ラーゲリより愛を込めてのレビュー・感想・評価
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感想
"戦争映画"と言う人もいるけど、私はシベリア抑留を題材にしたヒューマンドラマだと感じました。事実も伝えつつ、あくまで山本さんを筆頭とする抑留者や日本で待つ家族の言動や感情に重きが置かれていてすごく良かったです。辛いシーンがいくつもあるからこそ笑顔がとても輝いていて、何気ない幸せに感動しました。
遺書は特に子どもたちに向けられたものにグッと来ました。その後現代のシーンに繋がったり主題歌をミセスが歌ったりしてることで、これは昔話ではなく今を生きる人たちへのメッセージのように私は思いました。
満点から0.5点減点なのは予告映像が好きではなかったからです。
大した人物がいたものだ
シベリア送りの車中で『愛しのクレメンタイン』を歌う姿に楽天性を感じ、仲間たちや家族にも影響を与えていく経過は良かった。ロシアが好きなはずなのに、と矛盾を指摘される場面は、なるほどと思った。ロシア語を解し、戦争終了後の抑留や軍秩序の継続の不当性を理解しながら、自分を陥れた上官への包容力には感嘆する。主人公を嫌っていた上官まで診察要求のストライキに参加し、遺言を覚えて家族に伝えるほどに感化力を強めたというのは大したものである。
ところで、映画の上映に先立って、たまたま隠岐西ノ島を訪ね、映画の上映予定と主人公の顕彰碑をみていたが、映画には西ノ島ではなく隠岐の島が出るのみだったのが、拍子抜けだった。
二宮和也氏が旧満州国を舞台とした別の作品にも出ていたような気がして調べてみると、『ラストレシピ』というのがあった。そういう縁もあったのかな。
希望。道義を持って生きること、感動した。
シベリア抑留という極限の状況下で生きることを余儀なくされた登場人物たちの人間模様に、自分の生に関して示唆される部分が多かった。
こうした悪辣な環境でも、希望を捨てることなく、 生きる人間を見ると、自分の日常における些細な悩みなど、取るに足らないように思える。
むしろ、この人たちのように、もっと覇気を持ち希望を捨てずに生きてみようという気持ちになれた。
特に、終盤の遺書の内容はよかった。
遺書の子供に宛てた部分、「最後に勝つのは誠であり、道義であり、真心だ」というくだり。
泣かせようというあざとさを感じる部分も多かったので、冷静に冷めた目で傍観しようという気持ちも起こしたけれど、感動したし、観てよかったと思えた。
よい作品。
生きるとは、愛とは。
終始泣いていた。
最後の30分は嗚咽を必死で堪えた。笑
山本さんが、人間が生きるとはどういうことなのかを、自分の人生と、原さん、相沢さん、松田くん、新谷くん、それぞれの人生と織り交ぜながら、伝えていく。
私は、彼が伝えたいのは、「愛」であると思う。タイトルにもあるし。笑
でも、上映中「愛」とか、「愛してる」とか、そういうことばは一切出てこなかった(気がする)。
それでも、あんなにも、人生とは愛であると分かりやすく伝えてくれる、そんな作品だった。
ラーゲリより愛を受け取って
シベリア抑留によってラーゲリ(収容所)で強制労働を強いられた人々がダモイ(帰国)を願い、家族や故郷への愛を想う実話に基づくストーリー
詳細な背景は語られなかったが、歴史的な簡単な説明が導入されていた。そのため、恥ずかしながら教科書程度の知識しかなかったが、状況把握がしやすかった。
強制労働の過酷さは、人間らしい生活を奪い、絶望をもたらす。しかし、山本の「希望」を捨てずに生きる精神の強さ、妻・モジミの再会の約束を信じるという「希望」と愛の強さに感動した。
大切なものを失っても、希望が無くなっても、「生きろ」という言葉。希望が無くなったら生きる意味はないと思ってしまうが、生きていれば何かしらの希望を見つけられるのではないだろうか。
個人的に、相沢が山本から受けた「生きる」という言葉を返すシーンと、子供たちの前では泣くまいと強くあったが、外に出た途端に嗚咽するモジミのシーンで涙が止まらなかった。
私も山本のように希望や愛を誰かに与えたり、伝えたりできる人になれるかな、なりたい。
心になぜか残る作品
12/16 レイトショーにて観覧。
この作品を見た率直な感想は、
何か心に残るものがあると言うこと。
不思議な部分も確かにあった
初手の話が進むことが早すぎる。
少しファンタジーがあるのかと思わせるクロの描写や
CGの完成度の緩さなど不思議な部分も確かに思った
しかし、それ以上に実際に会ったこと、事実に沿っていること。さらに、その過程の中での苦しさ、辛さが演者がうまく表していた。愛する人に会いたい。そう思わせるような作品でもあった。
いやぁー、ねぇ、
予告で気になってて鑑賞。
とりあえずラスト15分くらいは涙が止まらなかった。
山本が絶望し、それでも立ち上がって希望を取り戻すその過程とか含めて戦争映画を超えた素晴らしさがあったと思う。
人間はどう生きるのか、そもそも生きるとは何なのかを訴える作品だった。
ラストの異所のシーンで松坂桃李、桐谷健太が自分の失った間柄に遺書を届ける構成とか、記憶は取られないとか、諸々の構成がうますぎて、マジで涙止まらんかった。
座り込みの松坂桃李のシーンは良かった。
あと、病院から戻ってきてからの二宮くんの芝居がめっちゃ良かった。
最後も孫が結婚式でのスピーチが、冒頭につながる構成もとてもキレイ。
自分たちが今生きている日常を、今の幸せを大切にしなければと思った。
祖父が満州にいた事は知っているけど、詳しい事は知らないから次に会ったら聞いてみたいなって思った。
あぁー、やられた。
戦争映画ってよりも、人間映画でした。
個人的にはですが、、
98/100
本当の題名「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」変えない方が良かった
点数が凄く良くて涙が止まらないと言うので観た
どうして収容所で死んで手紙が届く話しがそれほど感動するのか一抹の不安があったがやっぱり残念ながら的中した
収容所シーンはとても退屈でそれが収容所を移動してまたまた退屈なシーンを続けてとても眠かった
主人公は戦争ではなく癌で死ぬと言う話が戦争から医療にズレた
ポイントは四つの遺言を4人で暗記して帰国して書面に起こして家族へ伝えに行く事が感動的な話しになっている
しかしそれまでの話がつまらなくてしかも死んだ理由が癌では全然感動出来なかった
これが実話だなんて
映画云々でなく戦後の混乱期とはいえ、このような奴隷状態において希望という名のもとに周りの仲間に影響を与えた日本人がいたなんて日本人として誇りしかありません。
見る前には予告編も原作さえも見ずに劇場へ行きましたが、館内は途中から涙する人で溢れてました。隣の女性は嗚咽するほど泣いてました。
題名「ラーゲリより愛をこめて」よりも原作本の「ラーゲリから来たの遺書」のほうがしっくり来ます。
4人で遺書を必ず家族に届けようと仲間が必死に覚えるのですが、それぞれ妻を亡くした仲間が妻宛ての、母をなくした仲間は母宛の遺書を伝える場面は伝える側の心情さえも涙を誘います。
個人的に好きな男優二人、二宮君と松坂桃李君、間違いないです。
終盤は涙する場面ばかりでしたが、何故だが希望が持てる気持ちになってエンドロールを迎えました。
だいぶ前に原作を読んで、
なぜ、こんなにも高評価が多いのか疑問です。
確かに泣けてくる部分はたくさんあると思いますが、小説の中の山本氏は秀才であるにも関わらず、そんなことを表に出そうとはせず、自分の得た知識をみんなと共有していくそんな姿でしたが、なんか映画はとりあえず頭が良いんだよみたいな押し付けがあった気がする。
そして、小説の大部分はアムール句会という俳句を作って読む、そして山本氏が寸評をするという娯楽をメインに展開して、山本氏を慕う人間が周りに集まってくるストーリーです。
映画ではその部分がほんの数分あったか?くらいで、辺見じゅん氏の原作を元にしているとは考えられない。
だから、私は観ていてどこに山本氏への感情移入が出来るのか、山本氏に希望だ!と言われても、全く感じるものがなかったです。
小説はものすごい感動をしましたし、色々考えさせられるものがありました。
しかし、役者安田顕さんは良かった…
この映画で唯一良かったのは安田顕さんが遺書を届けた場面と思います。
意外に犬の話は本当のことで、実際に写真もありました。
しかし映像ではCGが下手で興醒めしてしまいました。日本人にはトップクラスのCGクリエイターが多数居るのに…
そういう細かなところ、勿体無い映画。
残念な映画でした。
泣けます。
初めから最後まで飽きず眠くならず鑑賞出来ました。
皆さん演技が上手で下手な人はいなかったのでは?
収容生活が酷く過酷で何年も生き残って日本に帰るのにはみんなの力とやはり強い希望を持たないとかなり難しい。みんなで野球を楽しむシーンはほのぼのとして良かった。クロも最後、どうなるのかドキドキしましたが一緒に元気に帰れて良かった。
ただ、生き残った人達、痩せたようには見えなかった。
最後に勝つものは道義
第二次世界大戦後に
シベリアに強制収容された日本人。
彼らの生き様の話でした。
過酷な環境で
死が隣り合わせのような状況で
どんな気持ちで
明日を見つめたらいいのか。
なんのために生きるのか
その理由をもてずに
こころとからだを保てない者には
この日常はとても厳しい。
だから、
山本の死者への冒涜許さないことを
身をもって示したり
ボールを作って野球を勧めたり
歌を唄う行為は仲間から
愛されたのでしょう。
人間としての尊厳を示したから。
作中では、
あの時代の人の命の軽さ
が印象的。
命が尽きて凍った遺体が
棒のように重なり
穴に埋葬されていくシーンは
沢山の死が身近にある現実を
示していました。
それは、
現代の平和な日常が
当たり前ではないことを
教えていました。
だからこそ、
その儚い命に道義を示した山本への
仲間からの
道義のお返しが胸を打つ。
帰国が叶わなかった彼のために
できることはなにか。
彼が愛した家族へ
山本のこころを届けるには
どうすればいいのか…
・自分を売った事を許した元上司 原
・心の傷を癒した 松田
・文字を教えた 新谷
・自殺を図ったのを救った 相沢
山田から道義を受けた四人が
彼の言葉を心に刻み
帰国後、1人また1人と
彼の家族のもとに訪れる。
妻たち家族の
驚きと感謝の表情が
たまらない。
それはそうでしょう
紙一枚で知らされて
終わりだった山本の記憶が
愛しさと虚しさと感謝とともに
蘇ったのだから。
最後に勝つのは道義である
彼が子供達に伝えたかった言葉は
山田の道義に救われた仲間によって
語られた。
人に与えた道義は
必ずどこかで返ってくる。
情けは人のためにならず。
オススメ
なかなかでした
事実に基づいているそうなので、これは知っておくべきだと思って観た。
(義足の親戚がいて、周りがそのことに触れなかったので、亡くなるまで聞けなかったのが残念。)
ただ、いろいろ不満も。
最初の、家族がバラバラになるシーン。
ハルビンの街並み(見たことないけど)はよく出来ているとは感じだけど、空からのソ連の襲撃によるものだが、やや安っぽいかな、と。
今回意図的なのか爆音のシーンが少なくリアリティを求めるべきではないのかもしれないけど。
そこから次のシーンは、もうラーゲリへ向かう貨車の中。
北川景子演じるお母さんも幼い4人の子供を連れ奇跡的に無事に帰国していたが、ここまで至るまでの苦労について語られることはほぼ無い。時期が良かった?タイミング?
ここを描いてしまったら時間が足りない、か。
山本さん。
インテリで優しく周りを常に気遣い鼓舞する。
文句のつけようがない素晴らしい人。
1枚でも写真を見せて欲しかったな…
二宮の歯がきれい過ぎとか、クロは自分の食べ物を分けていた彼(名前?)より山本さんに懐いていた謎とか、ラーゲリを忘れてしまうほどのほのぼの野球シーンとか、まだまだあるけど見応えがある作品だった。
特に最後。
それぞれが山本家を訪ねるシーン。
それぞれが家族を亡くして辛い中で遺書を読むわけだから、心中は察するに余りあり。
山本さんがメインだから仕方ないけど、少しでも各人のその後を教えてくれてもよかったのにな。
桐谷健太みたさに
行ったら、中島健人の演技が凄く良かった。
二宮より上手だと思った。
北川景子が綺麗だった。
裸で埋められていくシーンが悲しくなった。
終始クソロシアと思いながら観てた。
油断するとまだ泣けてきます
他の方も書いていたけど、ロシアのどこかの地名かと思っていた「ラーゲリ」は収容所だったのですね。
ある意味、というか私は経験がないので勝手な印象ですが、戦争をしている国にいて、いつ空襲受けるか分からないでいるより過酷な収容所の生活…
あんな極寒の地で、粗末な食事、不衛生で休まらない環境、過酷な労働、何かあれば暴力に晒されて、営倉で南京虫に襲われるとか、もう考えられないことばかり。
そんな中で、人や未来に愛を持ち続けるとは、何と立派な男だったのだろう山本。
穏やかな笑顔と、包容力や知性を感じさせるニノの演技は、立派だけれど普通の人であることを思わせて、とても良かったです。
そんな山本を信じて、笑顔を絶やさず4人も子供を育てる素晴らしい女性を演じた北川景子が見事でした。
元々好きな女優さんで、演技も世間からはあまり認められてないようだけどいやいやなんの、私は好きだったのですが、今作を持っていよいよ文句を言う人はいなくなるのではないかと思っています。
遺書を伝えにくるという展開は全く予想しておらず、再会できて感動するものと期待していた平和ボケの私にはショックも大きかったのですが、その、遺書を伝える面々の名優ぶりは言わずもがなでした。
記憶するという発案、そのキッカケとなった「頭の中で考えることは誰にも奪えない」という意味のセリフ。
これ、ライフイズビューティフルにも同じようなセリフがありましたよね。
私自身も昔からずっと思っていることですが、本当に、生きていく上で一番大切なくらい、大切な心がけと思うんです。
心は自分のもの、ということを忘れないって。
それが本当に感動的でした。
あの過酷な状況にも関わらず、遺書を記憶して、家族に届けるという使命をそれぞれが果たす。
またその使命が、生きる力を生むということ。
話は飛びますが癌になった原因に、あの過酷さや南京虫の懲罰が無関係とは到底思えないと劇中ムカムカもしてしまい、戦後の混乱でどうにも出来なかったとは言え今なら人権問題にしてとか考えてもみたが、皮肉にも訴えたい相手は今またこんな時代に戦争をしている…
悲劇ばかりを生むと分かりきっているはずなのに、今またこんな時代に。
この世にある悲しさで泣き枯れる戦争映画を強制的に全部観せて思い直してもらいたい。
しかし悲しいかな、それをしてもきっと、あの国の自由な心は、戦争をやめないのだろうな。
早く平和になりますように。
そうだ、愛しのクレメンタイン子供の頃から好きな曲で、心の中で共に歌いました。嬉しかった。
善人ではなく人
感想としては、素晴らしいの一言。
主人公が上官に裏切られ、絶望する下りが最高でした。
常に前向きで、希望を捨てない者が、絶望に堕ちる。
太陽のようであっても、必ず陰る。決して聖人でなく、
人である。この描き方は本当に素晴らしい。
これは全くの個人的になるものですが、南京虫の下り、
私も苦しめられたことがあり、記憶が蘇ってしまいました。星ひとつ足りないのは、そこです。
因みに、南京虫に刺された後が奇麗になくなるまで、10数年費やしました。
Stayin' Alive!
過酷な状況の中で出会った人々がお互いを信頼し、闘病の末に亡くなってしまった山本さんの為に協力する描写がとても切なかったです😭
この映画の歴史について知らなかったので、1945年終戦後に日本に帰れない人がいたことに心苦しく感じました…
山本さんの意思が遺言書を通じて、日本にいる家族に届くラストが素晴らしかったです👏🏻✨
俳優さんが、それぞれの役にとても似合っていたので映画として完成度が高い印象でした!
予想以上でした。
昔、テレビのスペシャル番組で観ていたので、ストーリーはしっていました。なのであまり期待はしませんでしたが、予想以上でした。映画にするとだいぶ前ちがいますね。
お客が高齢の方が多かったのですが、
四方からすすり泣きが聞こえました。
観に行って良かったです。
最後でてらおさん、今回は主役じやなくて
息子で出演たんですね。
ひとりの抑留者のまっすぐな魂と愛。
とても辛くて悲しくて、温かい作品。60万人近くの日本人が抑留されその1割が無くなったシベリア抑留の歴史。二宮和也の演技が圧巻。北川景子も素晴らしかった。1人1人を丁寧に描いたことで終盤の感動に繋がった。母を亡くした者と、子を亡くした者。夫を亡くした者と、妻子を亡くした者と。山本のまっすぐな魂と愛が、皆を結びつけ、彼の想いはきちんと家族に届くことができた。悲しくも光の見える美しいラストに涙止まらず。12月にすごいのが来た。
さすがに犬が船を追いかけて氷上を走って来るのはやりすぎでは?と思ったら、後で記事を読んで犬の件も実話と知りびっくり。
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