ラーゲリより愛を込めてのレビュー・感想・評価
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よくやった!
「よくやった!」
これは山本が妻に宛てた遺書の言葉だが、私は山本へもこの言葉をかけたくなった。
白いシーツがふわっと舞い上がると、そこには山本が。最後の最後に妻モジミの前に現れる。
その白いシーツはまるで舞台の幕のようで、
穏やかに静かに佇みお礼と別れを伝える山本はまるで主演舞台を演じ切った後、幕が上がり挨拶をする役者のように見えた。
観客の私は相沢がしたように「よくやった!実によくやった!」そう声をかけたくなった。
山本は山本幡男という人生を見事に演じ切った(生き抜いた)のだ。本当に素晴らしい舞台(人生)を見せてもらえた。心から拍手をおくりたい。
そして山本幡男という役を文字通り演じ切った二宮さんにも同じ言葉をおくりたい。
(普段、演技については個人的趣向の度合いが強く出るので触れないようにしているが、今回はこの役を演じ切る心力に感嘆せずにはいられなかったので)
山本幡男さん以外にも抑留者それぞれの人間が描かれていた映画に思えた。
日本に帰国できた者たちも手放しに良かったと言えるようなものでないことが、
奪われた年月の残酷さが、
改めて映像として突きつけられ非常に心が苦しくなった。
正直、映画全体にちょこちょこ違和感を覚えるところはあった。しかし、パンフレットを読んで、監督がこの映画を国民映画にしたいという狙いがあることを知り、諸々腑に落ちた。
なので覚えた違和感は言及しないことにした。
国民映画ではない方が個人的には好みだが、その狙いやその意義には賛同するところもある。
この映画が監督の狙い通り国民映画になることを願う。
タイトルなし(ネタバレ)
原作は読んでませんが、シベリアでの過酷な強制労働はほとんど描かれておらず、ソ連兵は少し登場するだけ。おそらく国内ロケを少しやっただけで済ましているんでしょう。
これでは感動も何もないです。
4人の頭の中の遺書が次々届く😭
まずは、上映開始すぐにソ連の蛮行に怒りが沸いてきた。日本の敗戦を知るや否や火事場泥棒的な条約破り、国際法違反。そんななか悲惨にもシベリア抑留された軍人の過酷な物語。
この作品は今までの戦争モノとは一線を画すものだと思う。戦争は終わったのに日本へ帰れない。家族に会いたい。しかし、過酷な環境で生きる希望を失くす軍人たち。そんななかで、国へ帰って家族に会う希望を捨てない山本幡男(二宮和也)の信念の言動、行動が徐々に他の抑留者の心を動かしていくヒューマン作品。
無念にも病死で帰国出来なかった山本幡男さん。しかし彼が書いた遺書の4通が4人の頭の中にそれぞれ記憶されて帰国する。4通全てが遺族に届いたことは奇跡でもあり、山本さんの信念が通じたと思いたい。この後半のシーンは誰もが涙するだろう。戦争シーンや戦後の情勢などさらっと流れた感じはあるが、詳しく掘り下げることはこの作品には必要無かったと思う。
山本さん演じた二宮君。終始安定した演技で病床のシーンはお見事!主人の帰りを待ち続けた芯の強い妻モジミの哀楽を演じた北川景子さんも見所(難点は顔が綺麗すぎて時代に合ってない😞)松坂桃李の痩せこけた雰囲気は1番しっくりきた。なかでも安田顕の人間を取り戻していく様の演技は別格で素晴らしかった。犬のクロは皆の拠り所で、子犬から成犬に成長してる様は年月が経ったことを改めて感じる存在でした。しかし、ラストシーンの結婚披露宴はコロナ禍でなくても良かったのではないか?それでも心に残る感動作でした。
希望を捨てない
いつ帰れるかわからない、死ぬかもしれない、地獄のような場所で最後まで希望を捨てなかった一人の男。
そんな男に心動かされた人々と、約束を信じて待つ家族の物語。
まず主演の二宮をはじめ、松坂、桐谷、安田、中島の演技が凄く良かった。
大まかなストーリーと展開を知ってる自分でも泣いてしまうのは、彼らの演技に魅せられたからだと思う。
戦後が舞台の映画だが、描写がかなりマイルド。時代背景等を考えると実際は我々の想像を絶するものだったと思う。もっと凄惨に地獄感出しても良かったかも。また、赤旗の演説、総括もあのワンシーンだけなのはもったいない。そしてその後桐谷も周りも普通にしてんのが少し釈然としない。
個人的に好きなシーンは原が約束通り笑顔で山本の家族に会うシーンとその後の遺言状リレー。
原の涙をこらえて頑張って笑顔を作るとこはグッとくるし、母を失くした松田が母への遺言状を、妻を失くした相沢が妻への遺言状をってのが涙を誘う。特に松田は読んでる最中に自分の母を思い出す描写があるのが良い。
実録物だから劇的な展開や盛り上がりがないのはしょうがないけど、普通に良い映画だと思う。
戦争はアカン
戦争は、何も生み出しません。
非人間性の開放があり、人殺しと死、深い悲しみ、癒えぬ心傷、生還しても死ぬまで続くトラウマなど何もいいことはありません。
生きてこその家族の繋がりや社会生活での様々な人との関わりが生まれます。そこには、生きているからこその喜びが見つかる可能性がある。
今が、生きていても辛い大変な時代であっても、生きているからこそ、それが変わるかもしれないのです。死んだら終わりです
この映画の主人公である山本は、大変な人格者であるからこそ、仲間との密接な繋がりが生まれ、彼が与えた考え方や影響力が彼の死後も仲間によって伝えられ、山本の家族にも遺言が届けられる。だから優れた作品になり得たのであり、そうでなければ、こんな感動が生まれる筈もない。
映画作品としては、内容は勿論のこと、二宮さんと北川さんの好演が見入られました。いい作品です。
繰り返しますが、戦争は何も生まない。
シリア然り、ウクライナ然り。
庶民を苦しめ更に苦しめる、ある政権は、軍拡のために更に庶民から税金を毟り取ることを考えています。
今現在、とても生活が苦しい多数の庶民に追い討ちをかける増税などもっての他、しかも増税をし、その血税を軍事費にかけるなど狂気の沙汰としか思えません。
それを念頭に置いて観るのもいいと思います。
とにかく、戦争はやらないことです。
映画館で泣くのは18年ぶりです。
前回 大泣きしたのは2004年に見た半落ちでした。
途中何度も泣いてしまうポイントがあるのですが後半に4人別々に遺書を伝えにくる場面が実話だと思うと凄いです。
最後に寺尾聰が出てくるのも半落ちといっしょ•••
【大号泣】愛を信じて、仲間と戦った、山本幡男の壮絶な人生!!
原作は未読です。
【山本幡男役】二宮和也君の熱演に心を打たれました。日本アカデミー賞・主演男優賞は確定です。
【山本モジミ役】北川景子さんの、凛とした中に秘めた優しさの演技が愛しかったです。主演女優賞も確定です。
また、松坂桃李君を始め、脇を固める俳優陣も適材適所で最高の演技を魅せてくれました。
一部に俳優陣が若すぎるとか、綺麗すぎるとか、そんな理不尽な理由でこの作品を否定するのは理解し難いです。
原作タイトルは『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』なので、私は覚悟して鑑賞に望みました。
本編は、瀬々敬久監督のストレートな演出が光り、随所にお涙頂戴的な演出もありますが、エンターテインメントなので許容範囲です。
私の鑑賞した上映会場は(私を含め)すすり泣く人多数でしたが、私は呼吸困難を起こすかと思うくらい号泣でした。
テーマは重すぎて、デートムービーには向いてないですが、絶望だけではなく、希望も描かれているので、たくさんの方々の眼に触れて欲しいです。
そして、後世に語り継ぐ使命が私たちにはあると思います。
後半の展開の美しさに息を呑んだ
2022.89本目
ドラマっぽいちょい過剰な演出や、戦場での緊迫感の少なさ?に斜に構えて見てしまう時もあったけど(特に犬の演出、音楽の演出、有名俳優ばかりでてるのも少し影響)
脚本も演者も素晴らしくて、多くの人に見てほしい作品だった。
知性に溢れ、どんな環境でも信念を忘れずに希望を持ち続け、周りの人々に影響を与え続けた山本の生き様に惚れたし、
しんちゃんや原さん、相沢さん、松田くんとの交流や友情が深まっていく様、終盤での遺書のくだりでは大号泣した。
「人間らしく生きるとは」等々、ハッとさせられる言葉も多かった。
クロに関しては、「それはないだろ」って思ってしまうところもあったけど、
パンフレット見てみたら、氷の上を走り海を泳いできたクロを船にひきあげるときの実際の写真が載っていて、「本当だったのか…!」と鳥肌がたった。
「頭の中の言葉は誰も奪うことはできない」という山本の言葉からしんちゃんが、みなが言葉を記憶して遺書を届けるという案を思いついたのがもう美しいし、
母を失った松田くんが、山本のお母様に向けた言葉を伝えたり、妻を失った相沢さんが奥さんへの言葉を伝えたり、流れとして美しくて素晴らしかった。
(結婚式でスピーチをする山本顕一役の寺尾さんは、93年の『ラーゲリから来た遺書』で山本幡男を演じた方だったんですね…!演者の作品への思い入れも強かっただろうし、振り返ってしみじみと、よかったなぁと思います)
中島健人等々若い俳優が活躍していて若い世代でもみる機会の多い作品になっているというのもそうだし、
最後の最後の演出で2022年の現代にまで繋げるという演出もそうだし、
若い世代にまでメッセージを伝えていきたいという強い気持ちを感じてとても良かった。
山本の伝えたかったことを、演者も含めた制作者の方達が「多くの人に伝えていこう」と一丸となったのだなと、伝わってくる作品だった。作品に対するリスペクトがあった。
嫌味なところやわざとらしい感じなく、平和について、考えさせられる映画だった。
パンフレットに、遺書の全文や、とても読みやすく書いてある史実と解説も載っていて、それも良かったです!
最終コーナー回ってからの泣かせ方よw
133分あります。長いです。が、瀬々敬久作品としては、コレでも切った方かと。黙ってたら3時間にしちゃうでしょ?
と言う事で、冒頭から最初の収容所までは流して来ます。移動後からが真骨頂。個人的には、最近パッとせんなぁ、と感じていた二宮和也が渾身です。役者としての能力、全部引き出しました!な演出です。
でですよ。
場内、途中から、あちこちから鼻を啜り上げる音が聞こえて来る訳ですよ。ほんでもって、最終コーナーのクロですやん。もうね。大騒ぎですよ。
更に更に更に。
帰国後の安田顕の登場と来たもんだから、もー大変ですわ。皆さん、ちょーっと涙腺緩過ぎひん?泣き過ぎですやん。音、立てすぎですやん。あーコリャコリャ。
なんて事言いつつ。
安田顕にはヤラレマシタ。
もう30分あっても良かったので、冒頭部を丁寧にして欲しかったりしますがw
良かった。
普通に。
涙、涙、涙
戦争関連の作品はもともと弱いのですが、久々に涙が止まりませんでした。
終戦後10年以上も収容されていたのかと改めて自分の無知を思い知らされました。
山本さん、帰国させてあげたかったですね。
4人が遺族と会う場面は、今思い出しても涙が出てきます。
あんな環境下で山本さんのように前を向けるのか自信がありませんが、
今の平和と幸せに感謝しないといけないですね。
これと同じようなことが今世界で起きていないことを切に願います。
遺言の伝え方
てっきりどうにかして頑張って帰国する物語かと思っていたら、
本人は帰国出来る状況にはならず。。
そしてせっかく書いた遺言も収容所の中ではいつ没収されるかも分からない状況。
どうやって残された家族に伝えるのかな、と思っていましたが、予想しない伝え方でした。そしてとても慕われた人にしかやってもらえない方法で驚きましたが、山本さんの言葉ならそうやってでも伝えるんだろうな、と納得しました。
あんなふうに遺言を伝えてもらえる人になることが大事だと思いました。
勿論帰国してほしかったし、家族と再会してほしかったですが。。(涙)
映画中の演出として1つだけ惜しかったのは、帰国した4人には誰か1人でも家族の前で、山本さんとの思い出の1つとして是非あの歌を歌ってほしかったです。あの歌を知っていることは山本さんと深く関わる時間を共有していたことに他ならないし、
あの歌を歌う帰国者は、確かに山本さんが生きていた証を知ってる人達なので。。
観客席には二宮さんを始めとする俳優陣のファンかな?と思われる女性達だけでなく、かなり年配の方達もたくさん見に来ていました。それこそ父親や祖父とかにこの時代のことを聞かされてきた世代の方達なのかな?と思いました。
物はいつか奪われるかもしれないし無くなるかもしれないけど、記憶は残るし奪われることはないっていうのが良い言葉でした。。
生きることを諦めなかった男。 そして、日本に帰れる日を祈っていたが…
公開初日に観ました。
シベリアの収容所(ラーゲリ)に収容された男が出会った人達の交流、地獄の労働の中でダモイ(帰国)の日は必ずあると信じ続けました。
だが、病に冒され余命宣告されてしまいます。
そして、妻との約束を交わせず病室で息を引き取ってしまい妻はいつか再会出来ると思っていたが、この事に受け入れなかったのか…
その後の遺書が共感しました。
4✖️2
ニノが宣伝で「ラストシーンは4回ある。」って話していたと思いましたが、確かに4回ありました。更にその中に4度の盛り上がりが。戦争とその捕虜の悲惨さが凄く描かれていて、胸が詰まる思いでした。
キボンヌ(・ω・;)
ハルビンで捕虜ととなり戦後シベリアの強制収容所に抑留された兵士の話。
ハルビン特務機関に所属し家族と共にハルビンで暮らしていたロシア文学好きの主人公が家族とは離れ離れになり、戦後のシベリア抑留で強制労働を強いられる中で、仲間たちを励まし親交する姿をみせるストーリー。
どこまでが事実かは判らないけれど、ロシア文学が好きでロシア語を話せたり、Oh My Darling Clementineが大好きで英語で歌ったりという、この時代には珍しかったであろうインテリな主人公が、妻との約束を果たそうと生きる術を模索しつつも、仲間を励まし気遣い人間として生きることをみせていく姿は胸熱だし、南京虫の刑はおぞましいし、実際、軍曹みたいないつまでも上下関係を引っ張る人もいたんだろうね…。
過酷な状況に置かれても、人を惹きつけ巻き込み動かす、所謂求心力を持った主人公のお陰で、変われた人に、生き残れた人に、自分に戻れた元上官にと、とても人間味の溢れたドラマだった。
ところで、あれだけ引っ張ってみせたんだからクロの行方も知りたかったし、その他の人物も字幕でも良いからもうちょいその後を教えて欲しかったよね…主人公以外の人物はフィクションなのかな?
タイトルなし(ネタバレ)
途中、過呼吸を起こす恐れを感じた。
番宣に出て来ない有名俳優たちが
わずかなシーンずつで脇を固めている。
ラーゲリから帰らぬ身となった者たちの中には
顔の知られた役者さん達が演じる人物らも居り、
鑑賞後もそれらのシーンの記憶を忘れさせない。
これ程現代と自分と、歴史は、戦争は繋がっている
と実感したのは初めて。
トラウマ級の戦争映画が今公開されて
劇場で観られたのは人生の大きな経験。
山本さんの希望を捨てなかった物語
私も子供がまだ小さくしばらく会えてないので少しだけ共感出来る部分ごあったかなと思います。
人のために在り続ける事が、たとえどんな絶望の中でも人に希望を与えて仲間たちの歩みを進ませてくれるんだと思いました。
人のために生きてきたからこそ、たとえ絶望に陥っても誰かが手を差し伸べてくれた時にその手を掴む事が出来ることを教えてくれました。
私も息子に、立身出世いも良いけれど最後に勝つのは道義である、大人になったらかけてあげたい言葉です。
良い作品でした。
【”未来の為に。”過酷な境遇下でも、人間の尊厳と道義を保ち、家族への愛を忘れず、収容所の仲間達を励まし続けた男の姿に心打たれた作品。二宮和也を始め、助演者の名演が作品に重みを与えている作品でもある。】
ー 冒頭にテロップで、実在の物語であると出る。
第二次世界大戦末期、満州ハルビンで、家族、妻モジミ(北川景子)と生き別れた山本幡男(二宮和也)は、敗戦後旧ソ連軍の収容所に連行される・・。ー
◆感想
・心に響くシーンが多数描かれている作品である。その根底には、山本幡男の聡明で、視野が広く、家族を愛し、仲間に勇気を与える言動の数々であろう。
ー 若き名優二宮和也が、時に柔和な笑顔を浮かべ、常に家族を想い、収容所の仲間を勇気づけ、歌を口ずさむ山本を見事に演じている。-
・山本は、自分をソ連に売った元上司の原(安田顕)を赦し、心優しき文盲の新谷(中島健人)に字を教え、”卑怯者”と自分を呼ぶ松田(松坂桃李)に希望を与え、粗暴な軍曹、相沢(桐谷健太)には、”一等兵ではない!名前がある!”と毅然と言い放つ。
- 山本が、絶望していた収容所の仲間の意識を変えていく過程がキチンと描かれている。皆で野球をするシーンでは、皆に笑顔を与え、理の通らない事をソ連兵からされた時には、決然と抗議する姿。彼が人間の尊厳を大切にしているが故に、相沢を含め、収容所の仲間達の尊崇の念を集めたことが良く分かる。ー
・だが、病魔が山本を襲う。松田がまず、抗議の作業不参加の座り込みを始め、相沢、新谷も・・。そして、原が収容所所長に銃を向けられながらも、山本の検査を要求するシーン。原は、自らの行いを悔いたこともあるだろうが、命を懸けての抗議するシーンは、手に汗握る・・。
■白眉のシーン
そして、喉頭がんで余命三カ月を言い渡された山本に、原が言った事。
”遺書を書け。” そして、山本はソ連の大地と共になる・・。
ソ連兵に遺書を取り上げられないように、原、松田、新谷、相沢は、作業をしつつ、遺書の内容を頭に叩き込む。
終戦後、11年経って旧ソ連と日本の国交が結ばれた事で、彼らは舞鶴に向け、漸く帰航するシーンでの、彼らが可愛がっていた黒犬クロが船を追って来るシーン。
そして、原は家族全員への遺書を綺麗に清書した手紙を携え、モジミを訪れ、手紙を見る事無く山本の遺書を読み上げるシーンからは、涙を堪えるのが難しい。
そして自らも母親を亡くした松田は、山本の母への遺言を涙を流しながら伝え、新谷は子供達への遺言を、戦禍に依り妻を亡くした相沢はモジミに対する遺言を読み上げる・・。
山本の人柄であろう。素晴らしきシーンの連続である。
そして、安田顕、松坂桃李、桐谷健太という邦画を代表する役者も皆、素晴らしいのである。
<不寛容な思想が蔓延り、旧ソ連だった国の蛮行が止まらない現況下、この映画が発信するメッセージは重い。
劇中、山本が収容所で言った”戦争は、酷いモノですよね・・。”と言う言葉が、ズシンと心に響く作品である。>
人の想いは誰にも消せない
我が家の歴史と重なるところがあり、他人事には思えない映画でした。
山本さんを演じた二宮和也さんはじめ、俳優陣1人ひとりの演技が熱くて瞬きもできないくらい引き込まれました。
キャスト1人ひとりの魅力を引き出せるのは瀬々監督の技量ですね。
松坂桃李さん、桐谷健太さん、安田顕さん、北川景子さんはもちろんですが…中島健人さんの存在が忘れられません。
凍てつくソ連のラーゲリでの過酷な強制労働。
栄養失調、病気、いつ帰国できるのか分からず疑心暗鬼に駆られる日々…そんな中で心をぽっかりと照らす小さな光のような存在。
ラブコメじゃない中島健人さんの活躍を今後はもっと観たい!という気持ちになりました。
俳優陣がとてもいいメンバーなので作品をより高めています。
ラストは号泣。
愛、友情、希望…人の想いは誰にも消せないと伝えてくれる映画。
戦後という意識が薄れていく昨今ですが、まだまだ戦争の後遺症は癒されていません。
戦いのない世界が1日も早く実現しますように…
全119件中、101~119件目を表示