「【”ケーキを選ぶヨロコビ。”お互いに名前も知らないパティシエとお客様の恋。二人は手も握りません。キスなどもってのほかです・・。今作はケーキを巡る素敵な純愛恋物語なのです。】」パティシエさんとお嬢さん NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ケーキを選ぶヨロコビ。”お互いに名前も知らないパティシエとお客様の恋。二人は手も握りません。キスなどもってのほかです・・。今作はケーキを巡る素敵な純愛恋物語なのです。】
ー 私は、年に2回だけケーキ屋さんに行く。家人の誕生日と、結婚記念日である。花束もショーケースの中の花を見て自分で選ぶ。
それにしても、ケーキ屋さんのショーケースは何で、あんなに魅力的なのだろうと、本気で思う。中に並ぶ、美しいケーキの数々。
そして、ケーキを白い箱に入れて貰い、家に帰る時の気持ちは、オジサンでも嬉しいモノである。ー
■「パティスリー・シュバル」で働くパティシエ・ジョージは、毎週金曜日にケーキを買いにくるお嬢さんが気になっている。
一方で、彼女も名前も知らないパティシエさんに会えることを楽しみにしているようである。恋愛に奥手なジョージは、彼女の名前を知るために策を考える。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作では、ジョージはお嬢さんの名前を知るために、スタンプカードを作ったりするが、直接名前を聞けないモジモジ君である。
お嬢さんも、モジモジさんである。
・故に、二人は言葉を交わせるようになっても、一緒に手も握らない。握らないったら握らない。
ましては、キスなどはトーゼンしない。しないったら、しない。
・だが、故に今作は、観ていてとても気持ちが良い。ジレッタイが、気持ちが良い。このような清純恋愛映画は久しぶりに観た。
■特に良かったのは、お嬢さんの為にジョージが、相方のレオの協力を仰いで、多数の種類のケーキを小ロットで作るシーンである。
無駄のない手順を考え、順番に、時に並行してケーキを作る様子が面白い。料理作りもそうだが、ケーキ作りも数学なのだろう。
そして、ジョージがお嬢さんの為だけに開いた小さなケーキ屋さん。テーブルの上には沢山の小さなケーキが並んでいるのである。
<今作は、キスシーンも、手を握るシーンも無い純愛映画である。良い作品だと、私は思います。>