「キリスト教的なモチーフが潜んでいる不気味な超自然北欧ホラー」LAMB ラム 最凶線さんの映画レビュー(感想・評価)
キリスト教的なモチーフが潜んでいる不気味な超自然北欧ホラー
この映画は何かとキリスト教的なモチーフが散りばめられていたように感じました。
まず、羊と羊飼いという時点でかなりキリスト教っぽい。
さらに、主人公の名前がマリアだし、生まれた半羊半人の子どもの名前はアダ(おそらくアダム)だし、とにかくキリスト教のモチーフとして読み取れそうな要素が多く散見されていたように思います。
この映画はストーリーもかなり衝撃的でしたが、やはり作り込まれた絵画的な画作りを楽しむ作品な気がしました。
まず、左右対称のシンメトリーを意識した構図。
被写体にカメラがじわじわにじみ寄っていくような不気味なショット。
横スクロールで移動する被写体の真横にピッタリ付きながら撮影しているドリーショット。
そして、雄大な山岳を映し出した超ロングショット。
まるで美術館で展示されている絵画のように作り込まれた画作りを見ているだけでも元は取れた気がします。
最初はあれほど不気味な存在だったアダくんが、終盤に進むにつれて段々と可愛らしく見えてくるのが不思議でした。
ちょっと大人しめの男の子って言われても違和感がないレベルまでには半羊半人であることを意識しなくなっていました。
あとは何と言っても、ラストの衝撃的な登場人物。
えっ、こうゆう映画だったの?って、結構普通に度肝を抜かれたのでまだ観ていない人がいたら是非劇場でこの衝撃を楽しんでください。
コメントする