ラーゲリより愛を込めてのレビュー・感想・評価
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戦争終わってからの方が長い
終戦直前のロシアの侵攻によってシベリア抑留された人々の物語。
シベリア抑留された人は約50万人。
シベリアで亡くなった方が5万人以上
この人たちは、戦争が終わってからより厳しい環境に置かれたわけで、その無念さを思うと辛いばかり。
主人公の山本さんも、いつの日か日本に帰ることを唯一の希望として頑張り続けるのだが、涙なくしては見られない。
つくづく、戦争は絶対やっちゃいかんと思うばかりだし、現在もロシアはウクライナに対して戦争やって市民の犠牲が増える一方である。
今の日本が、市民の犠牲の上にあることを忘れてはならない。
二宮さんの、激やせぶりがこの映画にかける思いを痛感する。
もっと感動的な映画にできたはず
原作は未読である。シベリア抑留は、第二次世界大戦の終戦前後、武装解除され投降した日本軍捕虜や民間人らが、ソ連によってシベリアなどソ連各地やソ連の衛星国モンゴル人民共和国などへ労働力として連行され、長期にわたる抑留生活と奴隷的強制労働により、多数の人的被害を生じたことに対する日本側の呼称である。男性が多いが女性も抑留されている。
シベシア開発は 19 世期末のロシア帝国が開始したものをソ連が継承したもので、豊富な資源の開発とこの地域の重工業化を図って国力増強を目論んだ政策の一つであったが、厳冬期には -40℃ 以下にもなるという過酷な環境のため労働者が集まらず、1920 年以降は囚人が強制労働を強いられ、10% 以上が死亡するという凄惨な結果を招いた。
スターリンは、このシベリア開発の遂行のために、囚人の代わりに捕虜を用いたのである。当時、国交のなかった日本からの賠償は、外貨や正貨支払いではなく、役務や現物による支払いで行われることを当然と考えていた。この役務賠償の考え方は、捕虜の強制労働を正当化する理由ともなった。ソ連は 1929 年のジュネーヴ条約に加わっていなかったため、1931 年以降独自規定として戦時捕虜の人道的な扱いを定めていたが、実際にはほとんど守られなかった。
1945 年8月9日のソ連対日参戦によってソ連軍に占領された満州、朝鮮半島北部、南樺太、千島列島で戦後にかけて抑留された日本人は約 575,000 人に上る。厳寒環境下で、満足な食事や休養も与えられず、苛烈な労働を強要させられたことにより、約 58,000 人が死亡した。
このソ連の行為は、武装解除した日本兵の家庭への復帰を保証したポツダム宣言に反するものであり、国際法違反であった。国際的にそれが指摘されて、1947 年にソ連は一部の抑留兵を開放して帰国させたが、残りは諜報活動などの言いがかりをつけて戦犯として抑留が続けられた。戦犯であれば当事国の法律によって量刑が決められるので、25 年もの長期刑を言い渡される者が多かった。結果的にシベリア抑留が終わるのは、日ソが国交を回復した 1956 年まで待たなければならなかった。終戦から 11 年後のことである。
シベリア抑留者の集団帰国は 1956 年に終了し、ソ連政府は 1958 年12月に「日本人の送還問題は既に完了したと考えている」と発言した。だがソ連占領下の南樺太で逮捕されるなどしてソ連崩壊後まで帰国が許されなかった民間人もおり、ソ連政府は日本政府による安否確認や帰国の意向調査を妨害し続けた。
ソ連の継承国であるロシア連邦のエリツィン大統領は 1993 年に訪日した際、「非人間的な行為」として謝罪の意を表した。ただし、ロシア側は、移送した日本軍将兵は戦闘継続中に合法的に拘束した「捕虜」であり、戦争終結後に不当に留め置いた「抑留者」には該当しないと言い張っている。
以上のような戦前戦後の状況が、この映画では一切述べられていない。終戦間もない日本人には身内に抑留者のいる家庭も多く、身近なこととしてある程度常識的な話であったが、それは今から 50 年以上前ならではの話であって、2022 年の観客にこうした説明なしに話を進めるのはあまりに雑であると言うべきである。
スパイ容疑で収容されている者には文書の持ち出しが厳しく禁じられていたことや、収容所で行われていた共産主義化教育なども、もっと執拗で容赦ないものであったはずだが、非常にあっさりとしか描かれていないのが非常に不満である。シベリアの酷寒の描写もまた甘口で、「八甲田山」の恐怖を感じさせるような描写の足下にも及んでいなかった。
抑留者たちの飢えに苦しむ様子を描く一方で、日本の家族の暮らしぶりの描写の中で、サンマを焼くのに失敗するのはともかく、それを地面に落とすという無神経さには腹が立った。この映画の制作陣の限界を見た思いがした。映画のテーマが感動的な話であるからこそ、そういうところをいい加減にして欲しくなかった。
もっといくらでも練り上げることのできるはずの脚本と演出だったと思う。俳優陣の頑張りには敬意を表するが、上辺をなぞっているだけの音楽と、場違い感の酷いエンディングの歌謡曲には神経を逆撫された。クリント・イーストウッド監督にでも頼んで撮り直して貰ってはどうかと思った。
(映像4+脚本2+役者4+音楽1+演出2)×4= 52 点。
ハンカチ必須の泣かせる映画
もっと長編作でも良かったのでは、、
かなり有名な話です
どこまで具体的な表現がされるのか楽しみにしていました
刺激的な表現はあまり再現されてはいないと感じました
なので見やすいかと思います
さて評価ですがリアル感が少し少なく感じました
そう遠くない時代の話ですが真新しさを感じえずにはいかず少し評価を下げました
撮影は大変だと思いますし道具、小道具、衣装、メイクとても大変です
指や顔のアップ時に手や爪の状態などもその悲惨さが伝わる部分です
とにかく主役の歯が白い…歯並びが悪いので助かってる感じです…
しかしながらそこまで期待するのはごく少数だと思います
こんなことを言っていますが充分泣けます!
日本の歴史として知っておくべきかと思います
是非観てください!
人の想いは誰にも消せない
我が家の歴史と重なるところがあり、他人事には思えない映画でした。
山本さんを演じた二宮和也さんはじめ、俳優陣1人ひとりの演技が熱くて瞬きもできないくらい引き込まれました。
キャスト1人ひとりの魅力を引き出せるのは瀬々監督の技量ですね。
松坂桃李さん、桐谷健太さん、安田顕さん、北川景子さんはもちろんですが…中島健人さんの存在が忘れられません。
凍てつくソ連のラーゲリでの過酷な強制労働。
栄養失調、病気、いつ帰国できるのか分からず疑心暗鬼に駆られる日々…そんな中で心をぽっかりと照らす小さな光のような存在。
ラブコメじゃない中島健人さんの活躍を今後はもっと観たい!という気持ちになりました。
俳優陣がとてもいいメンバーなので作品をより高めています。
ラストは号泣。
愛、友情、希望…人の想いは誰にも消せないと伝えてくれる映画。
戦後という意識が薄れていく昨今ですが、まだまだ戦争の後遺症は癒されていません。
戦いのない世界が1日も早く実現しますように…
愛は届く、いつまでも。
またまたまた、試写会にご招待頂きました!!本当に、ありがとうございます!今年、映画に愛されすぎ!
かなり良さげな予告。そして、二宮和也や北川景子、桐谷健太などの豪華キャスト。しかも、主題歌Mrs. GREEN APPLE。期待しない方がおかしいです。蓋を開けると、やはり素晴らしい作品でした。ぐぐぐ...これはずるいっ...。
欠点から述べますと、まずね、予告見せすぎ。
これねぇ、どうにかならないのかね。日本映画あるある過ぎる。次の展開が分かってしまうのは、すごく勿体ない。せめて、ラストシーン際だけは入れないでよ。どうやら予告は監督の指示範囲ではないらしい。業者に作ってもらうことが多く、そのせいでこんなことになってしまっているのかと。問題あり。
あと、これまたラストシーン際。
ちょっと間延びしてない?と思ったし、それ以上にラストの余計な2シーンが最悪で、一気に冷めた。あの2つのシーン無かったら、めちゃくちゃ気持ちよく終われてたのに。んだ、あれは。マジで激怒案件。役者も音楽も類を見ないほど最高だったのに、、、。許せない。てことで、マイナス1.0。
しかしながら、全体的には非常に質が高いです。
スムーズに話が進んでいきますし、ストーリー自体もすごく骨太でとても見応えがあります。「糸」「護られなかった者たちへ」「とんび」など、近年引っ張りだこで数多くの作品を手懸けてきた瀬々監督ですが、個人的にはココ最近で本作がベストかと。上品で丁寧で、演出も本当によく出来ていました。
ここまでの良作に仕上がったのは、紛れもなく豪華キャストのおかげ。言わずと知れた、ジャニーズ屈指の演技派俳優・二宮和也。今回もやってくれました。歴代主演作、ベストの演技力を発揮。演技で度肝を抜かされた稀有な体験。もう、凄いとしか言いようがない。北川景子、桐谷健太、そしてケスケンの涙ながらの芝居には心打たれるどころか、全身ノックアウト。これはずるい。あまりにもずるい。ここまでして、泣けないわけが無い。
物語に難しさは一切なく、この一連の出来事についてあまり知識がない私にとっても、重くて深いメッセージ性がありながら、見やすくて内容がスっと頭に入ってくる、そんな上質な作品です。瀬々監督は、ストーリーの基礎作りがお上手。基盤がしっかりしているから安定しているし、身を任せて鑑賞することが出来ます。だから、涙腺が崩壊しやすいのです。身を任せていると、涙の波に溺れちゃう。目に涙が溜まっている状態でのMrs. GREEN APPLEは、これまたずるい。やられました。
心に留めたいシーンや名言の数々、そして今まで知らなかった日本兵の真実。何より、生きること、愛することがこれほどまでに余すことなく描けている作品は、中々見ることができません。是非、劇場でお目にかかってください。公開は12月9日です。
これは号泣必至です
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