「煮え切らない」ホーム・スイート・ホーム・アローン 人力タチコマさんの映画レビュー(感想・評価)
煮え切らない
コンセプトからして少し微妙な予感はしたもののクリスマスなので視聴、シリーズを重ねるごとに微妙になっている印象ですがこれはちょっと…
まず主人公をこれまでとは違うルックス像にしたのはまだ良いのですが性格付けが良くない、
冒頭での他人に対しての悪辣なジョークがかなりキツく主人公に乗れないのが評価を下げていると感じました。
また、定番のトラップに引っかかる子悪党役が泥棒でなく主人公に逆に盗まれたとという疑惑で話は進み、成り行きで彼らは主人公の家に不法侵入をするので対決の構図は「やや悪人VSやや悪人」に映り、構図として凄くエネルギー不足、結論も予定調和感は否めず、だったらもっと早く話し合えよ!という気持ちでいっぱいになります、冒頭で近所付き合いが希薄というのが伏線にありそこをテーマにしたかったのでしょうがだとするとどの人物も対応が回りくどいし仕掛けでボコボコにされるのは可哀想に映りました、
シリーズのミソとも言えるトラップに引っかかるシーンですがここは比較的良かったように感じました、過去作と比べて現代ならではの仕掛けはワクワクしたのですが、中盤まで出ていたのですっかり仕掛けに組み込むと思っていたアレクサタイプのデバイスはスルーされたのと後半どうしても上記の引っかかるキャラがキャラなので爽快感は皆無なのが残念。
終わった後にどうすればマシになるか考えたのですがやはりハナから人形夫婦を性悪のキャラにするか大胆に仕掛けのシーンを短くして人形夫婦と和解後に人形夫婦の家に真打の泥棒を投入して主人公と協力して泥棒を懲らしめるとか…やりようはあったと感じます。
あとここからは重箱の隅かもしれませんが記憶が正しければ広報で日本推しをしていたのですが肝心の登場する空港アテンダントがどう見ても日本人じゃない…
こういうケースは何度となくハリウッド系で味わいましたが良くも悪くもポリコレが推進されてる現在でもやっぱり日本人ってまだアジア系で一括りなんだなぁと少し気が抜けてしまいました。
そんな感じで総評としてはシリーズとしても単一の映画としてもちょっと微妙、過去作ファンへの目配せが所々ありましたが金曜ロードショー直後に観たぶん警官の正体は不覚にもグッときましたね。