BLUE GIANTのレビュー・感想・評価
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目には見えない世界を駆け抜ける
昨今、地上波に滅多と乗ることのなくなったジャズの世界。
忖度も根回しも、事務所の力も何ら効力を持たない
ライブだからこそ、セッションだからこそ誤魔化しようのない個の実力で勝負する世界。
「好き」ならごまんといる中で、突き抜けようとする若きミュージシャンたちの
音と情熱で満ちた青春物語。
わたしも実はアルトを吹いていた。
大人になってから始めたためまさに映画の通り、一人きりで数年、
河原の高架下で練習し続けていた。
対岸からトランペットやフルートが聞こえてくることもあり、
作品の描写、決して劇画用のステレオタイプではないところを推したい。
感情を音にする時の、放出するままにセッションする時の、
あの混然一体となったこの世に非ざる縦横無尽で無限の感覚も、
一見、トゥーマッチに見えるアニメーションが見事に表現していたと感じている。
目に見えることのないこうした世界の再現度、見ごたえがすさまじい。
キャラクターの個性、そのハーモニーも心地よく、ほとんどが大人という登場人物に地味さはありつつも決して地味にまとまっていないところもよかった。
数多、夢を追おうとつかめるのは一握り。そんな過酷さを爽やかにまとめた本作、
これでジャズに興奮する層が少しでも増えれば素敵だ。
本作の楽曲傾向に、ブレッカーブラザーズを思い出す。
一番すごいのは実はドラムだよな、と思わずにおれない。
世の中色々な感動があるんですね。
Netflixで何気なくアイコン選んだら本編が始まってしまったので勢いで見ました。
僕は何方かと言うと音楽に疎くて増してジャズとは全く無縁の人生(^_^;
原作マンガも全く知りませんでした。映画になるくらいだから人気あるんでしょうね。
全く無知な僕も大きく感動しました。
音楽ジャンル且つジャズで感動するなんて思っても見なかった(>_<)
今度ジャズでも聴いてみようかなぁ、、、
漫画より良かった
漫画の映像化には基本的に反対なのだが、これに関しては映像化大成功なんじゃなかろうか。やはり音楽をテーマにした作品で音がないのは相当なハンデだが、その漫画でも十分熱は伝わって来たのに、音が乗り視覚効果が加わることでこんなに迫力が増すのだな、と思った。山田裕貴の声は特徴的すぎて、ちょっと本人の顔がちらつくので、そこだけ残念。まー、山田裕貴が悪い訳では無いが…。
クライマックスのご都合展開が気になり最終評価が下がった
クライマックス手前までは引き込まれて観ていました。ライブシーンの金色でサックスの演出をしたり、演奏シーン1曲分をアニメーションで盛り上げて作られていてすごいなと。金色が反射するところなど綺麗で、ジャズのことがあまりわからなくても楽しむことができました。
また、映画上映中のSNSの感想などが高評価なものが多く、安心して観ていました。本当に楽しんで観ていたのです。
でも、あの事故はなんなのか…。クライマックスの事故展開が、あまりにストーリーの進行の都合のために取ってつけたみたいになっていないか?
作者の力量がなく、作者の都合でキャラが巻き込まれたようにしか見えずそこがあまりにも微妙だった。事故に遭うシーンも、なんで仕事中に空をぼーっと見上げる…?と思ったら、思った通りの車の突っ込み方でした。ふわふわを一瞬にして壊すみたいな突然感のある突っ込み方。映画を見終わった後、気になって漫画の評価も見に行きました。やっぱり連載当時はこの事故に対して同じように思う人が結構いたみたいです。どうしてもこの展開にする必要はあったのか?と賛否両論だったと。雪祈が努力してきた回想シーンを何回も挟んでいたり、楽器と触れ合っていた期間も一番長くて、一番色々考えてきたキャラという印象を付けたキャラを事故に合わせれば物語が一番揺さぶられるからそうした…というふうにしか感じられなかった。その型に当てはまれば3人のうち誰でも、雪祈でなくともよかったのだろうなとすら思えるほど取ってつけたような展開と思った。
何も言わずオススメ映画だよということで家族にも観せたけど同じことを思ったらしく、映画の感想はスッキリしなくてむしろ憤慨していました。右手である必要性が感じられなかった、足とかにしておけばまだわかった、と。また、ライブに出るなら重体ではなくそれなりのダメージにしておけばまだ展開に違和感はなかった。セリフで重体という情報があったのにあんなすぐにライブに出られるわけがない…と思いました。
3Dが違和感なことなど細かな点もツッコまれているけど、とにかくフラグが立つ→事故展開がありきたりで、古い漫画でなければちょっと赦せない展開の甘さだなと思ったのですが、調べたら2016年頃にこのクライマックスを描かれていたようで、そこがまたとても微妙でした。
そのほか、私と家族が思った感想は、素人がそんな短期間にその年齢から上手くなるのは難しいのではないか、ドラムの子は本当に素人なのにそんな大舞台にトントン拍子に出れるわけがないのではないか、ミスばかりしてる素人のドラムにお金を払ってまで見たいお客さんはあまりいないと思うので店の格を下げてまで人情でステージに上げてしまうのすら少し無理があるように感じられた、事故に遭って重体というセリフがあったのにライブに出られるわけがないしあんなボロボロな人に演奏されても普通は心配で客の立場からしたら演奏を聴くのに集中できず楽しめない、身内くらいしかお客がいないとはいえジャズ界の東京ドームへお金を払って観賞に来ている設定なのに事故展開のせいでクライマックスなのに不完全な演奏しか聴けない状況になってしまって残念、雪ちゃん呼びの女性ファンが悪目立ちしていて逆に邪魔。
好きなシーンは豆腐屋さんなど、お客さんにも人生背景があって、わざわざ観にきてくれてるんだということの描写や、JASSの3人の人柄に好感が持てるところ、雪祈が限界突破して壁を乗り越えるところです。
あと立川譲監督が好きなのでこの監督らしい演出が見られたのは嬉しかった。家族は、前に進めない人や行動に起こせない人が観たら背中を押してもらえそうでそこは良かったと思うと言っていた。
最近日本人の知能が本当に下がったと思う。せいぜい高くても⭐︎3.8かと思って見に来たら4.2なことに驚く。同じような感想を抱く方が少数だが居て少し安心した。
演奏と効果的なアニメーション
自身がJazzファンという事もあり、本編の演奏が素晴らしい事に驚いた。それぞれの演奏は上原ひろみをはじめ一流のプレイヤーであり、作品メッセージの通り熱い演奏だった。
ちなみに原作の石塚真一さんの『岳』という登山家の漫画が凄く好きなんだけど、エンディングが驚きで何年経ってもモヤモヤしている。なんとかして欲しいw
ジャズっていいと思えた
ジャズの良さはあまり理解できずに生きてきました。
ですが、この映画のジャズはとても良かったです。
好きな音楽は激しいものが好きなので、この映画の曲は全て激しく好みだったから余計良かったのかもしれません。
映画としても夢に突き進む若者が眩しく見えて良かった!
毎日違うんだ。だから、限界がないべ!
高評価が多く、コミックでもかなり評判が良かったから期待し過ぎたかも……。
何年か前から、このマンガは熱い!と数々の評判を目にしてて、いつかは一気読みしようと思いつつ手つかずのまま視聴。
たぶんコミックだと感じ方違ったろうし、原作呼んでないが、関係性を深めて行くエピソードかなり端折ってるんじゃないかな?
映画での内容だけだと入りきれなかった……。
劇場の音響だと、また違った感じ方だったのかもしれない。
イイ素材の組み合わせなのは解るんだけど、今ひとつドスンと来るのに及ばなかった印象で、好きだけど残念さ残った。
やっぱりいい作品だった
原作漫画が大好きで、1巻が出た時からずっと買い続けてきたので、映画化は本当にうれしく、楽しみに劇場に向かった1年前。観た人たちからは絶賛の声が多かった中、自分の期待が高過ぎたのか、結果は少し残念だったなぁという印象が残っていた。
なので、配信が始まっても、2回目の鑑賞をためらっていたのだが、うれしい誤算で、1回目の時よりもとても心に響いてきた。
音楽をモチーフにした漫画原作の映像化は、読者それぞれが脳内で至高の音を再生しているため、それを納得させるのは中々難しい。そんな中、ピアノの上原ひろみをはじめ、サックスの馬場智章、初心者の玉田の上達をも表現したドラムの石若駿と、音の説得力は本当に申し分なかったし、期待以上にカッコよかった。
脚本も、原作10巻分が過不足なく、2時間に見事にまとめられているところもすごい。(ホントは文化祭のエピソードとかも大好きなのだが、これはこれで納得)
これも、原作者のnumber8さんが脚本を手がけた良さだと思う。
特に、映画のラストが原作と異なるが、これは事故に遭った(遭わせてしまった)雪祈への、原作者number8さんの贖罪なのではないかと思うと、それも泣ける。
1回目の劇場鑑賞でのマイナス評価は、大の発する音に対する過剰なアニメ演出だったのだが、恐る恐る配信で観た2回目の鑑賞は、正直さほど気にならなかった。画面が小さかったからかも知れない。
ただ、これは原作漫画がそうなので仕方ないのだが、出てくる観客が、口に手を当てて泣きがちなところは気になる。漫画は、過剰だと思ったら、そこを注視しない自由も保証されているが、アニメは、その演出から逃れる術がない。だから、こちらが込み上げてきても、先に画面の向こうで泣かれてしまうと(しかもバリエーション乏しく)、ちょっと冷めてしまうところはある。
そうした、ちょっとしたマイナスはあったが、やっぱりいい作品だったことが確認できた。3回目以降も安心して観られることがうれしい。
一曲ごとに涙が止まらない。
JAZZは感情の音楽。
まさにそれを体現してくれる作品。
一曲演奏する毎に、その思いが溢れて涙が止まらなくなる。
大という天才のひたむきさにグッと来るけれど、彼の正に漫画主人公的な性格には距離を感じる。
やはりもっとも感情移入できるのは玉田。
初ライブの悔しさは、少しでも楽器を齧ったことのある人であれば必ず感じられるであろう感情。
思い出して涙。彼の成長を見続けてくれた老紳士の言葉にまた涙。
終盤の展開はドラマって感じだけど、まんまと泣かされる。
そして何より音楽そのものが良すぎる。
リアルにライブを体感するかのように没入できる感情が乗る音を、演奏が映画作品の中にあるのがまた凄い。
やっと観られて良かった。
ジャズ好きにはいいのかもしれない。
ジャズに打ち込む青年が上京して、成功のステップを上がっていくという王道の物語。
演奏シーンの音がリアルで息継ぎまでちゃんと入っている。
こういうライブ感が好きな人にはいいのではないか。
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