「山本幡男さんを知れて良かった。」ラーゲリより愛を込めて wataridoriさんの映画レビュー(感想・評価)
山本幡男さんを知れて良かった。
角川書店と読売新聞社が共同で「昭和の遺書」を募集した際に、山本幡男の妻、山本モジミさんが夫からの遺書を投稿した事がきっかけで書籍化されたものが原作となっています。
第二次世界大戦終戦後にソ連軍の捕虜となり過酷な環境の中でも、人としての道義を忘れず、仲間たちを励まし生きる希望を持ち続けた姿に感動しました。
低栄養、重労働で名前すら出てこない程に朦朧とした中、山本幡男さんの遺書を家族に届けるべく記憶に刻み、家族に届けた仲間達との強い絆に心を打たれました。
この映画で山本幡男さんの存在や考え方を知れて、時代を越えて物事への考え方に投げかけ考えさせられる物がありました。
二宮さんは硫黄島からの手紙でも兵士役をされていましたので、前からよく知っているかの様な、その時代に巻き戻されたかの様なデジャヴな感覚になりました。
二宮さんが歌を口ずさむ場面など柔らかく素朴な感じが、役に合っていました。
癌に侵されてだんだんと窶れる様子もよく表現されていたと思いました。
安田顕さんの演じる原幸彦の失望した様子から、山本幡男の関わりで生きる希望を取り戻すまでの表現が素晴らしかったです。
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