「坂口拓と石井東吾さんのアクションが楽しめました。」1%er ワンパーセンター コレッキャ・ナイデスさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5 坂口拓と石井東吾さんのアクションが楽しめました。

2025年12月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

興奮

驚く

本作は、リアルなアクションを追求する俳優が、実際の死闘に巻き込まれていくという設定の活劇映画です。坂口拓さんの格闘アクションが魅力的な作品となっています。

<アクション>
最大の見どころは、ラスボスである“先生”(石井東吾)との最終決戦。
肩甲骨の柔軟な回転を活かし上半身の攻防に特化した匠馬(坂口拓)と、蹴り技主体の先生――対照的なスタイルによる高速戦闘は非常に魅力的で、肉体表現としてのアクションの深化を感じられました。

ただ、その他の戦闘についてはやや物足りなさを覚えました。
匠馬の戦闘スタイルは素手による上半身主体の攻撃が中心で、どうしてもバリエーションに乏しくなりがちです。また、園村プロデューサーがアクション監督を務めているにもかかわらず、躍動感あるカメラワークが少なく、後半は単調さが目立ちました。

<ストーリー>
ドラマ部分については、個人的にはあまり好みではありませんでした。
主演の坂口さんの演技面の弱さに加え、シリアスな雰囲気で進める場合、「ロケ先でヤクザの抗争に巻き込まれる」という荒唐無稽な設定に説得力がなく、物語に入り込めませんでした。

また、作品と直接関係のない『るろうに剣心』のアクション描写を揶揄するような描写も気になりました。
ただ、ロケ中に突然Vシネさながらの銃撃戦が始まる急展開は思わず笑ってしまったので、むしろコメディ寄りの演出で撮った方が作品として統一感が出たのではないかと感じました。

<総評>
坂口拓さんが追求し続ける独自の肉体技術「WAVE」を用いた最終決戦は圧巻で、アクション部分だけなら大きな魅力を持つ作品です。
しかし、戦闘シーンの単調さやストーリー的な粗さが足を引っ張り、全体の印象としては惜しい一本という結果になりました。

コレッキャ・ナイデス
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