配信開始日 2021年11月12日

「名作映画の名を借る素人映画コンクール予選落選作品」ホーム・スイート・ホーム・アローン カガチさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5名作映画の名を借る素人映画コンクール予選落選作品

2021年12月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

まず初めに、原作「ホーム・アローン」では、家にたった一人で取り残された少年を、"悪い"泥棒が襲い、少年が"痛快"なトラップやユニークな攻撃を駆使して泥棒を撃退し、後味"すっきり"の見ごたえ抜群な映画だったが、今回のこの映画はどうだろう?

結論から言うと、やっていることは6番煎じで目新しさは無し。唯一新しいと思ったのはVRくらい。

かみ砕いて思ったことを言う
①.ホーム・アローン(以下HA)シリーズの敵役である泥棒が、今回は泥棒ではない
 -今回は家にあった大事な物がなくなった夫婦が泥棒役
②.①の設定から勧善懲悪物では無い為、主人公に肩入れできない
 -言うなれば夫婦はどちらかと言うと被害者なので、はっきり悪とは言えない
③.②に追随するが、そもそも敵役の夫婦が主人公の家に侵入しようとした理由が、主人公の憎た
らしい態度なので、主人公に感情移入できない
 -見た目はともかく、作中通して主人公の少年がひたすら憎たらしい。
④.③の理由から、敵役を"敵"と認識できない為、トラップや攻撃がやたら理不尽に感じる
 -観客は夫婦が被害者と刷り込まれている為、加害者は主人公と思ってしまう。
⑤.ぶっちゃけどっかのタイミングで冷静に話し合えばよかっただけの内容
 -主人公が話を聞かない、夫婦が単純。まぁ映画だし。
⑥.以上の理由から、結局どんなエンディングでも納得いかないし、発端である主人公が一番悪い
 -結論、主人公が態度を改めていればこんなことにはならなかった。

ある程度ネタバレに配慮して書いたが、今回に関してはHAシリーズと切り離して考えた方がいいだろう。
HAシリーズは、主人公が変わった3以降も、ある程度まだHAとしての根幹や話の展開、作り手側の意識は残っていたはずだったが、今回は酷い。

クリスマスに少年がたった一人で家を守り抜く映画
一致していたのはこれくらい。
まぁあとは、懐かしの「マカリスター」と言う名前や、憎みきれない兄、懐かしのBGMなど、まだHA要素は残されていた。しかしそこまでだ。
言うなれば、作り手が変わり、1をベースにして意識ではなく作品と言う固定概念を打ち砕いて作られた全く新しい同人作品。
こんな事言う日が来るとは思わなかったが、これならまだ5の方が面白い。

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※個人的意見(以下ネタバレ)※














※個人的意見(以下ネタバレ)※
制作陣がそうしている感は否めないし、観客も途中までは完全に主人公が悪いと感じているため、マジでホントにあの少年が悪魔に見えた。
なのにしっかりコメディ映画としての演出も垣間見えるため、トラップに引っかかったり攻撃を喰らった時の効果音がやたらと痛快なので、もはやホラー。
以前のシリーズに比べれば、敵役の夫婦が断然善良寄り(不法侵入に違いないので何とも言えないが…)なので、そんな二人が人形を盗まれ(勘違いだが)、挙句の果てにやたら憎たらしい少年にフルボッコにされる。こんなの見てスカッとするか?
勿論少年本人に"悪い"と言う自覚は無いし、結論から言うと夫婦の勇み足であったのは間違いないが、勘違いとは言えあそこまでしてしまった相手とエンディングで大団円は流石に厳しい。
同じ時間を使うなら、やはり1を見た方が重要な時間を有効活用できそう。

カガチ
osaru3deathさんのコメント
2021年12月19日

いま観たばかりですが、全く同意見です。こんなに後味悪い映画は久しぶりですw

osaru3death