「希望の伝染」ラーゲリより愛を込めて カイトさんの映画レビュー(感想・評価)
希望の伝染
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60万人もの日本兵がシベリアに10年以上もの囚われていたシベリア抑留をテーマに決して無くならない希望と愛を真っ直ぐに描いた本作。
日本史の教科書でただの1フレーズとして頭に残っていたシベリア抑留がここまで過酷でここまで人を壊していたとは思わなかった。
そんな中でもただ1人家族と自分を見失わず希望を信じ続けた山本は同期だけでなく、現在を生きる自分たちも救った。
山本の希望が徐々に確かに広まっていく様子に心が温かくなり、皆が前を向く姿は純粋に嬉しかった。
希望の伝染とは裏に山本が病魔に侵され、弱っていくのは目を背けたくなるほど酷い現実で涙が止まらなくなった。
本作を鑑賞後に抱いたのは絶望感ではなく、不思議と爽やかな気持ちだった。
山本が亡くなってしまったが、仲間が家族に山本の遺書を命懸けで伝え切り、山本がしっかりと確かに生き抜いた事実が知れたからだと思う。
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