ラーゲリより愛を込めてのレビュー・感想・評価
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思った以上に重く切なく涙する作品〜劇場で観て良かったです!
TOHOシネマズデー『ラーゲリより愛を込めて』
演技派の俳優さんが次から次へと泣きの演技で魅せる予告
原作は読んでませんが「収容所から来た遺書」って題名で結末は読めました。
松坂桃李さん演じる松田目線での語り・・・
役名が役名だけに自身の名前が何度も呼ばれてるようで劇中に入り込んだ感覚でした。
孤狼の血 Level 2の後の撮影だったのか、顔つきも肉体も役作り完璧でした。
二宮くん演じる山本の優しさ強い信念に徐々に階級なども超越して各々の帰国への思いが伝わってきます。
そんな矢先に山本は病に・・・・
ここからのやり取りが物語を深く重く切なくエンディングへ
山本の病んでやつれていく姿は直視出来ないくらい辛い描写、、、二宮くん凄いです。
予告でちょっと演出過多じゃないと思った安田さんと桐谷さんも追い込んだ演技されてたんですね。
健気な妻を演じる北川景子さんも良かったし、足の悪い青年を演じた中島健人くんの好演も光ります。
子犬の頃から収容所に住み着く野犬クロの忠犬ぶりにも涙。。。
帰国時のシーンは、南極物語のオマージュのようでした。
いやぁ〜戦後10年近く理不尽に捕虜として生きるって考えたくもない史実ですね。
観て良かったです〜年明けの賞レースノミネートは確実だと思います。
「希望」を胸に
涙を堪えるのに必死でした
愛と希望
タイトルを変えた意味
号泣かましました。
原作は知りません。
でも、遺書がかなり長いのに対してかなり端折って読まれていたので、全文読んでほしかったなぁ、と思っていたらエンドロールにて原作のタイトルは「収容所から来た遺書」だと判明。
なるほど、タイトルを変えたのはこの映画では「遺書」は重要視されておらず、あくまで山本の性格から周囲の人間に希望を与える話にフォーカスし、日本に帰った家族も山本の存在自体を希望として生きている、そんな映画を作りたかったのだと納得。
原案とまではいかずともあくまで“原作”
それに長々と遺書を読むのは映像ではなく文章で十分。
きちんと2時間強の映画としてストーリー破綻させず上手くまとめ、尚且つ映画だけ見る勢にタイトルで「遺書ほぼ関係ないじゃん」とさせない原作リスペクト。
原作も読んでみたくなりました。
最近、原作に敬意を払わず、脚本家とは?となる映画が量産されている中、それぞれの映画のプロたちが集結し映像音楽演出そして脚本全て熱意を持って製作したであろうこの映画を私は愛を込めて讃えたいと思います。
こんな漢がいたとは知りませんでした
邦画にしてはよく出来ていた。久しぶりに涙した。
余計な所が無かったとは言わないしできれば日本兵捕虜はもう少し痩せてた方が良かったかな。
細身だけど栄養が行き届いていた体つきだったので。役者は役作りが大変だろうけど。
事前の情報はシベリア抑留位しか知らず、どんな話なのかと。
言ってしまえばシベリア抑留の過酷な労働とそれを耐えて生き抜く捕虜と残された家族の話だ。
それにしても実話を元にした映画だが、主人公は飄々とした優男なのに芯が強く、優しく、明るく、曲がったとこが嫌いでそれを押し通す。ロシア語が話せるからと通訳をやるが、それだけで共産主義者と後ろ指をさされてその為に一部の仲間からも嫌われロシア兵にもロシア語で意見してボコにされ営倉(独房)入りもしょっちゅうで他の人よりボロボロ。ある意味楽な生き方ができない、いつもどんな時でも実直だ。
ボロボロでもいつも希望を抱き仲間を励ます。
その一途な姿勢は皆の意識を変え慕われて希望を持って過酷な労働に耐えて帰国できる日を待ち望む。そんな映画。立派な人間の見本としか言えない。こんな生き方ができるだろうか。
細かいことは実際に見て欲しい。
夢も希望も失いがちな現代にも通づる
見る価値のある映画だ。
追記 物語に出てくる収容所で飼われていた黒い犬のクロ。物語のアクセントだと思っていたら実在した犬でした!名前もクロで皆んなにかわいがられており、ナホトカ港から最後の引き揚げ船を追いかけて流氷の海を泳いで船に収容され日本に行く。これが全て事実だったとは!
完全に仕込みだと思っていましたが事実は小説より奇なり?ですね。
これで泣かなきゃ~😢日本人じゃねぇー‼️
国民の生活や平和を自民党が破壊し始めた今
素晴らしかったです。
安倍政権から武器見本市開催や
大量の戦闘機購入など
平和が確実に遠退き始めました。
本作では一部ですが
日本兵の蛮行も描かれており
被害者、加害者ではなく
戦争の愚かさを痛感しました。
全ては戦争さえなければ起きなかった悲劇。
アメリカに圧力をかけられているのか
閉口する5年で43兆円の防衛費。
実現すれば世界第3位の軍事大国に。
その為に増税するとかしないとか。
むしろ中国を挑発し
防衛から遠退いているのでは?
太平洋戦争での日本兵の死者の
6割は餓死者だと聞きます。
無謀で無能な上層部の犠牲になるのは
いつも国民です。
この事実に関しては塚本晋也監督の
傑作リメイク「野火」で衝撃を受けました。
今、日本国民の大半は選挙に行かず
結果自民党を支持し続ける結果に。
旧統一教会とのズブズブの関係にしても
今の自民党に困窮している国民の声は届きません。
最優先は保身と利権と大企業の顔色を伺うこと。
文春オンラインでは
日本人信者の献金が旧統一教会により
北朝鮮に送られてミサイル開発に
使われている可能性も示唆。
本作では希望という言葉が
キーワードになっていますか
今の与党が目指す未来には
残念ですが全く希望が持てません。
戦争は昔のこと?他国でのこと?
今の自分達には全く関係ない?
防衛省がAIを活用しSNSによる
誘導世論工作の研究に着手したり、
子供の6人に1人が貧困と言われる日本で
自衛隊に入れば365日3食食べられますと
PRしたり、映画とは全く違う暗雲に覆われた
悲劇的な未来しか見えません。
だからこそ、本作のような映画が作られることに
とても意味があると感じます。
追伸:
ニノ達と同じくらいクロの芝居も最高でした。
氷海に飛び込み、一緒に日本に帰ったエピソードが
実話と知り驚きました。
この映画の欠点と存在価値
私は泣けませんでした。多分、この時代のことを知りすぎているからだと思います。私、79歳。3歳の時に満州から引き揚げてきました。父は関東軍の軍人で、終戦後はシベリア抑留され、3年で帰国しました。
映画の話に戻れば、過酷な映像、見栄えがする映像を見せるためだけとしか感じられない場面が何か所かあって白けました。特に、ラーゲリに入ってからの戦闘はありえません。捕虜になった人達は完全武装解除されていますし、ソ連もラーゲリを攻撃する必要はありません。映画の中でもストリー性がありませんでしたし、この辺りから、私の気分は白け気味。
抑留者たちが先に帰国した人達と、11年も残された人達に別れましたよね。その理由が何も描かれていません。私は、あれは、赤思想教育に合格した人と、不合格になった人の選別だと思います。それが全く描かれていません。要するに、要領よく共産主義思想に転向したフリが出来た人と、それが出来なかった生真面目な人達との選別です。私の父はフリをしていたと言っていました。8割がフリをしていた、と言っていました。抑留させたソ連側の目的は、シベリア鉄道敷設の労働力と日本の共産主義化です。抑留者たちの共産主義化の苦悩が何も描かれていません。ロシア語ができた人は、共産主義化のフリができたとか、できなかったとかに関係なく、スパイ扱いされて過酷な扱いになったことは本当のようです。
犬の話はフィクションと感ずる方も多いようですが、犬の話は実話です。船を追いかけて氷海を渡ってきたのも事実です。ネットで「シベリア 抑留者 クロ」などで検索すると、今も、この話が出てきます。新聞社が写した「クロ救出」の写真も掲載されています。クロはみんなと一緒に舞鶴まできて、舞鶴で誰かに引き取られて平和に暮らしたようです。
私には「白け気味」の映画でしたが、「シベリア抑留」という言葉も、「満州引き揚げ」という言葉も知らない今の人達にも、シベリア抑留の理不尽さ、過酷さを気付かせたくれた意味で、この映画は存在価値があり、使命を果たしたと思います。
あと、満州引き揚げの身としては、シベリア抑留の前に満州の悲惨さがあります。色々な話がありますが、これも映画化されて、満州の悲惨さを今の人達に知ってもらいたいです。最近、読んだ本で「満州 奇跡の脱出」には感動しました。これは、2018年に内野聖陽主演で「どこにもない国」としてNHKでテレビ・ドラマとして放送されましたが、映画になってほしいと思います。
感情移入しきれなかった
もう一度観たというよりはみんなに観てもらいたいって思った作品
ずっと泣く
戦争が招いた悲劇の伝承
私が泣いたポイントは、犬のクロ(大吉くん)が走るシーン。
名優だったわ。
原作は読んでいないのですが、私は昔に観たドラマ版や、シベリア抑留に関してちょっと読んだ資料で、たまたまモデルの方がどうなったか知ってたため、感動はやや薄くなってもったいなかったかも。
戦争が招いた悲劇を、折に触れ映画などにするのは良いことだと思います。
シベリア抑留はソビエトによる国際法違反、ポツダム宣言の無視、今も対ウクライナでロシアが見せるのと同じ詭弁の数々で、捕虜にした元日本兵を奴隷的強制労働へと追いやった非人道的な歴史です。
ドイツのアウシュビッツと同じく、語り継ぐべき戦争犯罪であり、このウクライナ侵略戦争が起きている時期に、旧ソ連・現ロシアの本質が見えてくる事件でもあります(と同時に日本のダメな体質も)。
ただ、現実にはもっと悲惨で、残酷だったようです。
帰国できずに亡くなった人数があまりに多かった。
ソ連政府は日本政府による安否確認や、抑留者たちの帰国意向の調査を妨害しました。
また日本も視察団を送り込みながらも、国交回復を優先してソ連側と揉めるのを回避し、無実で戦犯とされている窮状を訴える抑留者から託された手紙を握り潰し、「戦犯は快適な環境で厚遇されている」などと虚偽の報告を行ったりしました。
日ソ国交回復で生き延びた人々の多くは帰国できたものの、ソ連はもちろん日本政府もろくな補償もせず、抑留時の賃金未払い問題まで発展しました。
帰ってきても、肉体のダメージとPTSDでまともに動けず、社会復帰には相当な時間を要しました。
こういった事実には、映画で触れていませんでした。
だから、遺書の最初の一通が届いた1957年から、最後の一通が届く1987年まで30年かかったことなどは描かれていなかったわけで。
事実を基にした物語(フィクション)ではあるものの、「感動させます」「お涙頂戴」要素が大きすぎて、物事を矮小化してないかが気にかかってしまいました。
一方では、映画は映画と割り切り、これを機に実際は何があったかを知るきっかけになればいいなとも思いました。
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