「現実と超現実」夜明けの夫婦 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
現実と超現実
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"夜明けのうた"がエンディングで流れる、何とも奇妙な作品であり、シュールレアリスムな演出は戸惑いと、だが鋭い風刺で攻撃する作劇に仕上がっている
政治風刺も盛込んでいるが、それよりも単純に二世帯同居とそれによる嫁姑問題、国際結婚と浮気と男のだらしなさ、その全てにオーバーフローを起こす嫁の堕ちていく様を痛々しさと共に無常観を禁じえない
ファム・ファタールとしての浮気相手と会社内女性同僚の執拗な責めがボディブロウのように効いてくる様は、同性として身につまされる感覚に襲われる
社会問題としての"ジェンダー思想"を提起している事は明白で、この根深い問題はこの夫婦の継続案件と同様に、先送りになるのであろうか
それにしても主役の女優さんの覚悟をキチンと映像化してみせた監督と配給会社に賛辞を送りたい "脱ぐ"事は必要条件ではないが、映像の瑞々しさを演出し、"生"をアピールする最大限の力なのであるから
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