劇場公開日 2022年5月13日

「だんだん良くなっている」銀河英雄伝説 Die Neue These 激突 第三章 zem_movie_reviewさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0だんだん良くなっている

2023年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ようやく決戦に入りましたね(笑)
キルヒアイスの喪失には失望しかなかったのでよく巻き返してきたなあと勝手に思ってます。

良かった点
・ガイエスブルグ要塞 vs イゼルローン要塞の打ち合いがただの「作業」「応酬」として処理しているところ。スケール感はおいておき、両陣営にとっては次の布石でしかないですからね。
・メルカッツ提督カッケえ~! 自分、登場人物の中で最も艦隊戦で優秀なのはヤンじゃなくてメルカッツだと思っているので。実際、負けてないし、秦朝が中華統一を果たした時の王翦に被ってみえるんだよなあ。というところが淡々と描かれていて泣きそうになりました(笑)
悪かった点
・原作の問題なんですが、ケンプがアホ過ぎて悲しい。どうしてそうなった?みたいな。本能寺の変からの滝川左近将監みたいなもんだろうかと観ながら思っちゃいました。
・これも原作の問題でもあるんですが、帝国側の作戦が軽すぎるんですよね。完全にやられ役の仕様です。はい。

本作品についてはOVAというか、テレビシリーズを映画館でまとめてみる!という仕様になっているので、「そこで終わらせる?!」というようなクレームは的外れですね。むしろ、次作への余韻としてそこを愉しむ余裕がない方は鑑賞してもストレスしかないんじゃないかな。
逆に突っ込むなら、映画館でこそ魅せる仕様にしろということじゃないでしょうかね。松竹がやっているのだからドルビーシネマ仕様を用意するとか、せめて艦隊戦の音響を響かせる、多チャンネルを使いまくるとか、陰影を強調するとか、フルCGにしちゃうとかじゃないでしょうか。要するに、映像と音響が家庭用映像に特化したのみの手抜きなんですよね。

zem_movie_review