ラーゲリより愛を込めてのレビュー・感想・評価
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日本中が泣いた…
というコピーが合うんじゃないかくらいの涙腺崩壊映画でした。映画館で、あんなに泣いたのは久しぶりかもしれません。
極悪非道なソ連の地獄のラーゲリ収容所で、よく11年もの歳月を捕虜として、生き抜いてこられたなぁとあの三重苦(-40°の寒さ、飢え、重労働)にも関わらず、人の心を持って生きるなんて到底出来ないだろうし、また11年の間で絶望的になり死んだ方がマシだと思うこともあっただろうに、山本幡男さんは心を失った人に心を取り戻させて、皆に希望を与え続けた。
にも関わらず、最後家族に会えずに亡くなってしまうなんて、もう涙なしには観られませんでした。
私は今まで、ソ連(ロシア)と北方領土が返還されるまで、国交断絶でもよかったんじゃないかとずっと思っていました。ですが、国交を回復したことによって多くの命が救われていたことを知りました。そのことを知ることが出来たことに、この映画に携わった方々全ての人に感謝したい‼︎
また、最後のエンドロールのMrs.Green appleの曲が映画にとても合っていて、もう号泣でした。
本当にありがとう…この映画を制作してくださって、ずっと心に残っています。
二宮さん・中島さんの演技と筋の通ったシナリオ
実話だけあって、生きることに対する主人公の一貫した考え方の筋の通った作品です。その哲学は希望。人生は希望があってこそ初めて人生であるという哲学。では希望の無い人生にどう立ち向かうのか、という問いも映画に込められており、深みのあるシナリオだとおもいます。
また二宮さんの演ずる平凡な人間、中島さんの演じるちょっと足りない感じの捕虜青年など、有名タレント・俳優であるにも関わらずそのオーラを消し、新たな人格を乗せた演技が秀逸です。
あと最後に余談ですが、戦争に負ける、降伏するということはこういうこと(降参すればそれで終わりでは無い。あらゆるものを奪われる。)だと理解する意味で、ロシアのウクライナ侵攻を経験している今こそ、見るに大変ふさわしい映画であると思います。
ハンカチと替えのマスクいります
やっぱりみなさんおっしゃるように
まず、泣けます。笑
個人的に、戦争を扱った作品を映画館で見るのは、
観ているのが辛くなってしまいそうで敬遠してましたが…
確かに暴力的なシーンはあったものの、後半になるにつれだんだん少なくなっていったので、
怖いシーンが苦手な私でもなんとか観ることができました😂
最後に仲間たちが遺言を伝えに来てくれたことで、
彼の想いはちゃんと伝えられて、それが受け継がれて…という演出だったので、怖いシーンが多かった割に、観終わった後の余韻が重たくなりませんでした。
戦争は、自分の祖父や祖母が生きていた頃には日本も当事者で、そして今も世界では戦争が絶えない…
戦場では山本さんのように人間らしい心を持つことが困難になるほど残酷で、平和に暮らしていた善人でも卑怯者にならざるを得ない状況。
もし自分がそんな世界の当事者だったら…、そんな状況でも山本さんのように人としての道義を全うできるのか…自分に問いました。
私も山本さんが子どもたちに宛てた遺言にあったように、最後は道義が勝つ、という言葉を信じて生きようと思いました。😌
中島健人さん演じる新谷が、
純粋で、いい意味でちょっとバカっぽい役がすごくハマってて笑
怖いシーンの合間の息抜き的な存在になってました☺️
あとクロ🐕🦺がみんなの乗った船を追いかけてくるシーン、あそこが個人的に1番の泣きポイントでした( ; ; )なんて健気なの…
ただ、北川景子さんが美しすぎて、、、
4人の子どもを育てたお母さんにしてはちょっと美しすぎるかなと思いました笑
構成良し俳優さん良し
お客さんの反応が良かったので観てきました。
まず、ストーリーの構成がうまいなと思いました。予想しやすい展開だけど、それをも気にしない迫真の演技及び伏線の出しかた、回収の仕方。良かったです。最後の遺書のシーンでは、遺書を受け継いだ4人が家に来ますが、4通あった手紙の担当の仕方が良かったです。奥さんを失った相沢さん(桐谷健太)が担当したのは奥さん宛の遺書。お母さんを失った松田さん(松坂桃李)が担当したのはお母さん宛の遺書。主人公(二宮和也)を父のように慕っていた新ちゃん(中島健人)が担当したのは子供たち宛の遺書。そして、上司である原さん(安田顕)が担当したのは冒頭の書き出し部分。これは、遺書を書かせることを決めた原さんだからだと思いました。それぞれ4人の状況に合わせたことで、より深い遺書になりました。とても良かったです。
低評価民の言いたいことも分かるが…
確かに収容所のセットは納得いく物ではないかもしれないし、水浴びを許可された時に魚を獲る中島健人の裸体はパン1枚で生きてる人間には程遠くて、そこら辺のリアリティは詰めきれてないかもしれん。
だけれども、それを大いに覆せる「内容」が確かにあった。
低評価民は、ほぼ皆セットの事ばかりを気にしているが、俺個人としてはそんなことどうでも良くなるくらい内容良くて泣いたよ。
俺ここ5年くらい創作物で泣いてないのに…やられたわ…
こんなに映画で泣いたのは初めてです
こんなに映画で泣いたの初めてでした。
本当に苦しくて悲しくてでも希望を信じて、家族に会いたくて頑張る山本さんや周りの仲間たち。本当に感動でしかないです。
山本さんがいたから周りの仲間たちの考えも沢山変わっていったんだと思います。
松田さんが山本さんを大きな病院で見てもらいたいのでストライキするというシーンみんなが団結していて山本さんへの愛を感じましたし、感動できました。
終盤の山本さんがガンとわかった時から涙が止まらなかったです。がんを打ち明けるシーンで相澤さんは初めは怖いし嫌な人だと思っていたけど、本当は優しい人だったのかなとも思えるシーンでした。あの時のセリフが頭から離れません。
家族に会えずに死ぬ事がどれだけ辛いか、想像しただけで胸が痛くなり号泣しました。
終盤の山本さんの死を知ったモジミさんが号泣するシーンが1番泣けました。
奥智哉くん目当てで見に行きましたが、本当に見てよかったし、みんなに見てほしいと思える映画でした。
2回見ました本当に2回目だと視点が変わってきたり、最初の山本さんと家族が別れて『またすぐ会える』と言ったのが、ああこれが最後だったんだなと思うと悲しかったです。
また、セリフの意味を考えたりして勉強になったし、1番最後の山本さんが『家族みんなでこうして集まれる日』と言っていたシーンあたりで今ある生活の幸せを知りました。
あまり良いレビューをしていない人もいますが、私はとっっても良かったと思います!純粋に感動できました。チープだったとかキャストミスとか言ってる人もいますが私は全然気になりませんでした、、、まあ気になる人もいるのかもしれませんが。文句を言ってる人達はかなり厳しい人達なんですね、別に演技は下手では無いし良かったと思います、、、というか二宮和也さんは本当に演技が上手くてハズレがないなと思いましたし、北川景子さん、桐谷健太さん、松坂桃李さん、安田顕さん、中島健人さんの演技が本当に良かったです、映画に入り込めました。
素敵な作品をありがとうございます!人生で1番見てよかった映画だと私は感じました。
そして主題歌のsoranjiにも泣きました泣
毎日聴いてます、、、歌詞を聞くと映画を思い出して泣きそうになります。
太平洋戦争の最末期、ソ連は日ソ中立条約を一方的に破棄し、満州に攻め...
太平洋戦争の最末期、ソ連は日ソ中立条約を一方的に破棄し、満州に攻め込んできた。
終結後、現地にいた日本軍人たちは、シベリアの強制収容所において強制労働をさせられることになった。
ロシア文学を専攻し、ロシア語が堪能な山本幡男一等兵(二宮和也)もその一人であった。
戦争終結後、捕虜を抑留することは国際法違反のなか、山本らはわずかな食糧を頼りに、極寒での強制労働を強いられていたが、そんな日々にあっても山本は希望を捨てなかった・・・
といった物語。
シベリア抑留についての映画はかなり珍しく、わたしの記憶の中でも観た覚えがありません。
なので、若い人の多くはそのような事実をあまり知らないかもしれません。
映画は、強制労働の中での日々を丹念に描き、日本人捕虜たちの間に残る旧軍時代の階級制問題なども丹念に描いていきます。
国内で撮ったであろうけれど、雪中の映像も多く、過酷な撮影だったかもしれません。
山本以外にも魅力的な人物は登場します。
自分を卑怯者といって憚らない松田(松坂桃李)―彼が狂言回し的役割を担っています。
軍人気質が抜けない相沢(桐谷健太)。
軍人ではなく一介の漁師の倅でありながら漁中に拿捕されスパイ容疑を掛けられて抑留されている青年・青年(中島健人)。
元慶応野球部の4番、山本の先輩であり、山本をロシア文学の道へ誘った原(安田顕)。
それぞれに印象深いエピソードが描かれます。
そしてクライマックスは、故郷日本への帰還となるわけですが、山本は重篤な病に斃れてしまいます。
この展開がこの映画の良いところで、タイトルにあるとおり、山本はひと足早く先に日本に帰郷した家族へ向けて「愛」を残します。
斃れた山本の言葉を帰還した4人が家族に伝える・・・
派手な戦闘シーンはほとんどない映画ですが、普遍的で普通の美しい心・思いを儚くしてしまう、それが戦争だと改めて感じました。
<追記>
戦死した戦友の声を届ける映画には、今井正監督、渥美清主演『あゝ声なき友』があります。
未見なので、観てみたいですね。
昭和47年公開作品なので、まだまだ生々しい戦争の傷跡が記憶にも、実際の風景にも残っていたものと思われます。
魂のダモイ
極寒のシベリア。戦後、捕虜として抑留された兵士は重労働を強いられるラーゲリ(収容所)に送られた。戦いの爪痕まで背負わされ尊厳などない狂った世界に漂よう空気、遠ざかる帰国の現実を肌で感じ誰がまともな精神で過ごすことができただろうか。
それを想像するだけで、戦争という不条理な残酷性に怒りと一体化した哀しみが湧き、今もなおある悪夢のような現実への嘆きが溢れてくる。
そんなラーゲリで生き、病に倒れた実在の人物、山本幡男さん。
彼はどんな窮地も前向きに、仲間たちに希望を持つことをすすめ、生きて下さいと鼓舞し続けた。
移送の車内、暗雲を割る陽だまりの光に似た温かい声で山本さんが歌い出すシーンがある。
その場にそぐわない明るい響きに、誰かがヤジる。
その楽曲の出所、アメリカを名指して。
しかし、山本さんは毅然と、そしてさらりと
〝いい歌にアメリカもロシア(ソ連と言ったかもしれません)もない〟と言う。
冒頭まもなくの場面だが、ここに集約されているメッセージ。
それは、混沌として殺伐した世や状況や不運を導く根源になりうる差別や偏見への警告。
つくりあげているのはいつも我々人間だということ。
そこに、本作は山本さんの体験と行動と言葉を通して知るべきことが今こそあるのだと、使命感を添えた決意でよこしてくるのだ。
病がすすむ山本さんが、ベッドの上で力衰えながらも命を振り絞り生きようとしている場面では、常に俯瞰でものをみて冷静に判断していたことがわかる。
そして、変わらないラーゲリの様子、死期忍び寄る今の自分について問われ「絶望」しないわけはないと胸の内を漏らす。胸をえぐられるような気持ちになるカットだ。
ここには、死を近くに感じながらも家族への渾身の愛を詰めこむ山本さんの、信じて待ち侘びている妻や子に向ける〝それでも諦めない究極の希望を原動力にした愛〟がみえる。
絶望しないわけはないが、私はそれでも絶望しない。
と、言葉なき言葉、こころと目が語るのだ。
脳裏から離れない魂レベルの叫びだった。
しかし、山本さんの生身は残念ながらラーゲリから戻ることは無かった。
だが、彼の魂は家族の元にダモイ=帰還を果たす。
困難にあっても決して希望を捨てなかった山本さんの人格と意志が強く結んだ仲間たちによって受け継がれ、伝達されたのだ。
山本さんが全身全霊でおこした奇跡。
いや、山本さんの精神から学べば、それは奇跡ではなく必然なのかも知れない。
彼は、単なる絶望は終焉へ向かう片道切符だが、希望を捨てなければそれが未来へのかけ橋になることを証明した。
昔話だから、対岸の火事だから…は、もはや通用しない。
…私たちはなにができるか。
「ただ生きているだけではいけない。」
「希望を捨てずに道義をつくすことだ。」
魂のダモイは涙だけを求めるわけではなく、人としての平和への追求を世界中に静かに熱く訴えかけている。
追記
soranji 込められた歌詞と揺さぶるメロディーをかみしめました。
泣いたけど
設定とか演出の詰めの甘さが気になった。家族と離れるシーンは置いて行かなくてもなんとかなりそうな気がしたし、演技もイマイチで入り込めなかった。ニノのカツラの不自然さとか星空のシーンの変なCGとか虫?の演出とか詳しく書かないけど冷める場面があった。ニノ以外の演技はとてもよかった。
涙腺崩壊
終始、泣いていました。
始まりの結婚式後の空爆の所の子供が多くても1人たりとも見捨てない親としての姿勢、責任に感動しました。山本さんが長男を助けた後に、負傷しても家族を最優先に避難させるところから人の良さを感じました。
これまで、戦争の作品を見てきましたが、1人の人物が未来、希望を真っ直ぐしか見ていない心の良さに1番と言って良いくらい良い作品でした。何度見ても涙腺崩壊してしまうので、映画ではまぶた腫れたのを見られるのが恥ずかしいので、一度きりにしますが、DVD、Blu-ray、ネット配信ができたら、何度も見てまぶた腫れまくりますwww。
悲惨な中にも希望、号泣
ともかく泣けました。これが実話を基にしてるというのがまた切ない。
ストーリーの良さは抜群。役者に少しリアリティないところで減点…。
■良かった点
どんな境遇でも人間らしさを忘れない。希望を持ち続けて周りを励ます。それを身をもって実践した山本さんには敬意しかない。
戦後11年も捕虜として劣悪な環境で過酷な労働を強いられた抑留兵も気の毒でならないし、何とも言えない気持ちに…。
山本の家族をはじめ、松田の母も、様々な遺族の涙も胸が張り裂けそう。
やはり戦争は嫌だ!とつくづく思った。
遺書を4人が暗記して届けるという展開が胸熱すぎて…。
悲惨で悲しい中にも希望を…というお話は素晴らしい!のだけど、、、
ちと一部の役者のリアリティのなさが気になり。
■気になった点
戦争捕虜で悲惨な生活の割にやっぱりまだ余裕で健康そう…。悲惨メイクはともかく、真っ白な歯がキラキラしてるのが目について違和感。水浴びも滅多にできない生活で顔は泥で汚れてるのに、何で歯はそんな真っ白なのさ?撮影の時だけでも歯も汚く着色できないものか…。
そして、まあ野暮かもですが、1日に黒パン一切れで労働だったらもっと肋骨だらけのはず…。水浴びのシーンではお肉タプタプでしたよ…。脱ぐシーンない方がまだよかったのでは。
希望の伝染
60万人もの日本兵がシベリアに10年以上もの囚われていたシベリア抑留をテーマに決して無くならない希望と愛を真っ直ぐに描いた本作。
日本史の教科書でただの1フレーズとして頭に残っていたシベリア抑留がここまで過酷でここまで人を壊していたとは思わなかった。
そんな中でもただ1人家族と自分を見失わず希望を信じ続けた山本は同期だけでなく、現在を生きる自分たちも救った。
山本の希望が徐々に確かに広まっていく様子に心が温かくなり、皆が前を向く姿は純粋に嬉しかった。
希望の伝染とは裏に山本が病魔に侵され、弱っていくのは目を背けたくなるほど酷い現実で涙が止まらなくなった。
本作を鑑賞後に抱いたのは絶望感ではなく、不思議と爽やかな気持ちだった。
山本が亡くなってしまったが、仲間が家族に山本の遺書を命懸けで伝え切り、山本がしっかりと確かに生き抜いた事実が知れたからだと思う。
犬はだめだ。
前評判のわりに、こんなもんかーって思いながら観てた終盤。あんまり泣くとこなくない?って思ってたら、クロが追いかけてくるとこからはだめだった。お墓に寄り添うところでうるっときたのに、氷の上を駈けてきたときはやられたなー。そこからの遺書のくだりとかは泣くしかないって感じだった。
戦争ものはいろいろつらいし、考えさせられる。。。
二宮和也の自然なやわらかい演技で、山本幡男さんが、どれほど素晴らし...
二宮和也の自然なやわらかい演技で、山本幡男さんが、どれほど素晴らしい人か、は、よく伝わりました。どうしてあんなに強く優しい人間になったのか、育った環境など分かれば、一層説得力があったように思います。
実話と知って見ると、ほんとうに目を覆いたくなるような収容所の暮らしで、このような現実が、戦争終結後、長く続いていたことを、遅ればせながら学ばせてもらいました。
山本さん以外、多くの人が心に深い闇を抱えていて、それぞれの苦悩や哀しみが伝わる素晴らしい役者さんたちでした。
捕虜がみんなで、いとしのクレメンタインを歌うシーン、ビルマの竪琴で日本兵が埴生の宿を歌うシーンを彷彿とさせました。これもオマージュの一種でしょうか。
クロすごい
テンポがよくて山本さんがシベリアに行ってから
亡くなるまでの出来事を一通り知れたっていうのはある。
ただ戦争に関する映画特有の重たさは感じなかった。
テンポがいい分、ひとつずつが薄く感じた。
もっと山本さんがみんなに囲まれて信用されていた事とか
学があったことで場を盛り立ててたとか
みんなに、山本さん!って言われる所以を知りたかったな。
周りの人がどんな絶望の中にいても
生きて帰ろうと思ったのは
山本さんが生きろ、生きて帰ろうって言ってたのもあるだろうけど
山本さんが勉強会をしたり、みんなを楽しませてた日々があったからじゃないのかなぁ。それをもっと見たかったな。
クロの話しが実話でびっくり!賢すぎる。
クロが山本さんに懐いてるとことか、懐くまでの過程とか
やっぱりそこもみたかったな。
中島健人くんも上手だなぁと思った!最初全然気づかなかった、、
人間らしく
戦争自体を描くのではなく、その後戦犯として捕まった人々の姿を通して不遇の人生を送ることになるけど、人間らしく生きようとする姿を生き生きと描く。
山本さんを描くとき、その友人たちとの出逢い、そして共に歩んだ暮らしの中に人間の尊厳という自由を求め続けた姿に共感を禁じえない。
ただラストの(現在の)結婚式は不要だった様に思えた。
間違いなく名画ではある
の、だが、私的にはあまり……。
俳優陣の演技は素晴らしいです。
ただあくまで個人的な意見ですが、演技がいいというのは当たり前のことであると思うんですよね。
ご飯屋さんで美味しい料理が出てくるのと同じことというか、そこは最低ラインで、そこをクリアして初めて評価の土俵上がれると思っていて、なので今回の星の付け方に俳優の演技力は関係していません。
星5ではないのは、あまりにストーリーがストレート過ぎて、面白味に欠けたように感じたからです。
たしかに感動的な物語ですし、上映中もあちこちから泣いている人の音が聞こえてきました。
ただ私はどうしてもストーリーに面白みを求めてしまう。
映画という映像作品にあまり物語性を求めること自体がナンセンスなのかもしれませんが……。
気を衒ってほしいわけではないのですが、ひねりが欲しいのです。
例えば、松田が山本の遺言ノートをソ連兵に奪われてしまうシーンがありますが、その前に、山本が俳句を没収されたしんちゃんに『頭の中で考えたことは誰にも奪えない』と声をかけるシーンがあるので、ノートを没収されても覚えとけばいいんじゃないの?と思ってしまうんですよね。
そして、実際に映画はその通りに進んでいくので、そうするとどこか冷めてしまう自分がいるんです。
これが例えば、俳句のシーンで、山本がしんちゃんに何か声はかけたようだが、なにを言ったのかはわからないままそこは終わってくれれば、遺言ノートを取られたシーンで存分にハラハラすることができる。
そしてその後日本に戻った4人が実は遺言を記憶していたことがわかり、そこで初めて山本がしんちゃんにかけた言葉の内容がわかる、という作りの方がより感動できた、とあくまで個人的見解ですが、そう思ってしまうのです。
映画としては、ということを偉そうにとやかく言いましたが、今の世界情勢に刺さる名作です。
多くの人に見てもらいたいと思います。
薄味
実話を基に、シベリア抑留日本兵たちの収容所生活と家族との繋がりを描く。主人公の前向きな態度が周りに生きる希望を与えるが、本人は病に倒れる。仲間が密かに記憶し持ち帰った遺書を家族に伝えるシーンは泣ける。戦争を語り継ぐ意義もあるだろう。
一方、過酷で理不尽な抑留生活を描きながら、人物描写が総じて薄味と感じた。特に主人公の、楽観主義や広い視野、生への渇望、病気への無念といったものは描かれるが、その根底にある彼の行動原理が伝わってこない。
(話が終戦後のため戦争そのものの描写はほぼないが、それでも)他の登場人物に多少とも垣間見える、トラウマティックなエピソードから来る憎しみ、痛み、絶望などの感情の表出があまりない(特務機関での上官(ヤスケン)が偽証して自分を売ったと知ってもそれほど葛藤なく受け入れてしまう)。淡々としすぎていて感情移入しづらい。
原作(未読)ありなので人物設定にも縛りがあるのかもしれないが、フィクションでなく実際の戦争の歴史を扱っているのだから、もう少し掘り下げて何があったのかが語られるとよかった。
韓国映画だと…
俳優さんの演技力、
特に桐谷健太さんと北川景子さんの演技力が素晴らしすぎて登場するだけで涙が出ることも。
最後の「おかえり」だけのフレーズの破壊力。全体的にカットが荒いように感じてなかなか余韻が少なくセットや映像もちゃっちい印象がありなかなか入り込めなかったが「おかえり」のフレーズだけで一気に込み上げてくるものがここで初めて感じた。
さらに寺尾聰さんの祝辞(?)シーンも圧倒的破壊力。最後の最後で初登場にも関わらず印象が強く終わりよければ全てよしな感じで締めくくららている。
【まとめ】
演技力は素晴らし過ぎる、戦争映画だけど重厚感が薄い、カットが雑な感じがして余韻ない、若干セットがちゃっちく見えるのがちょっと鼻について映画の中に入り込みずらい。
日本映画は資金面が他国と比べて薄いと聞いているが韓国映画ならもっと重厚感がある映画になったのかなと感じる。
ソ連の犯罪歴が今のロシアに繋がっている
第2次世界大戦の終戦直前に日本に対し参戦してきたソ連に、終戦後シベリアの強制収容所に連行された日本人捕虜たちは、冬には零下数十度となる厳しい気候、1日にわずかなパンとスープだけという粗末な食事をはじめ劣悪な環境のもと、長年にわたって重労働を強いられ、死人も続出していた。そんな中、山本幡男は日本に必ず帰れると信じ、周囲の人々を励まし続けていた。山本の仲間思いの行動と力強い信念は、多くの捕虜たちの心に希望の火を灯していき・・・という話。
ソ連の犯罪歴を知ることが出来た。戦後11年も日本人を強制労働させてたなんて、信じれなかった。この体質が今のロシアに繋がっているのだろうと容易に想像できる。
山本役の二宮和也も良かったが、山本の妻・モジミ役の北川景子が良かった。遺言を伝えられた時の演技で涙が出た。
松坂桃李、桐谷健太、安田顕など、捕虜仲間も良かったし、彼らとの信頼関係を築いていた事で遺言が妻子に届いたんだと納得した。
素晴らしい作品だった。
全106件中、41~60件目を表示