劇場公開日 2022年9月30日

「バカは世界を救う」四畳半タイムマシンブルース サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5バカは世界を救う

2022年10月15日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

初めて予告を見た自分「なんこれ。面白くなさそ」
でも、いざ公開されるとびっくりするぐらい評価高い。半信半疑だったけど、やっぱり映画ファンとして見逃す訳にはいかない。前日に面白くないアニメ映画を見たため、お口直し程度の期待で鑑賞。そして、私は衝撃を受けたのです...!!!

正直、あまり序盤は引き込まれなかった。
早口でテンポよく解説していくのはいいんだけど、どうしても薄っぺらいと感じざるを得なかった。全くもって意味がわからないしね。このまま、このテンションを続けれるのだろうか。続けれても面白いのだろうか。不安でしか無かった。

だけど、こんなことを考えていた少し前の自分をぶん殴ってやりたいくらい、想像を絶する最高な作品だということが徐々に分かっていくのです!独特な絵と雰囲気が超好みでいつの間にかトリコになっていたし、魅力的なキャラクターばかりでずっと笑える。何より、脚本が面白過ぎる。面白過ぎてニヤけが止まらない。こんな思いをする映画、中々ないよ!

タイムマシンを使った物語。
作中でも言っているように、多くの作品に登場する、夢のような乗り物。しかし、このタイムマシンもののストーリーってのは出尽くしているため、大体同じようなパターンになってしまう。それが本作では、キャラクターの個性と奇妙だと思いえる作風を最大限活かしながら、ベースはあるあるなのに、すごく新鮮に感じるのです!

伏線の散らばらせ方はお見事だし、それを回収する場面では爽快感以上に笑いを引き起こすという巧妙なテクニックを起用。主人公の趣のあるナレーションのおかげで作品の安定感と、作品に対する没入具合が確実なものになっている。タイムマシンを使った演出も普通ではなく斬新で、前傾姿勢になってしまうほど夢中になってしまう映画なのです!

リモコンとコーラで話をどう繰り広げるんだ!と思っていたけれど、そこに加わる要素も相まって超骨太ストーリーに。こんなに馬鹿げた話で、ポンコツな登場人物ばかりなのに、ツッコミどころが一切なければ隙もない。テンポも気持ちいいくらい早いし、常に笑えて面白くて楽しい。こんな最高の映画があるでしょうか。かつてない感覚に襲われて、私は幸福感でいっぱいです。。。

あと、唯一残念だな...と思ってしまったのが、主題歌。こんなに独特な世界観を貫いてきたのに、全然らしかぬ音楽。PEOPLE1の東京とかアイワナビーフリーとかが雰囲気に合っているんじゃないかな。音もちっちゃかったし、最後の最後で勿体ないな。

けど、本当に面白い映画だった。
好き嫌いはするものじゃありません。やはり、映画は辞められない。こんなにもいいもの見せてもらって、私の心の中はパーティ状態です。少しでも興味を持ったら見に行くべし!全力でオススメしたい大傑作です!

サプライズ