「音楽と映像表現から溢れ出る感情にひたすら感動」BLUE GIANT aくじらさんの映画レビュー(感想・評価)
音楽と映像表現から溢れ出る感情にひたすら感動
〇音楽と映像表現から溢れ出る感情にひたすら感動
原作を読んでいると、「漫画で音の表現をここまで読み手に伝えられるものなか」と感動したが、この映画では「音楽とアニメーション効果で、現実のような臨場感とキャラクター達の感情をここまで視聴者に伝えられるものなのか」とひたすら感動しました。
特にこの映画はキャラクター達が直接的に音楽を評する言葉は少ないが、
言葉は不要と言わんばかりに感情が溢れ出ている。
圧巻の音楽とともにサックスのベルから迸る風圧の描写、ロックアイスに佇む演者の表情など、状況に合わせて変化する視覚から訴える表現は秀逸。
視聴者側は言葉で投げかけられるような迷いは無く、ダイレクトにただただ感動する。
〇主要3人以外の脇を固めるキャラクター達の表現も最後まで丁寧。
JAZZ TAKE TWOのアキコ、師匠の由井、So Blue の平、 Seven Spotのドラム好き常連爺さんとチラシもらったリーマン、レコード会社の五十貝、大の兄や妹など。
表情の変化、ちょっとした挙動どれもとても丁寧に表現されている。
その一挙手一投足から感情を読み取ることができて共感してしまう。
●ひとつ残念なのはアニメーション効果は良かったのものの、
3DCGのクオリティは既存のアニメ映画より相対的に劣っている。
演者の動きのリアリティを求めて、
モーションキャプチャから引っ張ってきているのが原因と思われるが違和感は拭えない。
このたった一つのみが残念。
私自身とても感動してアニメ映画で初めて泣きました。
次作さらなる改良を心から楽しみにしています。
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