劇場公開日 2022年12月9日

「過酷な環境下でのアドラーの心理学」ラーゲリより愛を込めて アメゾーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0過酷な環境下でのアドラーの心理学

2023年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

絶望の中で生きる意味を探すことがテーマです。
私は映画を見ながらブラック企業に見立てていました。
脱出するのが一番ですが収容所の場合は逃げられません。
そして現代のブラック企業も逃げても次がブラック企業です。
アドラーの心理学では目的自体が人格を形成します。
主人公は日本にいる妻と子供が目的となります。
漠然とした日本に帰りたい=逃げたいでは目的が弱いのでしょうか。

感想ですが映画としては単調でした。
私としては星3です。他の人の評価を見ると高いです。
この映画は事実をもとに作られてるそうです。
その点で逆に過剰な演出などないのが高評価なんだろうと思います。

アメゾー
cocoloさんのコメント
2023年1月4日

本人に聞いたわけじゃないので知りませんが、当作品が映画にするに値すると盛り上がった奇跡とは、極限状態で保持されていた山本氏の思いやりとか、余裕だと思います。
戦時中、戦後において人権、尊厳、モラルもへったくれもないと思います。
上司に裏切られてもそれを許す寛大さが大事とか、そんなわけない。山本氏は状況を知っていたから、仕方ないと仲間を思いやる底力が残っていて、そこが凄かった、と。
目的と言えば、ロシアの極悪非道人だって何らかの目的で動いているわけですよ。
子供が出来た途端に、育児目的に非情に同僚を裏切り、売り飛ばす人を私はたくさん知っています。
味方さえ助けられれば、何をしてもいいと思っているようなところは、ロシア兵と同じです。
山本のを支えたのは何だったのか、興味深い人物の一人です。

cocolo