか、全宇宙の平和や自由に繋がるのか。
核や現実問題を報復させる争いなどヒヤリとさせられる。
クライマックス、ポールは死闘の末にフェイド=ラウサを倒し、皇帝をその座から引き摺り降ろす。
新皇帝、ポール・アトレイデス。
だが、そこにカタルシスや爽快感はない。
また新たな闘いへ…。
ラストシーンのポールを案ずるチャニの顔が忘れ難い。
PART2で終了と思われたが、ヴィルヌーヴはPART3も構想。
妥当だろう。続きが気になってた仕方ない。
ジェシカが語りかける未来の妹(あの人気女優!)、フェイド=ラウサとイルーランの間の子。
PART3のベースとなる原作小説の概要をちらっと読んだが、新皇帝ポール忍び寄る脅威…。
ポールの運命、皆の運命、宇宙の運命…その行く末は誰にも分からない。
分からないからこそ、このドラマチックでエモーショナルな物語に引き込まれてしまうのだ。
こんなリッチな作品はそう巡り会えない
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