「理想と現実」テレビで会えない芸人 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
理想と現実
『誰がために憲法はある』(2019)を映画館で観てから松元ヒロに興味を持った。漫才ブームの初期の頃、お笑いスター誕生サバイバルシリーズでも前身である「笑パーティ」で優勝経験もあり、「ザ・ニュースペーパー」になってもTVで活躍した松元ヒロ。忖度の多いテレビ局に嫌気をさしてスタンダップコミックで舞台活動を中心とする。
意外だったのは、ザ・ドリフターズの弟子として活躍していたこともある鹿児島県で同級生だった「すわ親治」も参加していた経験があったこと。懐かしい!ブルース・リーのモノマネをしていたすわ親治が東京に住む松元を訪ねてくるシーンでは驚き。彼が出演していた「8時だよ全員集合」をもう一度見てみたいものだ。
日本ではTVは政治ネタが敬遠される。今も騒がれている政治家がいるが、放送法を無視して強要する姿は許されるべきものではない。でも、つまらないテレビ番組(特にバラエティ)は見なくなったから、現状はわからないなぁ。
とにかく信念を持った芸人・松元ヒロの生き方に感動。反骨精神を貫いてもらいたいし、個人的にも参考にしたい生き方だ。永六輔が松元に残したメッセージ「九条をよろしく」が心に残る。
もう一つ興味深いエピソード。憲法記念日に護憲のための講演を行った際、隣のビルでは改憲派の右翼が講演してたところ、笑顔で彼らに挨拶すると、向こうも笑顔で返してくれたというもの。同じ人間。いがみ合う必要なんてないんだなぁ~松元ヒロの人柄も滲み出ていた。
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