ラーゲリより愛を込めてのレビュー・感想・評価
全106件中、81~100件目を表示
Soranji
期待はそこまでしていませんでしたが…とても面白かったです。不覚にも涙腺をやられるとは思いませんでした。
収容所に収容された山本幡男という実在の人物と周りの人々の希望と絶望を描く物語で、これでもかと泣かしに来ますが、しっかりと感動できますし、説得力もあるものになっていました。
収容所での生活を色濃く描いており、抜け出そうとしたら殺され、戦争時代の上下関係はまだまだ健在で、食料は少なく、病気や怪我で亡くなる者も多い中で、妻と約束した帰国を叶えるために山本が奮闘する姿はとても熱いです。南京虫の刑は悍ましすぎました。あんなに狭い箱の中で虫に噛まれ続けると思うと鳥肌が立ちまくりでした。収容所での生活の中で野球をしながら、希望を見出していくというのもまた良かったです。
役者陣の演技が神がかっているのもあり、物語は光り輝いていました。ニノの喜怒哀楽っぷり、癌になってからの痩せ姿から出すか細い声だったりと、ニノ史上最高の演技が見れたと思いました。ロシア語ペラペラなのもまた凄い。一番驚いたのはケンティーです。少し前まではおちゃらけたキャラが多かったんですが、実直な青年を演じ切っており、一皮剥けて強い役者に進化したなと思いました。
映像は神秘的でしたし、音楽も名曲を使っているのもありますが、物語に合っていましたし、美しさに磨きがかかっていました。
不満があるとするならば、おそらく原作には無かったコロナ禍の現在の様子はいらなかったかなと思います。メッセージを込めたいというのは分かりますが、完全に蛇足になってしまっていた感は否めませんでした。あと遺書を記憶したものを伝える過程を4人分見せられるのは長いなと思いました。新ちゃんのエピソードは一番グッときましたが。
今年観た邦画の中でもトップクラスに面白い作品でした。これはヒット間違いなしです。
鑑賞日 12/11
鑑賞時間 17:50〜20:15
座席 K-6
予告編の作り方を学習して欲しい
正直、見せすぎの予告で本編観なくても
いいんじゃないか?と思わせる手法を
本当にどうにかしてほしい。
あと、予告での音楽の使い方が下手くそ。
主題歌への違和感が半端なくて
ミスキャストじゃないのか?あん?と
ずっと思っていた。
本当にごめんなさい。めちゃくちゃいい曲じゃないか😭
エンドロールで流れた曲と同じか?と思うほどに…。
そしてその歌詞にまたノックアウト✊
.
.
日本映画界の未来は明るい。
そんな風に久しぶりに思えた。
もう誰もアイドル上がりだなんて
思っちゃいないだろうけど
ニノの鬼気迫る「山本旗男」は、
もはやご本人が降臨してるのでは?と
思うほど。
主要6人の役者の演技がたまらない。
北川景子のことをこれほどまでに
美しいと思ったこともない。
.
.
ラスト30分は涙が止まらない。
帰国後のシーンは、
わかっていても涙がこみ上げる
涙腺崩壊、ダム決壊状態。
偶然かはたまた必然か?
4人各々の背景とリンクしたかのような
アレはズルいわ、反則です😭
母として、妻として、家族として、子として
傷み悲しみと愛情が深々と伝わってくる。
.
.
いま、この時代だからこそ
いま、まさに起こっている戦争が
あるからこそ
ひとりでも多くの人が観て感じて
「戦争がもたらす後遺症」について考え
戦争による悲劇が繰り返される事のないように。
その思いが願いが届けばいいのにと思う。
.
踏み込みの浅さが惜しい
実話に基づいていることもあり、大袈裟な事件は起きません。
その分、脚本としては誠実な印象を受け、演者が厚みを持たせてくれていた。
対して、美術やメイクなどのツメが甘く、満州の景観はセット丸出し、空襲や別離の描写は白々しさすらあった。
雪焼けした顔や黒くなった爪に対し、水浴びで脱いだ身体はツルツル。
北川景子も終始綺麗すぎて苦労が覗かない。
また、過酷さの表現もぬるい。
強制労働の実態は伝わりづらく、窶れるなど経年で外見が変化することもない。
営巣送りも南京虫も数秒のみ、食事のシーンなども一度きりなので、どれも『日常』として感じづらかった。
しかし、演技は総じて素晴らしく、個人的に今回のMVPは安田顕。
遺書を届けにきた際に、なかなか上手く笑えない表現は白眉。
脚本も、山本の教えから遺書を記憶しようとするところや、松田が亡くした母を、相澤が妻を重ねながら遺書を読む流れも自然。
(ただし、「クロは山本さんたちの想いを乗せてるんだ」みたいな台詞は完全に蛇足)
エグみを避けず、細部にまで拘っていれば名作になり得ただけに、惜しい。
広く見てもらうことも大事だが、薄い表現では伝わるものも伝わらない。
ちなみに、遺書とは別に書き溜めてたノートはどうなったのだろう。。
どんな時でも人は人との絆を希望にして生きていく
本作は、太平洋戦争終結後、シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留された、極限状態での日本軍捕虜達の人間ドラマである。本作は実在の人物・山本幡男さんをモデルにしているので、リアルで泥臭く、平和を取り戻すことの難しさを強く感じる。生きることの意味に鋭く迫った作品である。
本作の舞台は、太平洋戦争終結後、1945年のシベリア。日本軍捕虜達は強制収容所に抑留される。氷点下40℃という過酷な環境で厳しい労働を強いられ、一人また一人と絶命していく。このような状況で、主人公・山本幡男一等兵(二宮和也)は、日本にいる妻・モジミ(北川景子)と子供達との再会を強く信じて、仲間達を元気付けていく。当初、絶望していた仲間達は、山本の信念と行動によって、日本で待つ人達に再会するという収容所で生きる希望を見出す。ダモイ(帰国)を合言葉に懸命に生きていく・・・。
本作は戦争映画だが、戦後を描いているのが大きな特徴である。戦争が終わっても、その影響はなかなか消えず、人々を苦しめる。本作では、日本とソ連が国交回復する1956年までの11年間、主人公達の苦難は続く。本作は、戦後から戦争の影響が完全消滅して平和になるまでの主人公達の苦難を描く。反戦とともに平和を取り戻すことの難しさを強く感じる。
後半が本作の見せ場である。主人公は、志ならず収容所で病死する。仲間達は、収容所の検閲で書いたものは没収されるが、記憶は消せないという主人公の言葉を思い出して、主人公の遺書を分担して暗記する。
仲間達は、帰国後、記憶で繋いだ遺書を遺族に伝える。人は死んでも、その想いは、脈々と受け継がれるという言葉を体現する。仲間達が口頭伝達する遺書は仲間達の想い、主人公の妻子への想いが溢れている。感動的で涙を誘う。
戦争が終わっても、平和は簡単には戻ってこない。
人は人との絆を希望にして生きていく。
本作は、観終わって、そう強く思える作品である。
soranjiで完成する希望の物語
YouTubeのニノと大森さんの対談を見て、Mrs.Green Appleの主題歌「soranji」で救われる映画。演者も大森さんも極限の状態で作り上げた作品。」ということを感じて、これは見なきゃ後悔すると思い、視聴。
結果、soranji、誦じる(暗記して言葉にする)、空(どこまでも続く、いつもある希望)なのか、、、と。
主人公、山本幡男の意思がそのまま主題歌となって観客へ「いつでも希望を忘れずに、生き続けなさい」と訴えかけてくる。
映画館の中は後半から常に誰かの鼻を啜る音が聞こえてくる、感動のオンパレード。
それも仕方ない。どれだけ泣けばエンディングなのかと、心配になるほど泣かせにくるシーンの連続。
演技にもストーリーにも不自然なところがほぼ無く、入り込める内容。クロが船を追いかけるところは少しやり過ぎ感があったが。
辛く悲しい場面とホッとする幸福なシーンが繰り返され、少しずつエンディングへ行くも、主人公はラーゲリにて亡くなってしまう。悲しすぎる。
ハッピーエンドが好きな私には酷な映画だったが、それを救ったのが仲間たちの「誦じ(そらんじ)」であり、主題歌の「soranji」である。
中盤に中島健人演じるしんちゃんがノートを奪われたシーンが伏線となって、遺書を仲間たちが暗記して、遺族に届けるという、泣かせますなほんとに。
4つの遺書全てで泣いてしまった。原さん、松田くん、しんちゃん、相澤さん、みんな個性どおりの伝え方で素晴らしかった。
主題歌の柔らかで小さいのに、強い大森さんの歌声とメッセージで観客みんなとどめを刺され、目を晴らして映画館を出たことだろう。楽曲提供を頼まれた2週間後にデモを提出し、作品を見たのは完成後と言っていたが、そうは思えない親和性を発揮していた。「soranji」には山本幡男がいた。
今年見た中で一番の感動作だった。また忘れた頃に鑑賞したい作品。
1つの映画でこんなにも多くの教訓を残す作品もなかなかないのではないだろうか。
希望がなくとも生き続けなさい。
いつも近くにある幸せに気づきなさい。
物は奪われるが、記憶は奪われない。
希望はいつでも必ずある。
明日死ぬと思って今日を大切に生きなさい。
人間的に生きることの大切さ。
ただ生きてるだけでは生きていないのと同じだ。
最後に勝つのは道義です。
当たり前と思っていること・人に感謝を伝えなさい。
人はどこまでも尊い。
美しい振る舞いは人を鼓舞する!
一人のピュアな生き方が、周り人たちに生きる喜びと勇気を与えた物語に感銘しました。不幸のどん底なれども、その強靭な生き方が、周囲に幸の波動を広げるのです。そして彼は皆んなに愛されました。そんな美しい心情がたくさん詰まった秀作だと思います。確かに戦争ほど悲惨なものはありません。しかし、この作品を俯瞰して観ていくと、結局私たちの生きている世界においては、幸福に感ずること、不幸せに感ずることは、全てその現象を観ている一人ひとりの気持ちによって、色付けされているのだと言うことを、改めて教えてもらったような気がします。ネタバレになりますが、二宮は癌で亡くなります。妻と子供に二度と会えないのです。けれども、二宮の遺言を記憶した仲間たちが、妻に告げた時、不幸に見えたことが、まるで黄金の時を刻むように見えました。それは生死を超えた、喜びに昇華する瞬間でしょう。これは私たちの人生に深い彩りを与えようとしてくれる宇宙の采配なのかもしれません。だから、私たちはどんなに悲惨ことがあっても、生きている喜びを失わないことが、一番大切なのでしょう。そんなことを教えてくれたこの作品にリスペクトです。感動するシーンはたくさんありました。二宮が亡くなるまで添い続けた犬のクロの勇姿に涙がこぼれます。また、遺言を伝えた安田、松坂、中島、桐谷という役者たちの演技がとても光っていました。もちろん北川景子の可愛さ美しさも素晴らしかった。久々の大感動作品でした。
蛇足&過剰な演出
史実を淡々と描くだけでも十分感動できる重いテーマなだけに期待しすぎていた。
主人公が好きなアメリカの歌を誰かが歌い始めやがて全員で合唱。当時の日本兵が英詞で。ありえない。
犬が氷上を追いかける。冷たいシベリアの海を泳ぐ。
遺書を分担して記憶してそれを文面化したなら、読み上げずとも、一人一人手渡しに来るだけで感動できた。
泣かせるための過剰演出波状攻撃。
ここまでは目を瞑っても、
ひ孫の結婚式に孫が出席は完全な蛇足。未来への希望まで画にしなくても。
役者はそれぞれいい演技をしているだけに残念だった。個人的な好みの問題かもしれないが、
引き算の美学を意識して欲しい。
よくやった!
「よくやった!」
これは山本が妻に宛てた遺書の言葉だが、私は山本へもこの言葉をかけたくなった。
白いシーツがふわっと舞い上がると、そこには山本が。最後の最後に妻モジミの前に現れる。
その白いシーツはまるで舞台の幕のようで、
穏やかに静かに佇みお礼と別れを伝える山本はまるで主演舞台を演じ切った後、幕が上がり挨拶をする役者のように見えた。
観客の私は相沢がしたように「よくやった!実によくやった!」そう声をかけたくなった。
山本は山本幡男という人生を見事に演じ切った(生き抜いた)のだ。本当に素晴らしい舞台(人生)を見せてもらえた。心から拍手をおくりたい。
そして山本幡男という役を文字通り演じ切った二宮さんにも同じ言葉をおくりたい。
(普段、演技については個人的趣向の度合いが強く出るので触れないようにしているが、今回はこの役を演じ切る心力に感嘆せずにはいられなかったので)
山本幡男さん以外にも抑留者それぞれの人間が描かれていた映画に思えた。
日本に帰国できた者たちも手放しに良かったと言えるようなものでないことが、
奪われた年月の残酷さが、
改めて映像として突きつけられ非常に心が苦しくなった。
正直、映画全体にちょこちょこ違和感を覚えるところはあった。しかし、パンフレットを読んで、監督がこの映画を国民映画にしたいという狙いがあることを知り、諸々腑に落ちた。
なので覚えた違和感は言及しないことにした。
国民映画ではない方が個人的には好みだが、その狙いやその意義には賛同するところもある。
この映画が監督の狙い通り国民映画になることを願う。
原作は読んでませんが、シベリアでの過酷な強制労働はほとんど描かれて...
原作は読んでませんが、シベリアでの過酷な強制労働はほとんど描かれておらず、ソ連兵は少し登場するだけ。おそらく国内ロケを少しやっただけで済ましているんでしょう。
これでは感動も何もないです。
4人の頭の中の遺書が次々届く😭
まずは、上映開始すぐにソ連の蛮行に怒りが沸いてきた。日本の敗戦を知るや否や火事場泥棒的な条約破り、国際法違反。そんななか悲惨にもシベリア抑留された軍人の過酷な物語。
この作品は今までの戦争モノとは一線を画すものだと思う。戦争は終わったのに日本へ帰れない。家族に会いたい。しかし、過酷な環境で生きる希望を失くす軍人たち。そんななかで、国へ帰って家族に会う希望を捨てない山本幡男(二宮和也)の信念の言動、行動が徐々に他の抑留者の心を動かしていくヒューマン作品。
無念にも病死で帰国出来なかった山本幡男さん。しかし彼が書いた遺書の4通が4人の頭の中にそれぞれ記憶されて帰国する。4通全てが遺族に届いたことは奇跡でもあり、山本さんの信念が通じたと思いたい。この後半のシーンは誰もが涙するだろう。戦争シーンや戦後の情勢などさらっと流れた感じはあるが、詳しく掘り下げることはこの作品には必要無かったと思う。
山本さん演じた二宮君。終始安定した演技で病床のシーンはお見事!主人の帰りを待ち続けた芯の強い妻モジミの哀楽を演じた北川景子さんも見所(難点は顔が綺麗すぎて時代に合ってない😞)松坂桃李の痩せこけた雰囲気は1番しっくりきた。なかでも安田顕の人間を取り戻していく様の演技は別格で素晴らしかった。犬のクロは皆の拠り所で、子犬から成犬に成長してる様は年月が経ったことを改めて感じる存在でした。しかし、ラストシーンの結婚披露宴はコロナ禍でなくても良かったのではないか?それでも心に残る感動作でした。
希望を捨てない
いつ帰れるかわからない、死ぬかもしれない、地獄のような場所で最後まで希望を捨てなかった一人の男。
そんな男に心動かされた人々と、約束を信じて待つ家族の物語。
まず主演の二宮をはじめ、松坂、桐谷、安田、中島の演技が凄く良かった。
大まかなストーリーと展開を知ってる自分でも泣いてしまうのは、彼らの演技に魅せられたからだと思う。
戦後が舞台の映画だが、描写がかなりマイルド。時代背景等を考えると実際は我々の想像を絶するものだったと思う。もっと凄惨に地獄感出しても良かったかも。また、赤旗の演説、総括もあのワンシーンだけなのはもったいない。そしてその後桐谷も周りも普通にしてんのが少し釈然としない。
個人的に好きなシーンは原が約束通り笑顔で山本の家族に会うシーンとその後の遺言状リレー。
原の涙をこらえて頑張って笑顔を作るとこはグッとくるし、母を失くした松田が母への遺言状を、妻を失くした相沢が妻への遺言状をってのが涙を誘う。特に松田は読んでる最中に自分の母を思い出す描写があるのが良い。
実録物だから劇的な展開や盛り上がりがないのはしょうがないけど、普通に良い映画だと思う。
戦争はアカン
戦争は、何も生み出しません。
非人間性の開放があり、人殺しと死、深い悲しみ、癒えぬ心傷、生還しても死ぬまで続くトラウマなど何もいいことはありません。
生きてこその家族の繋がりや社会生活での様々な人との関わりが生まれます。そこには、生きているからこその喜びが見つかる可能性がある。
今が、生きていても辛い大変な時代であっても、生きているからこそ、それが変わるかもしれないのです。死んだら終わりです
この映画の主人公である山本は、大変な人格者であるからこそ、仲間との密接な繋がりが生まれ、彼が与えた考え方や影響力が彼の死後も仲間によって伝えられ、山本の家族にも遺言が届けられる。だから優れた作品になり得たのであり、そうでなければ、こんな感動が生まれる筈もない。
映画作品としては、内容は勿論のこと、二宮さんと北川さんの好演が見入られました。いい作品です。
繰り返しますが、戦争は何も生まない。
シリア然り、ウクライナ然り。
庶民を苦しめ更に苦しめる、ある政権は、軍拡のために更に庶民から税金を毟り取ることを考えています。
今現在、とても生活が苦しい多数の庶民に追い討ちをかける増税などもっての他、しかも増税をし、その血税を軍事費にかけるなど狂気の沙汰としか思えません。
それを念頭に置いて観るのもいいと思います。
とにかく、戦争はやらないことです。
映画館で泣くのは18年ぶりです。
前回 大泣きしたのは2004年に見た半落ちでした。
途中何度も泣いてしまうポイントがあるのですが後半に4人別々に遺書を伝えにくる場面が実話だと思うと凄いです。
最後に寺尾聰が出てくるのも半落ちといっしょ•••
【大号泣】愛を信じて、仲間と戦った、山本幡男の壮絶な人生!!
原作は未読です。
【山本幡男役】二宮和也君の熱演に心を打たれました。日本アカデミー賞・主演男優賞は確定です。
【山本モジミ役】北川景子さんの、凛とした中に秘めた優しさの演技が愛しかったです。主演女優賞も確定です。
また、松坂桃李君を始め、脇を固める俳優陣も適材適所で最高の演技を魅せてくれました。
一部に俳優陣が若すぎるとか、綺麗すぎるとか、そんな理不尽な理由でこの作品を否定するのは理解し難いです。
原作タイトルは『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』なので、私は覚悟して鑑賞に望みました。
本編は、瀬々敬久監督のストレートな演出が光り、随所にお涙頂戴的な演出もありますが、エンターテインメントなので許容範囲です。
私の鑑賞した上映会場は(私を含め)すすり泣く人多数でしたが、私は呼吸困難を起こすかと思うくらい号泣でした。
テーマは重すぎて、デートムービーには向いてないですが、絶望だけではなく、希望も描かれているので、たくさんの方々の眼に触れて欲しいです。
そして、後世に語り継ぐ使命が私たちにはあると思います。
後半の展開の美しさに息を呑んだ
2022.89本目
ドラマっぽいちょい過剰な演出や、戦場での緊迫感の少なさ?に斜に構えて見てしまう時もあったけど(特に犬の演出、音楽の演出、有名俳優ばかりでてるのも少し影響)
脚本も演者も素晴らしくて、多くの人に見てほしい作品だった。
知性に溢れ、どんな環境でも信念を忘れずに希望を持ち続け、周りの人々に影響を与え続けた山本の生き様に惚れたし、
しんちゃんや原さん、相沢さん、松田くんとの交流や友情が深まっていく様、終盤での遺書のくだりでは大号泣した。
「人間らしく生きるとは」等々、ハッとさせられる言葉も多かった。
クロに関しては、「それはないだろ」って思ってしまうところもあったけど、
パンフレット見てみたら、氷の上を走り海を泳いできたクロを船にひきあげるときの実際の写真が載っていて、「本当だったのか…!」と鳥肌がたった。
「頭の中の言葉は誰も奪うことはできない」という山本の言葉からしんちゃんが、みなが言葉を記憶して遺書を届けるという案を思いついたのがもう美しいし、
母を失った松田くんが、山本のお母様に向けた言葉を伝えたり、妻を失った相沢さんが奥さんへの言葉を伝えたり、流れとして美しくて素晴らしかった。
(結婚式でスピーチをする山本顕一役の寺尾さんは、93年の『ラーゲリから来た遺書』で山本幡男を演じた方だったんですね…!演者の作品への思い入れも強かっただろうし、振り返ってしみじみと、よかったなぁと思います)
中島健人等々若い俳優が活躍していて若い世代でもみる機会の多い作品になっているというのもそうだし、
最後の最後の演出で2022年の現代にまで繋げるという演出もそうだし、
若い世代にまでメッセージを伝えていきたいという強い気持ちを感じてとても良かった。
山本の伝えたかったことを、演者も含めた制作者の方達が「多くの人に伝えていこう」と一丸となったのだなと、伝わってくる作品だった。作品に対するリスペクトがあった。
嫌味なところやわざとらしい感じなく、平和について、考えさせられる映画だった。
パンフレットに、遺書の全文や、とても読みやすく書いてある史実と解説も載っていて、それも良かったです!
最終コーナー回ってからの泣かせ方よw
133分あります。長いです。が、瀬々敬久作品としては、コレでも切った方かと。黙ってたら3時間にしちゃうでしょ?
と言う事で、冒頭から最初の収容所までは流して来ます。移動後からが真骨頂。個人的には、最近パッとせんなぁ、と感じていた二宮和也が渾身です。役者としての能力、全部引き出しました!な演出です。
でですよ。
場内、途中から、あちこちから鼻を啜り上げる音が聞こえて来る訳ですよ。ほんでもって、最終コーナーのクロですやん。もうね。大騒ぎですよ。
更に更に更に。
帰国後の安田顕の登場と来たもんだから、もー大変ですわ。皆さん、ちょーっと涙腺緩過ぎひん?泣き過ぎですやん。音、立てすぎですやん。あーコリャコリャ。
なんて事言いつつ。
安田顕にはヤラレマシタ。
もう30分あっても良かったので、冒頭部を丁寧にして欲しかったりしますがw
良かった。
普通に。
涙、涙、涙
戦争関連の作品はもともと弱いのですが、久々に涙が止まりませんでした。
終戦後10年以上も収容されていたのかと改めて自分の無知を思い知らされました。
山本さん、帰国させてあげたかったですね。
4人が遺族と会う場面は、今思い出しても涙が出てきます。
あんな環境下で山本さんのように前を向けるのか自信がありませんが、
今の平和と幸せに感謝しないといけないですね。
これと同じようなことが今世界で起きていないことを切に願います。
遺言の伝え方
てっきりどうにかして頑張って帰国する物語かと思っていたら、
本人は帰国出来る状況にはならず。。
そしてせっかく書いた遺言も収容所の中ではいつ没収されるかも分からない状況。
どうやって残された家族に伝えるのかな、と思っていましたが、予想しない伝え方でした。そしてとても慕われた人にしかやってもらえない方法で驚きましたが、山本さんの言葉ならそうやってでも伝えるんだろうな、と納得しました。
あんなふうに遺言を伝えてもらえる人になることが大事だと思いました。
勿論帰国してほしかったし、家族と再会してほしかったですが。。(涙)
映画中の演出として1つだけ惜しかったのは、帰国した4人には誰か1人でも家族の前で、山本さんとの思い出の1つとして是非あの歌を歌ってほしかったです。あの歌を知っていることは山本さんと深く関わる時間を共有していたことに他ならないし、
あの歌を歌う帰国者は、確かに山本さんが生きていた証を知ってる人達なので。。
観客席には二宮さんを始めとする俳優陣のファンかな?と思われる女性達だけでなく、かなり年配の方達もたくさん見に来ていました。それこそ父親や祖父とかにこの時代のことを聞かされてきた世代の方達なのかな?と思いました。
物はいつか奪われるかもしれないし無くなるかもしれないけど、記憶は残るし奪われることはないっていうのが良い言葉でした。。
生きることを諦めなった男。 そして、日本に帰れる日を祈っていたが…
公開初日に観ました。
シベリアの収容所(ラーゲリ)に収容された男が出会った人達の交流、地獄の労働の中でダモイ(帰国)の日は必ずあると信じ続けました。
だが、病に冒され余命宣告されてしまいます。
そして、妻との約束を交わせず病室で息を引き取ってしまい妻はいつか再会出来ると思っていたが、この事に受け入れなかったのか…
その後の遺書が共感しました。
4✖️2
ニノが宣伝で「ラストシーンは4回ある。」って話していたと思いましたが、確かに4回ありました。更にその中に4度の盛り上がりが。戦争とその捕虜の悲惨さが凄く描かれていて、胸が詰まる思いでした。
全106件中、81~100件目を表示