「爽快感たっぷり楽しめるアクション映画」アンチャーテッド といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
爽快感たっぷり楽しめるアクション映画
私は原作となるゲームはプレイしたことはありませんが、有名なゲームですのでおおまかなあらすじくらいは知っている程度の事前知識です。
正直、私はゲームの実写映画にはあまりいい思い出がありません。具体例は挙げませんが、ゲームの実写映画って質の低い作品が多いです。また、原作となったゲームのファンとゲーム未プレイの映画ファンの間で評価が分かれてしまう傾向があって、特にゲームファンからかなり批判的な評価を受けている作品も多いと思っていました。
でも本作は違いました。
最初は観に行くつもりはなかったんですが、公開後の評価がめちゃくちゃ高い。ゲームファン・映画ファンのどちらからも評価が高くて驚きました。(多少の不満意見はありつつも)どちらのファンからも好評価を受けているのが本作のクオリティの高さを物語っています。
私の感想としては、「難しいこと考えずに観られてめちゃくちゃ面白かった!」って感じです。
原作を知らないことが功を奏して原作ゲームからの改変は全く気になりませんでしたし、お宝争奪アドベンチャーアクション映画として非常に上質な作品に仕上がっていると思いました。複雑な複線回収とか愁嘆場とかが無くて、難しいこと考えずにテンション上げて楽しんで、爽快な気分で映画館を出られる作品になっていました。
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ニューヨークでバーテンダーとして働くネイサン・ドレイク[ネイト](トム・ホランド)は、度々客の持ち物を持ち前の器用さでスリ盗って小銭を稼いでいた。ある日そのスリ現場をトレジャーハンターのビクター・サリバン[サリー](マーク・ウォールバーグ)に見破られるが、サリーは彼の器用さを見込んで50億ドルの財宝探しにスカウトする。最初は財宝探しに消極的のネイトだったが、サリーが生き別れた兄のことを知っていたことから、兄の消息を突き止めるためにサリーと共に財宝探しすることを決意する。
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本作の映画化企画は10年以上前の2009年から進められていたそうです。何度も企画が進んでは頓挫してを繰り返して、監督もキャストも変更になったりしてようやく映画の公開へと漕ぎつけました。正直こういう製作裏でごちゃごちゃしている映画ってあんまり面白い印象なかったんですけど、本作に関しては文句なしに面白かったと思います。
単純明快超爽快なアクションは普段映画をあまり観ない方からしても肩肘張らずに楽しめると思いますし、映画を普段見ている人からしても『スパイダーマン』シリーズで活躍するトム・ホランドの圧倒的アクションに魅せられると思います。
原作ゲームのファンの方の中には原作からの改変やゲームの面白さの肝でもあった謎解き要素が薄くなってしまっていることに対して不満を言っている方もいらっしゃいますが、トム・ホランドの演技であったりアクションに対しては肯定的なレビューをされている方がほとんどのように見受けられます。私個人としては、改変や謎解き要素が薄いことのは映画化にあたってどうしても仕方ないことだと思っています。
冒頭のシーンから素晴らしい。青空を背景にして指輪が宙に浮いている様子がアップで映され、どんどんカメラが引いていくと、貨物機から投げ出されたネイトが命からがら荷物に引っ掛かっていた。そしてそこから始まる怒涛の空中アクション。冒頭から心掴まれるようなアクションです。私は「映画の冒頭でその映画のイメージが決まる」と考えていますので、本作は冒頭のアクションを見ただけで「こういう映画だ!」っていうのがしっかり伝わってくるのが非常に良かったです。
また、本作の監督がアクションとコメディの融合が素晴らしい『ヴェノム』や『ゾンビランド』で有名なルーベン・フライシャー監督だからか、アクションだけじゃなくて会話シーンもユーモアがあって全然ダレることがありませんでした。アクションも会話もしっかり面白くて、観客を魅了してくれる隙のない作品でしたね。
ただ、私は「一本の映画として綺麗に完結している」ことも映画で重要視していますので、ラストの展開が続編を匂わせる展開になっていたのはちょっぴり不満です。でも、本編がしっかり面白かったので、続編の匂わせするのは本作については許容範囲です。多分私は続編が公開されたら観に行くと思いますし、続編もしっかり楽しめる作品になっていると期待しています。
本当に面白かったです!オススメです!!